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ほとんど、少しの、たくさんの・・・いったいどれくらいのこと?

この写真の猫たちを全部お家で飼うとしたら、たくさんの猫でしょうか、それともちょっとだけでしょうか?

日本語が理論的でないということでよく引き合いに出される例ですが、水は何度からお湯になるのでしょうか?

はっきりした基準がない・・・、それでは英語は理論的なのだろうか。日本人にとってよくわかりにくい「ほとんど」や「多い」、「少ない」などの数について考えてみましょう。

まず。ほとんど:
すべてをさす英語はall(数えられるもの=可算名詞は every も使われる)ですが、これに近いのがmost、そして all+ mostの almostがあります。 allはもちろん 100%。大して most は60~80% くらし、almost はそれより多いとされるのですが、はっきりした基準はありません。

続いて多い、少ない:
多いにはmany, much、少ないには few , littleと加算、付加算名詞で使う単語が異なるというのは中学で学びましたが、これらの境界もまた実は相対的なものではっきりした基準などないようです。考えてみれば当然のことで、10でも、 We have 10 children ならmany だし、大の大人がどこかへ行くのにI have $10では little でしょう。同じ10%でも考えていたよりも多ければ manyでそうでなければ few となるでしょう。

almostは気を付けなければならない言葉です。日本語では「ほとんど」と訳します。それで間違いではないのですが、98,99がalmostであっても,101と100を出てしまうと almostとは言えないのです。

ところで、fewは数を表す単語の中でもなかなかのくせものです。fewなら少ししかない、 a few で少しだけある(この言葉を2,3と訳すのは間違いで30でも少なければ使える)、a very few は極めて少ないという意ですが、quite a fewになると、突然「たくさん」になってしまうのですよね。

この「たくさん」はどの辞書にも同じように書いてあり、どうしてそんな言葉を使うようになったのか私にはわかりません。日本語の「たくさん」とニュアンスが違うような気がしてならないのです。で、具体的な数字がa fewに対しての説明にないかと、探してみました。

100のうちの21をquite a fewとして使っていました。これで、実際、「たくさん」と訳せるもんですかね?a fewにquiteが付くと a fewから離れてmanyの方に近づく感覚なのだそうです。 

と言うわけで英語も結構あいまいなようです。もう一つ数に関する成句などを掲げるとa couple of と言う表現があります。COD によれば、2はだいたいa fewだそうです。 coupleはカップル=2人の1組を表すはず・・・、ちょっと不思議に思えますよね。 

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