大事なことは阿久根が教えてくれた。 |旅日記
こんにちは、くぼ ゆうきです。
僕は普段おうちでゴロゴロして過ごしてる超インドア人間なのですが、友人の誘いがきっかけで鹿児島県阿久根市の職業体験型ワーケーションに参加することになりました。
阿久根で過ごした7日間が忘れられない最高の日々だったので、その記憶の片鱗をここに記しておきます。1日が48時間に感じられる阿久根の魅力を皆さんにも感じてもらえると嬉しいです。
旅行ではなく、阿久根に住む住人として1週間滞在したことで気づけた学びもあったので、そちらについても旅の記録と共に記していきます。
1日目 | はじめまして、あくね
初めての阿久根。
千葉県在住の僕は、朝4時に起きて飛行機とバスで現地へ向かい、昼の12時に到着しました。
到着後すぐに港町珈琲焙煎所というカフェでお昼ごはんをいただきました。
こちらが実際にいただいたランチです。サラダには金柑が入っていて、野菜との相性が抜群に良かったです。サンドもボリューム満点の挽肉とチーズが、極限まで空いていたお腹を一瞬で満たしてくれました。控えめに言って最高。
そして一番感動したのがこの「じゃがいもときのこのスープ」。じつは僕、きのこが大の苦手なのですが、このスープだけは違いました。きのこの風味がじゃがいもとマッチしていて、衝撃的な化学反応が発生。きのこ嫌いの僕でも本当に美味しく飲めた至高の一杯です。
きのこが苦手な方こそ、足を運んでぜひ飲んでみてください。
港町珈琲焙煎所は毎日日替わりでメニューが変わります。「今日はどのメニューかな」なんて考えながら通ってみるのも楽しそうです。
その日の夕食は、ジャンクサーフコーヒーさんにて交流会に参加しました。他のワーケーション参加者や阿久根で活躍されている方々が集まって美味しいご飯を食べながら和気藹々とお話しさせていただきました。
到着してから半日しか経っていないにも関わらず、阿久根に住む人はみんな家族のような温かい共同体感覚を持っている印象を受けました。誰もが「あくね」という生き物を構成する要素として機能し、各々の相互作用とも言えるコミュニケーションが本当に温かく感じられました。
交流会で阿久根の方々が温かく受け入れてくださったおかげか、僕もこのコミュニティの一員として帰属できたような不思議な感覚でした。
宿はイワシビルという施設。イワシのようにみんなが集まる場所で、美味しい食事を食べて、話をして、ゆっくり休むというコンセプト。ここで3日間お世話になります。
2日目 | 自然を歩いて感謝を知る
2日目にして超早起きして友人と一緒に釣りに行きました。僕は釣り知識が皆無なので友人におんぶに抱っこで着いて行きましたが、本当に行って良かったです。まぁ、全く釣れなかったんですけど…。笑
阿久根の朝日と一緒に眠気を覚ました感覚は本当に気持ち良かったです。朝が弱すぎる僕でも阿久根に活力を貰い、何とか目を覚ましました。
朝食はイワシビルでいただきました。阿久根に来てから全ての食事が美味しくて感動の毎日です。この朝食も例外ではなく、最高に美味しく、食べれば食べるほど健康になれる食事でした。
この日は阿久根の七不思議のひとつ「佐潟の洞窟」に行き、阿久根の自然を満喫しました。南国のような綺麗な海と神秘的な洞窟が特徴的な場所でした。
岩の上や、傾斜のある森を歩いていたら、一歩踏み外したら大怪我を負うような場所が何箇所もあり、普段の生活では使わない神経を使いました。漠然と「今、この瞬間生きているのも当然じゃないよな」と生きていることに対して感謝すら覚えた不思議な感覚でした。
3日目 | 大切なのは今を生きること
3日目はインストラクターの信乃さんにお世話になり、シーカヤック体験をしました。天候的に実施が厳しい可能性が高いと言われていたのですが、本当に奇跡的に天候が良く、波も穏やかでシーカヤックをすることができました。
最初は慣れない動きで手が疲れてしまっていたのですが、試行錯誤もあってか次第に力を入れずともスムーズに漕ぐことができるようになりました。
シーカヤックは2人乗りだったので、友人と協力しながら漕ぎました。自分だけにフォーカスを充てるのではなく、相手の動きの癖を観察しながらどう動くかを判断する所が難しくも非常に良い経験でした。お互いに100%思い通りに動かないのは当たり前。「こうしてくれたらいいのに」ではなく、「こうしたら上手くいくかも」とお互い考えるきっかけを与えてくれたような気がします。
阿久根大島に到着後は身体が凍える程寒かったのですが、信乃さんが焚き火を焚いて珈琲を淹れてくださり、身体も心も温まりました。焚き火を囲いながらたくさん話したのが記憶に残っています。
その後は毎日通っていたお気に入りの「ぼんたん湯」へ。冷え込んだ身体を一瞬で癒してくれたぼんたん湯、まじで最高です。元々サウナが好きな僕ですが、人生で一番整いました。シーカヤックの疲れが嘘みたいに取れる感覚が忘れられません。
阿久根にきたら絶対に入るべきです。他の温泉との明確な違いは「湯冷めをしない」ことです。明確にどんな成分が含まれていたかは覚えていませんが、とんでもない保温効果で僕らを癒してくれました。(多分鉄の匂いがしたから鉄分なのかも?)
4日目 | 今、学びを活かしていく
4日目は海蓮さんにお邪魔させていただき、レトルト干し芋のブランディング企画を2日間で考えるというプロジェクトを任せていただきました。僕は大学4年間で沢山の課題に取り組んできましたが、全て空想の意匠制作に留まっていたので、今回実際に企業さんが抱える課題に挑戦できたことは大変貴重な経験でした。
今回は一緒にワーケーションに参加した友人と共同で企画立案をしたのですが、上手くお互いの強みを活かせたように思います。僕はデザイン思考の活用やグラフィック面が得意なのですが、肝心のアイディエーションが大の苦手です。友人はロジカルさもありつつ独創的なアイデアを考えるのに長けていたので、思いの外スムーズに企画コンセプトまで考えられました。海蓮の永井さんにも沢山質問させていただき、快くお答えいただいた事も良い企画を考える上で大変助かりました。デザインは1人でやるものでは無いと再認識した機会です。
ただ企画立案を頭の中でやるだけではなく、実際に干し芋を頂いて、様々な調理方法で試してみたりと、適宜仮説検証を行いました。
5日目 | 思いも寄らない機会に
企画立案2日目にしてプレゼンテーション当日。まだ資料とデザインは出来上がってませんでした。急ぎでプレゼンまでの時間に間に合うように友人と分担しながら手を動かし続けました。
新商品の企画立案というお題でしたが、「折角デザインを作れるのだから、パッケージも作っちゃおう!」という事で、資料以外にもデザインを作成しました。幸いプレゼン時間までに間に合いました。(本当に良かった。。)
海蓮の皆さんや地域おこし協力隊の方々の前でプレゼンするのは少し緊張しましたが、2日間でかなり思考を巡らせたおかげで端的でかつ伝わりやすいプレゼンをする事ができました。
プレゼンは大好評。なんと、実際に商品化する事になりました!デザイナーとして今後も実際に商品化に向けて協力させていただけるということで予想していなかった展開へと発展しました。
6日目 | 命を頂くということを教わる
この日は大石酒造さんで焼酎の製造について学びました。日本酒との違いや焼酎の歴史、機械の機構など、細かい所まで全て答えてくださり、大変勉強になりました。
職業体験としてはラベル張りを行わせていただきました。簡単そうに見えて結構難しく、コツを掴んだと思ったら時間が来てしまいました。。悔しい笑
職業体験後は、港町珈琲焙煎所で購入した珈琲を持って、脇本海岸という遠浅の砂浜が3kmもつづく海岸へ夕日を見に行きました。阿久根の自然は大分体感したと勝手に思っていましたが、予想を遥かに上回ってきました。
夕食は日本料理 まつきという天然の魚と食材にこだわった日本料理、海鮮料理が食べれるお店に行きました。
店主のまつきさんが実際に僕らの前で天然の魚を捌いて調理するという人生初の体験をしました。
2種類の捌き方で味と食感が変わったり、皮を美味しく頂くための工夫、鮮度を保つための秘訣など、拘り抜いた点を聞きながら3種の調味料と共にいただきました。
他にも生きたままの伊勢海老を目の前で捌いてもらい、鮮度100%の状態で美味しくいただきました。何も調味料をつけなくても信じられないほど甘かったのが印象的でした。
7日目 | バイバイ、またね、あくね
そして長いようで短かった阿久根の旅、最後の一日。最終日にして最も早い起床時間。時刻は午前4時。
最終日は海盛水産さんにて定置網漁の体験をさせていただきました。おそらく人生で一度きりの体験だと思い、心を躍らせていました。その反面、漁師さんに対して「超スパルタ」「こわそう」といった偏見もあったので、少し緊張していましたが、実際は驚くほど優しい方々でした。
定置網漁は元々設置されていた定置網3箇所を順番に回り、網を引き上げて魚を取っていました。漁師さんに教えてもらいながら、取れた魚の脳天締めと神経締めを体験させていただきました。
定置網漁の後は、取れた新鮮な太刀魚を捌く体験をしました。魚を捌いた経験がなかったので緊張しましたが、丁寧に海盛水産の方々が教えてくださったおかげで、2回目にしてそこそこ綺麗に捌くことができました。
捌いた太刀魚は刺身としていただきました。実際に定置網漁に行き、自分で捌いた魚を食べる経験は中々できるものではないなぁと、自然に、命に、そして海盛水産の方々に感謝です。
ランチは最終日の締めくくりとして港町珈琲焙煎所で鯖のサンドウィッチとお馴染みのじゃがいもときのこのスープを食べました。人生で一番鯖が美味しいと感じた瞬間でした。半分はテイクアウトして帰りの空港で美味しくいただきました。
そして…。阿久根にお別れの時間。
さいごに
阿久根は大切なことを僕に教えてくれました。普段なんとなくモヤモヤしていた事が言語化され、澄んだ景色を僕に見せてくれました。ありがとう!行ってきます!
この記事を読んでくださった方の中で少しでも「阿久根っていい街かも」と感じたら、ぜひ阿久根に足を運んでその素晴らしさを体感してもらえると嬉しいです。
何か分からないことや聞きたいことがあればいつでもご連絡下さい🤲🏻
ここまで記事を読んでくださりありがとうございました。
▼ 阿久根について詳しくはこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?