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RennesからParisの道中で


RennesからParisに帰る電車に乗っている。2時間の道中に、ひとつ記事を書き上げられるかな。


隣の席はイヤホンをせずにInstagramのリールを見ながら右手にコーラ左手にプリングルスの若い男の子。彼はどんな大人になるのだろう。


2泊3日のNormandieとBretagne滞在で、Rennes、Saint-Malo、Cancale、Mont Saint-Michel、Granvilleとあちこち回った。どこもそれぞれに良さがあったが、いくつかよかったものを挙げるとすると、Cancaleの牡蠣、Mont Saint-Michelの修道院、GranvilleのChristian Dior美術館あたりだろうか。

ひとつ前の記事でも紹介したが、この3日間はPassilléという小さな村のコテージに滞在した。周りにはたくさんの動物がいたし、そこで飼われていたゴールデンレトリバーとも仲良くなった。

印象的だったのは、馬との触れ合いだった。朝早く散歩をしていたら、道すがら馬が放し飼いされている牧場の横を通った。馬の写真を撮ろうと立ち止まると、興味を持った馬が5頭ほど私に近寄ってきた。私も馬の方に歩み寄ったことで、私たちは申し分程度の柵を挟んで向かい合った。しばしの後、私が手を伸ばしてそれぞれの鼻の上のあたりにそっと触れた。彼ら彼女らは私のなすがままにさせてくれた。

そのまましばらく向き合っていたが、なんと声をかけていいのかわからず、私は元きた道を戻ることにした。するとそれまでじっと私を見ていた5頭の馬もまた同様に元いた場所に戻っていった。はじめて目にするアジア人が珍しかったのだろうか。彼ら彼女らの足取りには、気のせいかもしれないが、どこか不思議なものを見た後の高揚感のようなものが含まれていたように感じられた。


どこまでも続く田舎道を車で走りながら、私はこの地に住む人がどのように生活をしてきるのか不思議になった。日用品の調達、通勤や通学、病院、郵便…都会では当たり前のように手に入るものが、ここでは簡単ではないように思われた。

Amazonは届けてくれるのだろうか…?プライム会員は送料無料になるのだろうか…?


貧しい生活をしている人も多いという話を聞いた。それが増税等の政策変更による大規模なストライキが起こるひとつの大きな理由とのことだった。ちょっとした生活負担の増加が思いがけない重荷となって貧しい人々を襲うのだ。



かつて駅舎だった建物をいくつか見つけた。昔はもっと田舎にも電車が走っていたらしい。不採算路線は容赦なく閉鎖されたのだろう。それが結果的に田舎の孤立を深めることになろうとも、“知ったこっちゃない”のかもしれない。

それが日本の田舎との1番の大きな違いだろうか。日本において電車もバスも通らない地域というのはもちろんあることにはあるだろうが、きっとあまり多くはないはずだ。結構な田舎に足を伸ばすことも多々あるが、車がなくてもなんとかなってきた。

一方でフランスは、バスも電車もない地域がかなりあるようだ。私が宿泊したPassilléという村がいい例だろう。車以外の選択肢はほぼない。


さて、そろそろパリに着く。途中少し遅れていた電車も、道中に追い上げたことで、ほぼ時間通りにモンパルナス駅に到着する。

実はこのnoteを書いている間に違う旅先を予約した。出発は2日後。今回の2週間半のフランス滞在中、前半はほとんどパリにいない。

次はどこへ行くでしょう。その旅についてはきっとまたnoteに書くので、お楽しみに…


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