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【米国株】エヌビディアのAI GPUのリードタイムが大幅に縮小

https://seekingalpha.com/article/4670524-nvidia-ubs-note-should-raise-alarms

UBSのアナリストによるとAIアプリケーション向けのNVIDIAのH100 80G GPUのリードタイム(待機時間)が8〜11ヶ月からわずか3~4ヶ月に短縮されたそうです。同社によれば、この変化は短期的な成長の潜在的なピークを示唆しており、NVIDIAの将来の成長見通しに問題が生じる可能性があるという。

このUBSのアナリストのレポートに対する僕の意見はこうです。

まずリードタイムが短縮されている背景について四つの仮説が立てられると思います。

〈生産能力の向上〉
製造下請けであるTSMCは、2023年末までにCoWoSの容量を拡大し、2024年末までに2023年半ばのレベルから容量を2倍にすると発表しています。おそらくTSMCまたはそのOSATパートナーのいずれかでのCoWoS容量の拡張が予想よりも早く進んでおり、H100のリードタイムの​​短縮につながっているのかもしれません。

〈余った中国向けチップ〉
米国の規制により、NVIDIAは完全対応のH100を中国に出荷できず、中国での需要低下につながっていると伝えられているため、他国に出荷するための「予備」のH100が豊富にあるだけかもしれません。

〈新製品の存在〉
NVIDIAは第二四半期より新型のH200を出荷し始めます。これは既存のH100の2倍の推論性能を誇ると言われています。新製品の登場を見越して顧客が発注を調整しているのかもしれません。

〈需要の急減〉
AMDなどの他社製品への乗り換えが増え、NVIDIAのH100への需要が急減しているのかもしれません。

まず上三つの仮説は当てはまっているのかもしれません。一つ、ないし複数が同時に起こっているのかもしれません。需要が減っていることは無いと思います。直近の決算ではAMDのガイダンスが弱かったため、AMDがNVIDIAを脅かしているとは考えにくいからです。NVIDIAの決算コールでは、依然として需要が供給を上回っており、新製品のH200についても需要の方が遥かに大きいとアナウンスしています。

いずれにせよ、NVIDIAの決算では来期ガイダンスが市場コンセンサス予想を超えてきました。UBSのアナリストとNVIDIAの経営陣のどちらの意見を重視するかといえば、僕は後者を選びます。

目先の株価はこのニュースでギクシャクするかもしれませんが、僕はホールドを継続したいと考えています。

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