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【米国株/PF論】良い投資は退屈である、リスク管理のコツ

株式投資を始める際に真っ先に頭を悩ませることは資金配分だと思います。

自分の資産の内、どの程度を投資に回そうか。そして投資資金の内、どの株にどれくらいの割合を配分しようか、が焦点になると思います。

具体的な手法については過去の記事で書きました。

今回はざっくりとした感覚的なことを書きます。

株式投資において犯しがちな失敗が、リスク過多なポジションで失敗をして早期回復不可能なほどの損失を被ることです。これは個人の心がけで回避できるリスクです。

ではリスク過多を判断するにはどうすれば良いでしょうか?リスク許容度は個人の性格、資産の大きさ、収入の大きさ、支出の大きさ、守るべきものの存在(家族など)、といった様々な要因で変化します。ゆえに誰にでも当てはまる統一された数値基準はありません。

個人的に使っている判定方法を解説します。

まず株式市場が開いて値動きが始まったとき、持ち株の値動きを見ます。そして、その瞬間の自分が何を感じているかを内省して確認します。

そこに焦りや、危機感、恐怖を感じているならばリスク過多です。のるかそるかの博打を打っているようなヒリヒリする感覚、この銘柄の値動き次第で自分の資産の行く末が決まるような感覚、可能性の低いリスクさえ現実になったらどうしようと過剰に恐れる気持ち、そしてそれでも危険な賭けから降りることを拒否する気持ち(このチャンスをものにできれば大金を得られるはず、このワンチャンスで一発逆転したい)が同時に存在する。

このような状態は本当は危険なことをしているという自覚がありながらも射幸心ゆえにそれ否定する、けれども否定しきれない、そういったせめぎ合いの中で、値動きに一喜一憂するというものです。

儲けたいという気持ちが強すぎるゆえにリスク過多になっているので、リスクを下げることには抵抗感を感じます。自分は適切なリスク管理ができている、この銘柄は絶対に上がるから大丈夫などと自己肯定する論理を作りだそうとしますが、リスク過多であるという意識を消し去ることはできません。そういう逡巡があること自体、リスク過多である証拠なのです。

適切なリスクテイクができている状況ならば、そんな状況とは無縁のはずです。激しい感情が巻き起こる投資はリスク過多なのです。逆に言えば退屈さを感じるくらいが良いリスクテイク加減なのです。

一回の投資チャンスで決め切る(自分が欲しい金額を手に入れる)ことができる確率は限りなく小さいです。ほとんど失敗します。その失敗は次のチャンスでチャレンジできる資金すら無くなるほどの大失敗になることがほとんどです。

株式市場ではチャンスは何回も巡ってきます。本気で自分の希望を成し遂げたいならば、一回のチャンスに一発逆転を賭けるのではなく、オッズを意識して着実に複数回のチャンスで成し遂げることを意識すべきだと考えます。

この考え方は2020年のコロナバブル期に大失敗した反省の上に成り立っています。



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