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おらおらでひとりいぐも

第158回芥川賞を受賞した「おらおらでひとりいぐも」が、田中裕子主演で映画化されています。アマゾンプライムで拝見しましたが、これがとても面白い!!!


何が面白いって、誰の中にもある内的世界が、現実と接点を保ったまま映像化されていること。そして、実は、心象風景と現実の境目なんてないんだ・・・ということが、一目瞭然でわかるということ!


これは、魚座的世界観でもありますし、12室が強い人の世界観でもあります。また、これは海王星という星の管轄下でもあります。「私、魚座に星がないし、12室が強調されているわけでもない」と思う方も、もしかしたら、そうではない可能性があります(私がそうでした)


実は、隠れ魚座・隠れ12室タイプかもしれませんよ。少し話が飛びますが、その確認方法、ホロスコープの読み方について触れます。


このブログの読者の大半が銀河塾出身者☆です。ホロスコープが簡単に読める方法を是非、参考になさってください☆ホロスコープを読んでいく時、一番、簡単な方法は「グランド・コンジャンクション」を探すというやり方。複合アスペクトの中でも、吉凶含め、一番強い働きを発揮するものがグランド・コンジャンクションです。


これは、天体が一か所に集中している配置のことです。複数の天体がコンジャンクションしている人は、さほど多くはありません。ですが、どのホロスコープにも必ず存在している「グランド・コンジャンクションと同義のもの」をひたすら探していくのです。オーバーロードやステリウム、ハウスの支配星の流れ、カスプ、カルミネート天体や上昇星、重要なアスペクトの共通点などなど。


すると、その方独自のものと言える、強調されている天体・ハウス・サイン、様々な象意、共通性が浮かび上がってきます。ただ、少々ややこしいのは、共通点の多くが奥行を持って隠れているということ。



蠍座に天体が集中しているとか、1室に天体が集中しているとかはわかりやすいですが、正反対の象意がぶつかるような相反する意味合いもあれば、一見したところではわからないものもあります。


例えば、私のホロスコープでは、10天体+アセンダント・MCだと、地のエレメントがゼロです。しかし、山羊座に位置する小惑星が多く、太陽が射手座29度70分で、山羊座がブレンドされています。そして、カルミネート天体が土星です。このようなケースは「隠れ山羊座・隠れ土星タイプ」に当たります。MCが獅子座で、太陽と土星がオポジションですので「隠れ10室タイプ」とも言えるかもしれません。


また、射手座オーバーロード、2室ステリウムの私ですが、12室と1室のカスプが共通して天秤座(意識と無意識・物質世界と意識世界が曖昧)であり、天王星(上昇星)、さらに冥王星がベスタとタイトに合で、12室に鎮座しています。これは「隠れ魚座・隠れ海王星・隠れ12室タイプ」と言えるでしょう。


このように、単純に共通点を探していくだけでも、相当深い情報が読み取れますよ~♡というわけで、ようやく本題に入れます。


魚座・海王星的性質が強い方、または、12室が強調されている方は、意識と無意識の境目が曖昧です。イマジネーションと現実が融合された独特の世界に住んでいます。天然だったり、独創性が豊かだったり、第六感や感受性が鋭かったりします。


私なんかは、大半、ぼーっとしています。けれど、射手座が強く、火星が牡羊座かつ天王星が効いていますので、やることがあると、いきなりシャキッとします。もはや別人です。そして、変性意識と言える状態にも、割と簡単になれます。


占星術のことを考え出すと、寝ても覚めても・・・の状態になります。境目が消えてしまうのです。夢の中でも占星術をやっています。そして、夢の中の私は、ものすごいことをしゃべります。夢の中の私に対して、本体の私が「えーーすごい!天才~そういうことか~」と思い、驚いたりします。が、起きたら忘れています。残念っっ(海王星カルミネートの主人に話すと、主人もそういうことがよくあるそうです。ただし、仕事限定だそうです)


無意識の世界では時間と空間の縛りがないので、限界を知りません。時間も距離も超えてどんなことだってできます。どんな次元の情報にもアクセスできます。起きている時でも、夢の中のような「変性意識」になれば、ピーンと一瞬で、答えが閃きます。


12室、魚座、海王星を上手く使うための一例は、顕在意識の縛りを解き放てるという生来の感受性を健全に活かすことにあります。まさに「おらおらでひとりいぐも」の世界観です。


顕在意識と潜在意識(或いは超意識)、そして、物質世界と意識世界の境目を超えていくという性質を持つ人は、注意も必要です。霊感と変性意識とを区別することが必要になるからです。(私は個人的に、霊感は危険だと思っています。自分のフィルターを通さずに自分以外の存在から情報を得るという意味において・・・そして、自分を明け渡してしまうという意味においても・・・)


意識と無意識、この世とあの世。ふたつの世界の間には、超えてはいけない「結界」のようなものがあります。


それは「自分軸」を明け渡してはなりませんよ・・・という決まりごとです。自分軸を明け渡して結界を超えると、霊感世界に行ってしまいます。それは自分の無意識の世界に深く下りていくという安全な旅ではなく、また、自分を保ったまま広大無辺な意識世界に昇っていくという自由な旅でもない。まるで冥界のような異次元空間に行ってしまうということ・・・


海王星のイマジネーションは無限です。しかし、自分の感性や自分の考え、つまり、自分という確固たる軸から離れた途端、狂気の世界に入る危険性が存在することを意味します。だからこそ、魚座・12室の強い人は現実感覚がとても大切なのです。乙女座の注意深く細部を見る現実感覚です。


12室は、1室~11室を合わせた以上のポテンシャルを持つと言われます。ですが、12室を直接どうこうすることは難しいですし、1室~11室のどれも軽視するべきではない・・・この世に生きているのに、あの世的なことばかりやっては本末転倒なのです。ゆえに、反対の6室側からアプローチすることが王道です。つまり、あくまで、肉体を持ち現実を生きるというアプローチです。6室強調タイプの方も隠れ12室タイプと言えそうです。


魚座の強い人物は、自他の区別が曖昧で、とても優しいです。情が深くて断れない性質。自己を投げ出しても助けてあげたいという尊い気持ちを持つ、素晴らしい人です。しかし、それが行き過ぎると「結界」を超える危険性があります。自己を明け渡した霊感世界とは=ルナティック・狂気です。


占星術は上手くできています。出来すぎです。やはり、まずは自己なんです。まずは1室なのです。何よりも自己という核を強く持つこと。自己と他者の境界は必要です。意識と無意識の境界も必要です。私のように超えやすい性質の人は、苦労します。でも、現実で経験値を増やして、バランス感覚を得ていくに従い、コントロールできるようになります。地に足がつくようになります。霊感というものに惑わされないで、無限の感受性だけを深めていくことができます。


健全な内的世界との対話、健全なイマジネーション世界とは明るいものであり、決して、現実から離れないものです。不安や恐怖を伴いません。それが、霊感と感受性の判別方法だと思います。「おらおらでひとりいぐも」はそのあたりの感覚が巧に描かれていて、とてもおもしろい作品です☆


意識は無限です。過去も未来も、今ここに同時存在しています。莫大な数のご先祖様たちも、私たちの中に共にあります。すべては私が主役のこの世界です。身体を持ちそれぞれの内面世界を独りで生きていくーーという個別性の土台の上に、一体感や繋がりも同時存在しているこの世界は、なんておもしろいのでしょう。





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