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勇気を出せなかった23歳の頃の話

こんにちは、教育と途上国ソーシャルビジネスに取り組むColorbathの吉川です。

今でこそ、海外で新しい領域に新しいビジネスモデルでがしがし突っ込んでいったり、自分がやったことないことや知らないことにも、どうにかこうにか学びながら前に進んできている自分です。

が、昔っから、最初っからそういうタイプだったわけでもないし、勇気が出ない、勇気が出せなくてごにょごにょしていたときもありました。

経験がないがゆえに、自信がない。
相手からどう思われるかわからないし、駄目なやつとかできないやつって思われるんじゃないか、そう思われたら、なんか取り返せないくらい距離がでちゃうんじゃないか、そんな気持ちもありました。

ということで今日はそんな以前の僕について書こうと思うので、「勇気が出せなくて/自信がなくて、つい自己防衛ばかりしてしまっている」と感じる人にとって、何かの参考になれば嬉しいです。

営業の良かった報告ができない

大学を卒業して新卒で入社したのはベネッセという教育の会社で、学校(主に高校)を担当する営業職でした。基本的には、模擬試験(大学入試のためのA判定とか出るやつ)を学校の先生に対して営業する、という仕事です。

新規営業というよりも、既存のお客さんへの継続営業の色合いが強いので、「来年度も使ってもらう」という継続が大切なんですね。

裏返すと、「今年使っていたけど、来年は使いません」ということだってまぁあるわけです。そうすると、来年度のほうが売上が下がるので、あまりよくないよね、そんな感じです。

Bad News Fastっていうことを、会社に入って最初に学んだんですが、「良くない話、悪い話こそ先に」というやつですね。悪い報告をすると、怒られると言うか詰められる、みたいなイメージがあるので、報告する際にも結構準備してから報告していたわけです。

学校に訪問して(当時は滋賀県の高校を担当)、先生と話して、「来年度は他社の模試を使う」みたいなことが発覚して。これは学校を出たら、すぐに電話で報告しないといけない。

入社1年目の自分は、こうして先生と話した後の報告対象は、3人いました。OJTとして自分の教育係である先輩、チームリーダー、営業リーダーの3人です。1つのことを3人に報告していくわけですね。

車に乗り、携帯電話を持ち、電話帳で検索してあとはコールボタンを押すだけなんですが、、、なかなか押せないんです。
ちゃんと報告できるだろうか、質問に答えられるだろうか、自分の無能さや駄目さにブチギレられないだろうか、失望されないだろうか、そんなことを延々考えていた時もありました。

でも時には、最悪のシナリオを想定して電話報告すると、思っていたよりも優しくフォローしてくださったり、「じゃあ次はこうしよう」みたいに、絶望ではなくて、前向いて次やっていこう!みたいな形になることもありました。(でも当時は、それは稀な感じだった印象なので、最初は勇気が出ませんでした)

ここから転じて、「営業して新たにお客さんに使ってもらえるようになった!」という嬉しい話、いい話ももちろんあったんですが、この報告もできない、勇気が出ないときがありました。

営業リーダーからは、「いい話なんだからソッコー報告しろよ!!笑」と突っ込まれました。怒られないような良い報告だから、勇気なんかなくても報告したいものじゃないの?そんなイメージもあるかもしれません。

でも、なんなんでしょうね、、、おそらく、、、自分が自分のことを気にしていたんだと思うんですが、悪い報告のときはめちゃくちゃ時間がかかるくせに、良い報告のときは調子よくすぐ電話しちゃう、そんなことをする自分を俯瞰してみたときに、なんかださいなーみたいに思ったんだと思います笑。

そうこうしているときに、良い報告を上司にするタイミングを逸し、ずるずる時間がすぎ、別の先輩がよかれと思ってこの報告を上司にしてくださっていて、「え、聞いてないよ?」みたいな感じになり。
「おい、報告しろよ!w」という流れになりました。

みなさんも、あったりしませんか?やっちまった報告、ミスの報告は絶対しないと!という認識になると思うんですが、頑張った報告、順調に進んでいる報告については、ちょっとおろそかになったり。
ざっくりいうと自分のためのカッコつけというか、そんな感じだったのかなーと思います。チームのためにはできていなかった。

全員からいいねと思ってもらえる発信をしたい

もう一つ、別の意味でも勇気が出せなかったなーというお話。

入社1年目から、自分が担当するエリアに加えて、エリア横断でのとあるプロジェクトも担当させてもらっていました。そこで、支社の他の先輩型も含めて20人くらいの方々に情報発信したり、依頼をするわけですね。

1年目からすると、他の忙しそうにしている先輩方に、「こうしてください」みたいな指示みたいなことなんてできる自信もないし、自分なんかより詳しいから、あほがほざいてるみたいな感じになるかもなーとか、そんなふうにも感じていました(先輩はみんな超絶優しいんですが、ただ自分が自信がなかっただけです)。

でも、どうにか自分も頑張りたい!という気持ちはあったので、やってしまったのがですね…
20人対象にメールを送るんですが、、、
めちゃくちゃ長い文章で、めちゃくちゃカラフルなメールを送ったんですね笑。

20人いても、年齢も違えば担当領域も異なるので、全員に刺さるメッセージ、というのがなかったんです。なので、この方にはこのメッセージ、このチームにはこういうメッセージ、みたいなことを分類してたくさん書いたんです。

そして、わかりやすくなるかなと思い、それぞれ太字にした文章を違う色にして。みなさん、カラフルな社内メール受け取ったことはありますか?
赤字がいくつか使われている、というレベルじゃないです。
見出しが5つあったら、それぞれ、青、緑、オレンジ、紫、ピンク、みたいに色をふんだんにつかって、長文メールを送りました。

このときは、「受け取り手に応じてメッセージを整理して送った」という、ある意味頑張ったぞ感でやっていましたが、その後すぐに先輩から言われて、「ああいうことじゃない」と。

まずはマナー的に、色を使いすぎたことは大前提として微妙だったとは思います。あとは、「結局、自分都合のメールだった」ということです。

忙しい先輩が長文をよむ時間もない。
それぞれのエリアでの行動は、僕が考えるよりもそれぞれの先輩のほうが詳しいから、大きなお世話。
それで、結局何を依頼したいのかがわからない。

ただただ、時間と脳みそを消費するようなメールを、1時間くらいかけて作って送っていたんですね。

しかも、20人の先輩に送る前に、OJTの先生に確認してもらっていたら、たぶん未然に気がつけたと思うんです。でもそれをしなかった。勇気がなかったからだと思うんです。

勝手に一人で妄想して、時間をかけて頑張って。これで先輩から「そうじゃない」と言われることもきっと恐れていたし、それを避けて、えいやでメールを送信。20人の人に時間を奪って初めて気が付き、自分は何をしていたんだろう。恥ずかしいしやべーなと思うし、「すぐに修正して動きます!勉強になります!」みたいな素直な行動力なんて戻らないんですね。えーーーーっと、、みたいな感じで、自分のための言い訳を考えちゃったりして。

あのときの僕は、
・なんか頑張ってるって、認めてもらえるんじゃないか(認めてもらいたい)
・発信する中身に自信はないけど、そうでない部分で頑張ってアピール
・ふんだんに工夫しないと、メールを読んでもらえないのではないか
なんだか、こんな不安を抱えていたのかなと思います。

そしてこれは後になって考えると、めちゃくちゃ自分のこと(自分の評価)とかばかりを気にして考えているなと。それでも、「受け取った人がどう感じるかで整理しました」みたいな表現をして誤魔化したりして(当時は無意識的にしていたので、まさかこうだと気が付きませんでした)

勇気が出始めるきっかけは?

上げればきりがないミスやあれやこれやがありましたが、いまでもよく覚えていることを上げてみました。

あのときの状態と今は、全く同じ状況というわけではないです。いろいろ経験して、勇気や自信もついてきました。

じゃあ、何がきっかけで、何を意識してどう変わっていったのか。

結局は、

今の自分のベストが、今の自分の現状。それでいく。

ということをすっと受け入れた時から、少しずつ変わっていったんだと思います。もう少しかみくだくと、「今の自分の状態で、受け入れてもらえたと実感したとき」なんだと思います。

というのも、入社1年目、まだまだ先輩は怖いし、気も使う。先輩から、「使える後輩」と思われたいけど、「使えないしょぼいやつ」と思われたくなかった。

それはどういうことかというと、「使えないしょぼいやつ」と思われると、その後の会社生活と言うか、その後の仕事にめちゃくちゃ大きな影響出るんじゃないか、チームに溶け込めないんじゃないか、そんな恐怖があったんだと思います。

転校生が、クラスになじめずいじられキャラに定着しちゃうのを恐れる、そんな感じでしょうか(イメージです)

つまり、「しょぼいと思われる」ということをめっちゃ拡大解釈して、すげーやばくなっちゃう、と思い、さらに勇気をなくしていたんです。

でもその後明らかになるのは、
・そもそも1年目からできる仕事とか能力とか低いし、先輩もみんなそう思っている
・つまり結果なんか出なくてもいいと思われている
・でもその中で、諦めずに努力したり、人のせいにせず自分にできることをやる人間性かどうかはみられている
・別にしょぼいやつと思われても、会社では生きていける
みたいなところです。

自分が世界の中心のように考えがちで、勝手に不安になり勝手に自己防衛していまっていましたが、もっと世の中は冷静で優しかったです笑

おかげさまで、その後もミスや失敗も多くありましたが、なんなら、その度に励ましてくださる先輩の優しさと熱さにも触れられて、何度も救われました。その度に、よっしゃ絶対がんばろう!というエネルギーももらいました。

お客さんに迷惑をかけるほどのミスがあったとき、上司と一緒に学校に訪問して謝罪。自分がしたミスなのに、自分以上に謝罪する上司を見て、怒られないように仕事をすることはやめよう、と思いました。
上司にこんなことをさせていてはだめで、もっと結果出して価値を出せる働き方をして、1日でも早く貢献したい、そう感じました。

つまり、
ちゃんとミスや失敗をして、
ちゃんと人とコミュニケーションをして。

その上で、自分の現状を受け入れて。
現状=不完全だし、わかってないし、経験もないし、自己防衛よくする
ということを受け入れて、そこからしか始まらないし、それを受け入れることでしか、前に進めない。

かっこつけたり、よくできている風に見せたり、誤魔化したり言い訳したりしても、そんなことうまく続けられないし、絶対に限界がくる。

それなら、そんなかっこつけの限界は早くきたほうがいい。早く受け入れて、今後はもっと成長スピードがあがるマインドセットで、日々過ごしたほうがいい。


もしいまこれを読んでいるあなたも、なんか感じるところがあるとしたら、きっかけは外からはあまりやってこないです。
たぶん、自分で決めて、今この瞬間からやることなんだと、そう思います。

ありのままの自分でやると、最初はあれやこれや言われたりしますが、すぐに受け止め方が変わると思います。痛い、不安、怖い、と思ったいた事が、それほどでもないかも、ときっと感じると思います。

ただただ、自分でその不安を膨張させていただけなんですきっと。


足りないのは、勇気だ。


この世界の勇気の総量が、少しでも増えるといいなと思います。

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