運命

以下、小説注意、ネタバレも注意
姫子と千歌音
パロ?かな




姫宮邸に姫子と暮らし始めて冬から春に変わりもうすぐ二年生
桜も咲き始めた頃
乙羽さんに頼んで庭にある桜の木をライトアップ
学校が終わったら姫子と一緒にお花見
あぁ、楽しみ

始業式、今日から姫子とも同じクラスで
授業を受けれると思うと嬉しさが溢れてくる

同じクラスにしてもらうのは
理事長を通せば簡単だった
でも隣の席にまではしてもらえないそうだ
名字のあいうえお順になるそうで
うまく合わせるのが大変だそうだ
変にずれていると間違いだと言われて正されてしまうだろう

朝ご飯から登校まで一緒で今まで途中で分かれて教室に入っていたけれど
今日からは一緒

教室に入って席を確認する

姫子は窓から二列目の前から三番目ね

千歌音ちゃん窓側の前から三番目だね

お互いがお互いの席を確認していた
姫子に言われた所を確認して座ると
隣に姫子

運命

姫子と小さな声で話し合って
今日は様子見ということで
バラの園でご飯を食べないで
教室で食べようということになった

授業も楽しい
姫子が隣でうつらうつらと居眠りをしていたり消しゴムを落としたり
あっという間に時間が経ってしまう

授業中は来ないけれど休み時間になると
すぐに取り巻きの人たちがやってくる
あぁ、やっぱり昼はバラの園に行った方がいいかもしれない

休みが終わって授業が始まって
先生が黒板に字を書いてる間に姫子に
昼はバラの園で、先に行ってるわと書いたノートの端を見せる
返事はすぐ、うん!と書かれたノートの端

学校が終わり
生徒会に部活に忙しい私は早く夜にならないかと少し浮かれていた

姫子はもう帰ってる頃よね…


学校の帰り、いつもお世話になってる千歌音ちゃんに何かお礼がしたくて
お小遣いから何か買えないかと
バスに乗ろうとしたら置いていかれて
ソウマ君にバイクの後ろに乗せてもらって
買い物に

何かいいのはないかなぁ?

いつもありがとうと書いたメッセージカードとペンダントこれにしよう

あっさり決まったように見えて
かれこれ二時間は悩んで決めた
千歌音もそろそろ帰ってきてるだろう


学校から帰り
もうすぐ姫宮邸に着く頃
姫子が大神さんのバイクで帰ってきた

信じてる
運命だって信じてる
でも胸の疼きが信じる気持ちの邪魔をする

無言でお風呂に入って
無言で夕飯を食べた

姫子はずっと私の様子を伺って
居心地悪そうにしていた

楽しかったのに
学校で一緒に授業を受けて
一緒にご飯を食べて

お嬢様以下がなさいましょう

乙羽が花見をどうするか聞いてきた

このまま胸の疼きに邪魔されてばかりなんて
いられない
姫子を誘ってお花見をしよう

あの、千歌音ちゃんいいの?

姫子と一緒がいいの
姫子と一緒に見たいの

キレイにライトアップされた桜を見ながら
見つめ合う
帰りが大神さんと一緒だったのは
たまたまだろうということにした

あのね、千歌音ちゃん
こ、これ!

なにかしら、と渡されたのはメッセージカードとペンダント
いつもありがとうと印字されているが
手書きで大好きとも書かれていた

いつものお礼になにか買いに行こうとして
バストに乗り遅れちゃって
そしたらソウマ君がきてバイクに
乗せてくれて帰りも送ってくれて

そう、そうだったの…
姫子ありがとう嬉しいわ

ぱあぁっと明るくなる姫子の表情が
ライトアップされた桜と映えて見える

あぁ、キレイ


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