遊星D

梢はすかと演劇をつくる小規模な集い。2023年上演の『低き楽園』が多方面の少数派に好評…

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梢はすかと演劇をつくる小規模な集い。2023年上演の『低き楽園』が多方面の少数派に好評を博した。日常の中で感じる実存的不安をモチーフに、オフビートな現代劇をミニマルな構成要素で立ち上げる作風が魅力である、と言われたい。

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『どこへも帰らない』公演情報

公演概要遊星D オムニバス公演『どこへも帰らない』 2024年4月19日~21日 Paperback Studio(京王線千歳烏山駅) 作品について深夜から明け方へ向かう時間の移ろいを、プ…

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遊星D
1か月前
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『どこへも帰らない』公演情報

『どこへも帰らない』公演情報

公演概要遊星D オムニバス公演『どこへも帰らない』
2024年4月19日~21日
Paperback Studio(京王線千歳烏山駅)

作品について深夜から明け方へ向かう時間の移ろいを、プレイリストのように複数の短編劇を繫いで描出しながら、誰しも抱えうる「居心地の悪さ」や「寄る辺のなさ」にフォーカスを当て、孤独な心の持ち主にそっと付き添い、さもなければ散歩をねだる――カウリスマキ映画に登場する犬

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夜が明ける――遊星D『どこへも帰らない』評(西村紗知)

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▼『どこへも帰らない』映像配信ページ(~2024/5/31)

 遊星Dのオムニバス公演『どこへも帰らない』は、前回2023年の公演『低き楽園』と同様、シンプルで簡素な言葉から組み立てられた対話劇からなり、そのどれに関してもシチュエーションとして共感しやすいものだった。

 だが、それほど理解しやすい対話劇ではなかった。互いに微妙に話が嚙み合わないように、台本は緻密に調整されている。最終的に「行き

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誰もがふらっと迷い込み、気兼ねなく立ち去れる場――遊星D『低き楽園』評(柿内正午)

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▼次回公演『どこへも帰らない』(2024/4/19~21)の詳細

 雑居ビルの階段を登ると突き当たりの鉄扉が開け放たれていて、そこから外階段で屋上に上がったところに会場のカフェムリウイはある。これだけでもう楽しい。僕が遊星Dの前作『低き楽園』を観たのは夜風がきもちのいい時間帯だった。空間に対して窓が大きくて、アクトスペースは窓側にあって、客席は奥の壁面に沿ってつくられている。空間の中央には段ボー

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