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ハッとさせられたこと

それは不思議な食事会だった。

私がハマっているとある媒体でほぼ毎日のようにお顔を拝見している方と飲みに行くことになった。その人はいつも画面越しに見ている通りの朗らかさとほんの少しのおとぼけを兼ね備えた、素敵な方だった。

それだけでも私にとっては十分に思いがけないことなのに、その上その方はその方で、なんと私のnoteを読んでくれているとのことだった。あと10日ほどで連続投稿を4年間継続したことになるが、こうも性懲りも無く続けていると誰にどういう形で読まれているかわからないものである。


その日は私とその方と、その方と同じ会社で働く方の3人での席だった。仕事のこと、香水のこと、メガネのこと、などなど、あれこれ話していたらあっという間に時間が私たちの目の前を通り過ぎてしまった。

様々なことを話した帰り道、ひとりになった時に、私の心にはあるひとつのエピソードが強く残っていた。


それは、「その方と同じ会社で働く方」が体験した、最高の香水の購買について。

とあるブランドのお店に香水を買いに行った際、販売員の方が、今まで使っていた香水や今欲しい香水を丁寧にヒアリングした上で、そのブランド以外の香水も含めていくつか香りの提案をしてくれたことがあったのだそうだ。「販売を超えた接客」だと感じたらしい。それが香水にハマるひとつのきっかけになったとのことだった。


ハッとした。

ここ最近の私は、狭い視野でしかお客さんに向き合えていなかったのではないか、と思った。目の前にいるお客さんに対し、私の目の前にあるçanomaの香りの中だけで正解を探そうとしていた。

それ自体はブランドのファウンダーとして当たり前と言えば当たり前なのだろうが、私が本来やるべきことはきっとそうではない。もちろん、私は今世の中に納得できる香水がないからçanomaを立ち上げ、自分の理想を追求しているわけだが、それはある意味では私に限った話でしかなく、目の前のお客さんにとっては、çanoma以外のどこかに、“運命の香水”が存在しているかもしれないのだ。その“運命の香水”に出会う可能性を高めることこそが、私の“使命”なのではないか…その方の話を聞いて、私はそう感じずにはいられなかった。

それをするには、ここ最近にローンチされた香水について私は疎すぎる。ある時から新作をチェックする習慣がなくなってしまった。「どうせいい香水なんてないしな」と心のどこかで思っている節があった。

きっと、海外のブランド、日本のブランドに関わらず、垣根を越えて、今マーケットに存在している香水を改めて頭の中にインプットするタイミングなのだろう。その知識を使えば、お客さんにとっての“運命の香水”になり得るものを提案できるかもしれないし、さらにいうとその知識があることでçanomaに対しての説得力も増すはずだ。


ここのところの私は、色々なことがうまくできていないように感じていた。どことなく空回りしていたのだろう。

それが、直近での様々な出来事により、私は最近傲慢になっていたのだと気付かされた。恥ずかしいったらない。

今こそ私は、謙虚にならなければならない。非力で小さな私は、身の回りの些細なことからやり直していく必要があるのだ。掃除とか、整理整頓とか、今マーケットにある香水をきちんと把握するとか、きっとそういうことから。


ちゃんとできるかな…


いや、私ならできるさ。noteをあと少しで4年間毎日投稿することができるのだから。日々を丁寧に生きることは、毎日コツコツやることを心がければ、きっとそんなに難しくはないはず。

そう、難しくない。


きっと時間はかかるけど、私の肩に積もった埃を丁寧に払って、ひとつずつ香りを覚えていくように、少しずつ、変わっていけたらいいな、と思う。

変われますように。


【çanoma公式web】

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