【不妊治療記録vol.47】不妊治療クリニック卒業(仮)
ついにこの日がやってきた!
2回目の心拍確認から1週間。今回の診察で何もなければ無事不妊治療クリニック卒業である。この日は8週5日であった。よくネットでは”9週の壁”なんて言われるが、それより前に診察が終わってしまうのはやや不安であった。(9週前に流産してしまう確率が高いらしい)
無事今日も元気に大きくなっててくれと思いながら、不安と期待の両方を胸に秘めて病院へと向かった。
ミジンコみたいな我が子
今日のエコーは深呼吸をしながら臨んだ。画面には、ミジンコのような我が子の姿と、力強い心拍が見えて、目が潤む。
しかも前回までずっと先生から「小さめ」と言われていた大きさも、1週間で1cm大きくなり、18.1mmとなった。ちょっと大きくなるのがマイペースな子だったけど、ぐんぐんと大きくなる様子に少しホッとしたのを覚えている。
初めて見た医者の笑顔
私の主治医は本当にクールで表情を変えない、淡々とした人である。ストレートに言われるので言い方に傷つくことも正直あったし、あのピリッとした雰囲気に飲まれてうまくいつも質問できず、質問することをリストにして待ち時間にシミュレーションするほどだった。だから診察室に入る前はいつも緊張していた。しかも主治医はよく最悪のケースを話すので、ネガティブ検索魔の私にとっては診察するたびに不安な気持ちになることが多かった。
でもこの日はクリニック最後の日というのもあってか、初めて医者の笑顔を見た。「ご主人にもよろしくね」と言う医者の笑顔が、今までの全ての辛さをふっと軽くしてくれたのだ。
思い返せば仕事を頑張った20代。海外赴任し、帰国したら結婚式。その後すぐ妊娠するだろうと思ったら全然妊娠せず。その後夫の海外赴任が決まって慌てて二人で検査を一通りやってわかった不妊症。先の見えないタイミング法に辛い思いをして、人工授精をしている場合ではないという今の主治医の言葉で心を決めて日本へ通いながらの体外受精。採卵がうまくいかず、あんなに注射したのに…と心を病んだこともあった。何よりいつまた夫の元へ帰れるか分からず、実家で足踏みをしている生活。友人にも治療してると言えず、滞在が伸びるほどに怪しまれるから誰にも会えなかった。しかし最後は実を結び、こうして無事卒業の日を迎えられてよかったと思う。
まだ完全卒業ではないけれど…
妊娠経過はまた別の産院で追うが、いろいろあって引き続きこの不妊治療クリニックにも引き続きお世話になることになるので、一応卒業(仮)としている。
なぜ引き続き通うのかはこちらの記事で↓
長々と連載を続けてきたこのシリーズだが、次回で最終回。最終回は不妊治療の総括を自己満足ではあるが書いていきたいと思う。
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