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【読書メモ】「経験学習」入門

こんにちは。ゆたんぽです。
先日読了した「経験学習」入門が非常にわかりやすかったのでアウトプットします!

成長したい方、経験から学びたい方はおすすめです。

●なぜ経験から学ぶことが必要なのか?

成長するために欠かせないことは、自分がやったことのない仕事や難しい仕事に取り組むこと。そのことで新しい知識・スキルを身につけることができる。
POINT

・やりっぱなしでは成長はのぞめない
・自分の仕事のあり方を振り返り、教訓を得て、自分の仕事の仕方を検証することが大切

●経験から学ぶ力とは

適切な「思い」「繋がり」を大切にし、「挑戦し、振り返り、楽しみながら」仕事をするとき、経験から多くのことを学ぶことができる

「挑戦し、振り返り、楽しみながら」要素を「ストレッチ、リフレクション、エンジョイメント」というキーワードで表現

シリーズ「経験から学ぶ力」②



●成長とは何か


2タイプの成長がある
①能力的成長:業務を遂行するための能力が高まること
・仕事上の問題を発見し、解決するために必要な知識やスキルを獲得すること(=熟達)

▼仕事を円滑に進めるために必要なスキル(カッツ提唱)

・テクニカルスキル:専門的な知識や技能
・ヒューマンスキル:集団を率いる能力
・コンセプチュアルスキル:自分たちの取り囲む環境の動きを察知したり、戦略的に物事を考える力
↑3つのスキル獲得の後押しが「経験から学ぶ力」

②精神的成長:仕事に対する考え方が適切なものになること
・仕事に対して適切な「思い」を持つようになること
・「適切な思い」:自分だけではなく、他者のことも配慮できること
・「自分への思い」と「他者への思い」を両方も持っている人が真のプロフェッショナル

●まとめ

・成長し続けるために、周囲や組織を考えられるか、顧客や社会のことを勘上げられるかが大切
・一流の域に達するには精神的成長がかかっせない。精神的成長が能力的成長を後押し、強化する

●経験から学ぶ

70:20:10の法則

人の成長を決める要素の比率
70%:直接経験
20%:他者の観察・アドバイス
10%:読書、研修受講

▼コルブの経験学習サイクル
1)具体的経験をした後
2)その内容を内省(振り返り)
3)教訓を引き出しし
4)その教訓を新しい状況に適用する
※経験=自分の直接経験、他者の間接経験

「よく考えられた実践」
1)課題が適度に難しく、明確であること
2)実行した結果についてフィードバックがあること
3)誤りを修正する機会があること

クランボルツ

・どのような経験をするかは偶然によって左右されるが、その偶然を学習の機会として活用できるかどうかは仕事に対する姿勢によって決まる
・仕事に対する姿勢や構えこそ経験から学ぶ力の源泉

●ストレッチ

問題意識を持って、挑戦的で新規性のある課題に取り組む姿勢

1)挑戦するための土台を作る
大きなストレッチの前に、小さいストレッチを繰り返して土台を作る
2)周囲の信頼を得て、ストレッチ経験を呼び込む
目の前の仕事に集中して質の高い仕事をすることにより、他者から信頼され、結果としてチャレンジングな仕事が与えらえれる
3)できることをテコにして挑戦を広げる

●リフレクション


・行為の後に内省するだけではなく、行為をしている最中に内省することも含まれる
・1日の終わり、プロジェクト終了後に成功や失敗を振り返り、教訓を引き出す→「問題の本質は何か」「この方法で良いか」試行錯誤を繰り返す
★行為中のリフレクションが、行為後のリフレクションの質を決める
惰性で行った仕事を振り返っても、得られる教訓は限られている

1)行為の中で内省する
仕事の意味や背景について疑問を持ち、考えながら仕事をする
2)他者からのフィードバックを求める
3)批判にオープンになり未来に繋げる

★成長する人材のエッセンス

・良いと思ったことを合理的に吸収していく→他者の意見をよく吟味し、自分の成長につながることを積極的に取り入れることができる人

・さまざまな意見を聞き、それを元に自分の意見を投げ、さらに相手の反応をきくやりとりの中で知識を生み出していけること・批判にはオープンだけれども、鵜呑みにしないことも大切

・「自分が正しいという熱い思いを持ちつつ、自分が間違っている可能性についても考える傾向」=「情熱的謙虚さ passionate humility」


●エンジョイメント

・自分の取り組む仕事にやりがいや意義を見つける姿勢・常にプラス思考で、一見つまらない仕事やきつい仕事の中に異議や面白さを見出そうとする姿勢
・仕事自体に関心を持ち、やりがいや面白さを感じていることで意欲が高まっている状態
・仕事をやり切ることで達成感や成長感を感じている状態

●効果
・活動に対する自信がつき、更なるストレッチの動機付けが高まる
・外発的動機よりも、仕事そのものから得られる関心・楽しみ・満足・挑戦によって動機づけられている時に、人は最も創造的になり


クランボルツ
・知的好奇心を持つ人は、偶然の出来事をキャリア上の機会として生かすことができる・常に関心や好奇心を持つことで人は創造的になったり、偶然のチャンスを生かして成長することができる

1)集中し、面白さの兆候を逃がさない
・没頭することで仕事が好きになることもある→フロー状態(一つの活動に深く介入しているので他の何ものも問題とならなくなる状態、その経験自体が楽しいので、純粋にそれをするということのために多くの時間や労力を費やすような状態)
●没頭するためのポイント
・「面白さ」の兆候に敏感になる→その瞬間を捉えられるかどうか、面白さの「入り口」を見つけて中に入れるかどうか、が仕事に没頭できるかどうかを左右する
2)仕事の背景を考え、意味を見出す
3)達観して、後かくる喜びをまつ
・やりたいことにこだわりすぎる人は伸びない
・腹を括り、覚悟を持って望めば成長のための根っこがでいる
「達観」=「目の前の事象にこだわらないこと」「現実を直視し、物事の本質を見通すこと」


●思い

思い=仕事上の信念(仕事をする上で大切にしているもの)

・信念とは、人生観・世界観・仕事観のように、世界をどのようにみるかに関するモデルとしても機能していることから、自分を客観的に眺めてコントロールするメタ認知とも深い関係にある

適切な思いを持つことが重要
・自分そして他者を大切にしながら仕事をする

自分への思い
・自分の目標を達成したい、周りから認められたい、プロとしての力を身につけたい・
認められたい:業績目標
・成長したい:学習目標(仕事の成果や他者の評判よりも、仕事のプロセスから何を学べるかを重視)
→学習目標を持つ人ほど、学習意欲、業績、能力、創造性が高い
→学習志向が強い方がよりリフレクションを重視し、エンジョイメントを感じやすい

他者への思い
仕事上の相手に喜んでもらいたい、相手と信頼関係を築きたい、社会の役に立ちたい

●つながり

仕事への「思い」は成長をドライブし、その思いに影響を与えるのが「他者とのつながり」

・人は独りでは学ぶことはできない
他者とのつながりの中で挑戦しようとする気持ちが高まり(ストレッチ)、自身の行動を振り返り(リフレクション)、仕事の喜びを感じる(エンジョイメント)

▼発達的ネットワーク
個人の成長に影響を与える啓発者との関係を「発達的ネットワーク」
※啓発者=個人の発達を促す幅広い他者のこと(上司、同僚、先輩、ぶか、社外の取引先、友人、知人など・・・)
啓発者との関係が強く、多様な啓発者と関係しているほど個人の成長が促される

▼発達的ネットワークから得られること

1)キャリア上の支援:仕事上のアドバイス、挑戦的仕事の提供など
2)心理的支援:同調、共感、励まし、感情面のサポート
3)ロールモデリング:見習うべき行動、仕事をする上での倫理観、価値観のモデルなど
→知識・スキルの獲得、気づきを得て、責任を自覚し、成果を上げてキャリア転換する


●発達的な「繋がり」を構築する方法
・職場外から率直な意見を聞く
・人を選び、誠実に付き合う
・自ら発信し、相手を受け入れる
勉強会や研究会に参加するだけでなく、そこで信頼できる人と強い関係性を作ることができるかどうかが発達的ネットワークを構築できるかを決める

●感想

私はまさに「やりっぱなし」人間だったのでリフレクションして学ぶことが少なかった様に思い、ちょっと反省しています。
本書は成長するための要素、なぜそれが大切か、どの様にして身につけることができるのか非常にわかりやすく解説されているのでとても読みやすかったです!

改めて仕事のあり方、姿勢を意識しようと思いました。
まずはログを通るところから始めてみます!

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