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The Doobie Brothers 「The Captain And Me」 (1973)

いよいよ来月、ドゥービー・ブラザーズが来日します。しかも今回はトム・ジョンストンパット・シモンズマイケル・マクドナルドと主要メンバーが揃った来日。結局東京は1日だけ(日本武道館)のようですが、もちろん参戦致します!!

ということで今回ご紹介するのはドゥービー・ブラザーズの3作目。何と言っても彼らの代名詞的な2曲、「Long Train Runnin'」と「China Grove」を収録していることから、本作が初期の彼らの最高傑作とする方々も多いと思われます。特にこの頃のトム・ジョンストンの作曲センスは相当なものだったと感じますが、彼もまた、ドラッグに端を発した病気により、途中でドゥービーを脱退してしまいます。

個人的には初期ドゥービーは、もう一人の中心人物、パット・シモンズが書くフォーキーでカントリータッチな楽曲と、トムの豪快なナンバーとのバランスが魅力的と思ってます(この傾向は、トム→マイケル・マクドナルドへ主導権が移っていった後も同様かと)。

ご紹介するのも野暮なんですが、代表曲2曲は避けて通るわけにもいかず(笑)。②「Long Train Runnin'」は70年代ロックの代表曲のひとつといってもいいかもしれません。せっかくなので1993年リミックスバージョンをアップしておきました。リズムを強調した90年代風ドゥービーですが、これがまたカッコいいんですよね。

豪快なロックの③「China Grove」。一歩間違うとハードロックにも聞こえますが、やっぱりカラッとしたギターと、圧倒的なハーモニー、ツインドラムと唸るベースが、ウエストコーストのアメリカン・ロックって感じです。音質は悪いですが、彼らの迫力がよく分かるライブ・バージョンをアップしておきます。間奏のトムのカッティングギターとバスドラだけのところから、ギターソロへ入るシーンなんか、素晴らしいですね。

こちらはパットの作品の⑤「Clear as the Driven Snow」。
ハーモニーが美しいフォーキーな1曲。パットらしい楽曲です。そして中盤からはシャッフルビートが強烈なロック調に展開されていきます。アップした映像は比較的最近の彼らでしょうか。ジョン・マクヴィーもいますね。

こちらもパットの名曲⑦「South City Midnight Lady」。
この曲は昔から好きだったんですよね。ちょっと哀愁漂うメロディは日本人好みかもしれません。こうした絶妙なメロディを紡ぎだすところがパットの魅力です。中盤から入るスティールギターのカントリータッチの味付けも素敵ですし、エンディングまでの盛り上がりなんかも素晴らしい。ちなみにこのスティール・ギターは、後にメンバーとなるジェフ・バクスターの演奏ですし、ストリングス・アレンジはニック・デカロです。

エンディングはアルバムタイトルナンバーの⑪「The Captain and Me」。
この曲もそうですが、ドゥービーの曲って、結構タイラン・ポーターの粒の太いベースが、屋台骨のように楽曲を下支えしていると思ってます。そこにツインドラムが乗っかって、豪快にリズムを刻み、グルーヴ感を生み出しています。この曲も中盤からエンディングまでのスピードアップした演奏は、その典型です。

イーグルスもそうですが、ドゥービーもまた、70年代の時代の波に上手く乗ったバンドであって、トムからマイケルへのバトンタッチが見事に功を奏した形となりました。私自身は後期ドゥービーが好みだったりするのですが、一番好きな楽曲はトムとマイケル両名が在籍していたTakin' It to the Streetsってアルバムが大好きで、特にタイトルナンバーが、初期ドゥービーの豪快さ(ベース&ツインドラム)と後期のソフィスティケートされたメロディを併せ持った曲で大好きです。



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