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忘れたくないこと

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何度も読みたいnoteたち。忘れそうになったら、忘れる前に、思い出したい大切なこと。白米みたいな、こと。
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青い空へ旅立ったみいじじへ

青い空へ旅立ったみいじじへ

みいじじが死んじゃった。

みいじじは、母方の祖父のことだ。瑞江に住んでいるじじ→みずえのじじ→みいじじ、というのが呼び名の由来。先月あたりから、急に体力が落ちて、最近寝たきりなのだとみいばば(由来は同じく。)から聞いていた。年始に会いに行ったときには、一緒にお寿司を食べに行って、帰りにコンビニに寄ってプリンを買って、家に戻って食べて、わたしよりも食べていて、元気そうだった。もう少し暖かくなったら

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noteをつづけて1年が経ちました

noteをつづけて1年が経ちました

この1年間で、書いてきたnoteは120本。気がついたら100本以上も書いていて自分でもびっくりしています。ここにはわたしの心の一部が確実にあります。

いつだったか「継続は力なりだよ!」とわたしの肩をポンと叩いてくれた人がいました。わたしはその人の顔を思い出して、ときどき海の向こうで頑張ってる彼女を思い出して、続けることを大事にしてきました。この1年間、noteに限らずですが、とにかく手を止めな

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会社員だって働きながら世界一周できるはずだ

会社員だって働きながら世界一周できるはずだ

私はいま、ブラジルからポルトガルに向かう飛行機の中で、狭い座席と葛藤しながらこの記事をカチャカチャと書き進めています。

本業は普通の会社員なのですが、2019年の12月から、「世界一周をしながら働く」というチャレンジをしていて、これまでにメキシコやプエルトリコ、ジャマイカやペルーなど、中南米を中心に8か国回ってきました。

「なんか、ぶっとんだことしてるねー」
と、よく言われます。でも私からして

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何も忘れずに死んでゆく

何も忘れずに死んでゆく

いつから書くようになったのか。今日はその話をしようと思います。高校生の頃、わたしに日記を見せてくれた友だちがいた。いろんなことに悩んでいたわたしに、その子は「わたしも色々あるよ。」って日記を渡してくれた。いつも彼女を羨ましいと思っていたけれど、彼女にもいろいろあることを知った。わたしの何倍も、深く、人生について考えていた。

あの頃わたしたちはまだ16で。世界のことなど、これっぽっちしか知らなくて

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「思う」と「言う」の距離について。

「思う」と「言う」の距離について。

ぼくは「言いたいこと」をあまり持っていない。

たとえば「いま国会を賑わせているあの問題について、お前はなにも言いたいことがないのか」と問われたら、たぶん「ない」と答える。なんと嘆かわしいやつだ、お前のような人間がいるからこの国の民主主義は……とかなんとか言われても、ないものはない。「言いたいこと」は、ないのだ。

ただし、「思っていること」はたくさんある。政治にかぎらず、経済であれ、社会問題であ

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星のや竹富島 | 言葉にならなかった想いを今ここに

星のや竹富島 | 言葉にならなかった想いを今ここに

「おばあがひとり死ぬことは、言葉が死ぬということ。」

竹富島の港の目と鼻の先にあるゆがふ館(ビジターセンター)でお話しを伺った館長さんの言葉に、ハッとした。この島に、もう竹富島の言葉を話せる人はほとんどいない。何かが途絶えるときは人が死ぬときなのだろうか。そうしてはいけないような気が強くした。

人間という生きものが、忘れていることがここには確実にある。絶対にあるのです。この島に来るたびに、わた

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変わりゆく街、無くなっていくものがあるとしても

変わりゆく街、無くなっていくものがあるとしても

「本当に大好きで、いつも本を読んでいます。」

はーばーらいとの感想や、手帳も使っていることや、憧れていることや、わたしも文章を書いていることや、人生のアドバイスや、もっとたくさん言いたいこと、聞きたいことがあった気がするのだけれど、ドキドキして言葉は出てこなくて、精一杯この言葉を伝えた。

下北沢にあるB&Bでひらかれたシモキタナイトにばななさんが登壇するというのでチケットを購入した。イベントの

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深く考えること

深く考えること

吉川ひなのちゃんは「観なくてもいいよ、ほんとうに観るの?」と警告してくれていたのに、「Dominion」というドキュメンタリーを観てしまったのです(あえてリンクは貼りません)。
これほどのホラー好きの私が、生涯観たホラーの中でいちばん怖い映画だったと断言できます。人間の心が悪魔に変わっているのだから。あんな人間が出現するこの社会も恐ろしい。
私は残酷な描写で人の心を動かす試みを忌み嫌ってきましたが

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書かない人は、書けない。

書かない人は、書けない。

ああ、この話はあんまりしてこなかったかもしれない。

いまからちょうど25年前、ぼくは福岡にあるちいさな出版社の門を叩いた。自社刊行物はあるものの、売上のメインはビジネス雑誌の企画記事、その編集業によるもので編集プロダクションと言ったほうがいい会社だ。大学を出たあとのぼくはメガネ店に就職し、1年ほど務めたあとに退社。そのまま実家暮らしの無職男としてぶらぶら過ごし、先輩のインディーズ映画制作のお手伝

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人に出会う旅をいつまでも

人に出会う旅をいつまでも

ずっとずっと心の中にいて、お守りみたいに、苦しいことがあっても、先が見えなくなっても、きっと大丈夫と思わせてくれる存在の人たちがたくさんいる。タロウさんとミカさんはその中のひとたち。こんな大人になりたいと思わせてくれたひとたち。

今回の旅の最終目的地はタロウさんとミカさんの元へ行くことでした。(前回のnote①②の旅の話のつづきです。)

石垣島に住んでいた頃、わたしの家からすぐのところにタロウ

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世界は「夢組」と「叶え組」でできている

世界は「夢組」と「叶え組」でできている

ここのところ、脳内プチテーマとして「やりたいことがある人」と「やりたいことがない人」について考えていた。

ちなみにわたし自身は「やりたいことがない人」で、今のメイン仕事のクッキー屋さんも、決して「やりたかったこと」や「夢」ではない。シングルマザーが子供と生活するのに「お金と時間がない」というのがイヤで、「ひとの半分の時間でひとの2倍稼ぐ」という目的のために、自分のできることから消去法で削り出した

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湯に溶けてゆく

湯に溶けてゆく

まだ月曜日だっていうのに全身がヘロヘロで、わたしは急いで銭湯へ向かった。肩まで湯につかる。思わず、「うぁあ~~」と声が出る。目を閉じる。温まった手で顔を覆うと1日中PCを眺めて疲れ切った眼が回復していく。疲れがじわり、じわりと湯に溶け出して、身体中の関節が緩んでいく。身体が少しずつ温まっていく。外は暑い日々が続くけれど、やっぱり身体を温めてあげることって大事だなと思う。夏だからこそ、かもしれない。

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30歳になるまでにしたいこと

30歳になるまでにしたいこと

29歳。人生で何度も立ち戻る1年になると思う。

年齢なんて関係ないというけれど、年齢は積み重ねた時間であることはたしかでわたしは意味のあるものだと感じている。そしてその時間を積み重ねることは、とても豊かなことだとも感じている。

わたしは先月29歳になった。20代最後、なんて考える時代でもないけれど、女性である自分としても今までとは違った特別な感情が自分の中にはある。

大学を卒業して東京に出て

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