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仕事の不安にどう付き合う?
もしあなたが頭脳労働者なら、仕事量が疲労の原因になることはめったにない。たぶんあなたが疲労を感じる原因は、仕事がまだ残っていることである。問題が次々と発生して作業が中断してしまい、思うように仕事がはかどらなかったとき、疲労を感じながら帰宅した経験があるはずだ。[中略]
たいていの場合、疲労は仕事そのものによって引き起こされるのではなく、仕事が満足にできていないという心配や不安によって引き起こされるという ことだ。
『超訳 カーネギー 道は開ける エッセンシャル版 ディスカヴァークラシック文庫シリーズ』
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン Kindle 版
p.70
仕事の不安の原因は何でしょう?
無駄な思考を止めて集中すべきことに集中するために、あなたは何ができるでしょうか?
ルーティンワークや過去にやったことのある仕事をいくつ抱えても,人間さほど不安に思うことはないです.そこに今までやったことのない内容の仕事が一つ飛び込んできたらどうでしょう.
「もしAとBのやる時期が被ったら…」
「いつまでに終わらなかったら…」
頭の中でネガティブな思考が勝手に始まります.まるですべての仕事が自分を押しつぶしに来ているようです.
上記の引用にもありますが,仕事の不安は仕事の量というよりも,自分が抱えている仕事が将来どうなるかわからないという漠然とした不安感によって引き起こされるとも言います.
さらに、ペンシルベニア大学のポルコヴェックらの研究によると、心配事の79%は実際に起こらない.また、残りの21%のうち16%は事前の準備で対処可能だそうです.
そうだとすれば、起こりもしないことに人は無駄に労力を使っていることになります.これほど非生産的なことはあるでしょうか.
これがエスカレートすると,夜寝るときや週末でも頭の中を思考が埋め尽くします.非常に非生産的で健康にも悪影響です.
そして,この不安感はいくら余暇時間があっても払拭されないものと考えています.つまり,プライベートでストレス発散なんてできないということです.
プライベートの時間の確保ももちろん重要ですが,上記の理由から仕事の漠然な不安に対しての対処法の方が実は重要なのではと考えます.もちろん個人の性格にもよるところだとは思いますが.
今,自分は基幹システムやハラスメント対策に取り組み,技術本部の働き方改革も取り組み,大学院博士号もやりつつ,将来のための準備を進めてと…まぁ自分でいうのもなんですが,いろいろ大きい案件を抱えているわけです.
不安も感じることはあります.
「あぁ,今日こそは大学院受験のために英語勉強しようと思っていたのに,実験がうまくいかなかったから時間が取れなかった…」
「あぁ,本当は中期経営計画の話をまとめたいのに,海外出張が入ってるから時間も取れない…」
「基幹システムの打ち合わせで忙しすぎて,今日も論文のための時間が取れなかった…」
未知のことに直面する期限が迫っている.
でも,それに取り組める時間が捻出できない.
自分はこのような状況の時に,心の中で不安が高まっていきます.
しかし,これらは必要なことなので乗り越えなければならない.自分の成長にもつながるので,逃げるという選択肢はありえません.
上手く事を運ぶには漠然とした不安に悩むという非生産的な時間を根絶しないといけません.ストレス源を無くすのに何ができるかということです.個人的にはこれが社会人をやっていく上でとても大切だと思うので,以下に勝手に書いていきたいと思います.
今,なぜ不安になっているかを整理する
再度言いますが,仕事の不安は仕事の量というよりも,自分が抱えている仕事が将来どうなるかわからないという漠然とした不安感によって引き起こされます.
アレもやらないといけない,コレもやらないといけない.いや,その前に頼まれていたソレもやって…
やらないといけないことが多すぎる場合,冷静に考えてみると実はそのうちの一つが初めてやることだったり,取り組んでみないと分からないようなことだったりします.
全部を解決しなくても,その一つさえ整理すれば不安は割と消えます.
今,AもBもCもやらなきゃ…ってすごい悩んでいるけど,Aは直近でとりあえずやることは分かっている案件だし,Cも前やったことの繰り返しだから時間さえかければできるな.ただ,Bは初めてだからどのくらい時間や準備が必要か分からない.分からないからアレコレ頭で考えてしまうんだ.と,理解するということです.
例えば,自分の場合,A=基幹システム,B=論文とか受験,C=頼まれていた和訳とかになります.
こうなると,AとCはもう悩まなくていい.あとはBだけをどうにか道筋とかマイルストーンを決めれば大丈夫だな.
ここがスタートです.
仮説を作る
道筋とかマイルストーンを最初から作るのは難しいです.
まずは,仮説を作ります.
初めから終わりまでつながる仮説を立てる.
XXをすればうまくいくはずだ.
XXを実現するためには,YYをまず実現すればいい.
YYを実現するためには…
すごい当たり前の綺麗ごとを言っていると思いますが,これは物事を成功にもっていく術ではなく,いかに将来に無駄な不安を抱えないかの術です.
「どうしよう…どうしよう…」→「こうすればいけるかも」
この心の状態に変えるだけで.平穏を得られます.
しかし、これだけでは不十分です.
信じられないくらい早めに取り組む
マイルストーンを設定したら,とにかく早めに取り掛かります.
その仮説を支える物がちゃんとあるのかという確認を込めて,納期とか関係なくまずはとにかく手を付けるべきなんです.
これはBという未知の仕事に対する不安感に頭を悩ませながら,ほかのAとかCの仕事をするよりも,頭をすっきりさせた後に仕事をすべきだということです.期限までの時間が無くなっていくことが不安を大きくさせるということもあります.
疲れていても,15分でもいいので必ず毎日進めるとかそんな当たり前の心がけも大事ですが,個人のプロジェクトマネジメント能力にも大きく依存するかもしれません.複数の案件を抱えていて,どういう風に自分の時間をそれぞれに割くかにうまく気を使わないといけないということです.ここに仕事をうまく処理するというスキルがあるのだとは思います.
実際,早めにコツコツやっていくと,だんだんと未知の部分が明らかになってきて,達成までのグリップ感がつかめてきます.
こうすればこの仕事は完了できるな,という認識が自分でできるだけでいいんです.ここまでくれば,不安に頭を悩ませることはなくなります.仕事量が減ったからではありません.
例の大学院の授業のプロジェクトテーマが決まった
— しつちょう【DX推進室】@松浦機械製作所 (@yuto_matsuura) October 15, 2023
ズバリ…
「海中に住む未来を実現する」
現在、地球上の人口は約80億人
専門家の試算によれば、地球上の資源で支えることのできる人口は110億人だそう… https://t.co/T94pA8KJOm pic.twitter.com/hbjFjYdWq3
博士課程を始めて,あぁ…また,あの脳内に残る漠然として不安感がある感覚が増えてきた….と、最近思っています.
例えば,上の課題とかは,どうしよ…どうしよ…と本当になっていたわけです.
最初はベアリングの状態監視の仮説を立てて,まずは調べてみてちょっと自分には議論できない代物だと知る.
じゃあ海中で使うなんか面白技術があるのでは…?と面白い情報見つける.
ってことは,あとはこういう面白い技術があればこういうことが言えるんじゃないか…っと,隙間時間で調べて…最終レポートまで書き上げられそうな道筋を作る.
期限まで数か月残していますが,悩みごとの一つから解放され,ほかの仕事に注力できる.
結局,仕事ってこういうことの積み重ねなんでしょう.
不安とどううまく付き合うか,逃げずに自分の成長につなげられるか.
ただ一番思うのは仕事はすっきり片付けて、頭を切り替えてプライベートを楽しむのが一番!
そういう意味では,土日でも常に試験や論文の悩みに付きまとわされていた学生時代よりも,メリハリの付く社会人の方が自分は好きです.
不安の正体とその対処方法.
さて,みなさんはどう考えるでしょうか.
このnoteを800文字程度にぎゅっと内容を凝縮した私のコラムが松浦機械製作所の広報誌、マツウラNEWS!にて掲載されております。
このコラム以外にも、弊社の社長コラムやユーザーインタビュー、最新の松浦機械の活動も紹介していますので、もしご興味あればそちらも読んでいただければと思います。
また、私のDX推進の日々や工作機械の話をかなりカジュアルにTwitterにて発信しています!もしご興味ありましたらぜひフォローお願いします!
弊社は日本で20年以上、金属3Dプリンターを開発製造しているメーカーです
— しつちょう【DX推進室】@松浦機械製作所 (@yuto_matsuura) September 3, 2023
製造業でこれからもっと3Dプリンターが普及するには何が必要かよければご意見ください🙇♂️
・材料(粉末)の値段
・機械の値段
・機械の造形速度
面白い意見が集まるのを願い、上記関連以外だと嬉しいです#3Dプリンター pic.twitter.com/j3JUwmBejL
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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