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夏に行く、北の街。

フランスは夏が近づくと『夏休みどこ行くの?』という会話が『今日は晴れているねぇ』並みにあちこちから聞こえてきます。夏休みにどこにも行かないのはダメだぞと言われているみたいで、ちょっと放っておいてくれと思っちゃったりします。夏のパリはレストランやケーキ屋さんなどありとあらゆる店が1ヶ月単位でお休みをしているので、残っているのは旅行客もしくはひと気のない街を楽しんでいる住人ぐらいなものです。かく言う私も後者。普段とは違う街の雰囲気が結構好き。空気がだいぶ変わります。
ですが8月のとある数日間、訳あってフランス北部ノルマンディー地方に行くことになりました。パリジャンにとって夏はさらに暑い南に行くのが一般的。ですがその波に乗れないメキシコ人と日本人の私達は大抵、夏は南を避け北か西に行きます。そして今年もなんだかんだで北に行くことになりました。

そして少なくとも2週間、平均で1ヶ月はバカンスに行くのが普通のこの国で、数日旅経つぐらいでは夏のバカンスに行くという定義に当てはまらないので、なんというかちょっと足を伸ばしてきました。という感じです。

とりあえず目的の町の前に、2泊程オンフルールに行くことにしました。

左上の丸くピンクで囲まれているのがオンフルール


パリから車で2時間ちょいの港町。画家の中でも印象派の方達に人気であった様で、すごく小さいながらもとても素敵なところでした。ちなみにエリック・サティも12歳まで過ごしたそう。

港に面してレストランがびっしりとあります。


怠け者の我々はフランスの地方でよくある、パッと見は機関車でも実際は観光バスというものによく乗ります。↓下がチケット。オンフルールの小さい電車と書いてあります。

こちらがその機関車バス。乗車席は結構狭いですが、割と快適。ゆっくりと街の中を解説付きで廻ってくれて45分で8ユーロ。

高台にある教会前で10分休憩。

奥に海が見えます。

高台で休憩した後はまたゆっくりと元の場所に戻ってきました。
8ユーロでは安いと思えるぐらい、価値のある機関車バスの旅でした。


観光もちょこちょこしながら、地方ならではのチーズも探します。日本では各地に名産品があるように、フランスは各地にそれぞれのチーズが存在します。
チーズ屋の女性がおすすめしてくれたのがこちら。
箱に入っている可愛らしい見た目です。

petit pave d' Auge と書いてあります。(直訳するとAuge地方の小さい敷石)
今の時期1番美味しいノルマンディー地方の名産チーズ。カマンベールをさっぱりさせた感じの食べやすいチーズです。

切るとこんな感じ。横に切ったら、チーズはケーキの様に切るものだ、と夫に修正カットをされました。何でも中心部分と外側では味が、熟成の度合いが違うのだそう。確かに中のほうが柔らかいのです。


と、この街での二日間は散歩したり、近所の植物園へ行って、ゆっくりな日々を過ごしました。この街結構好きです。この次は隣町ル・アーブルに宿泊です。



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