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緑と青とマングローブ

台湾旅行7日目、台南で過ごした1日の日記です。

サバの誤植だと思いこんでいた魚、「サバヒー」が実はちゃんとした魚、(しかも世界最大規模で養殖されている)だと知って食べてみたくなる。

台南の朝ごはんの定番、サバヒー粥を食べに。

サバヒー自体は脂ののった白身魚で、身の食感はホッケにも似てる。たいへん足が速いらしく、すぐにくさみが出てしまうそう。それゆえ台北ではあまり見られないのだとか。

サバヒー粥で胎ごしらえをしたあとは、台南の歴史地区、安平へ再チャレンジ。昨日は貸自転車やが閉まっておりサイクリングできなかったので、今日こそはリベンジ。

タクシーで安平まで向かい、無事自転車を借りる。しかし日差しが強い。熱源が近いことをジリジリと肌で感じる。

安平は徒歩でも歩けるサイズ感なのだけど、なんせ日差しが強いので徒歩だと途中で気持ちがへばってしまう。そんな中、自転車だと無理せず回れて風も心地よい。サイクリングロードや、自転車でのルートマップなんかも充実していて、街全体が自転車での観光を推しているよう。

空と緑しか見えないサイクリングロード。誰もいない中、思わず歌いだしたくなるような道。

安平の見どころの一つが、巨大なガジュマルに飲み込まれた倉庫。看板などには「ツリーハウス」と書かれている。

そんなにめちゃくちゃ有名という訳でもないし、期待のハードルがかなり低い状態で行ったのだけど、予想外に感動。ガジュマルの生命力ってこんなに強いんだ。ラピュタを連想させる迫力。

同じように樹に飲まれてる建造物で有名なものにベトナムのタ・プロームがある。アンコールワットのすぐ近く。タ・プロームに比べれば安平のツリーハウスは歴史も短いし規模も小さいんだけど、その分展示の自由度が高くて、「見せ方」にこだわってある感じが良かった。

併設のギフトショップもおしゃれで、さすが台湾クオリティと思ったのでした。


さて、そこからさらに自転車を漕ぐこと20分。今日の目玉は、「緑のトンネル」。湿地帯をいくミニクルーズです。

ミニアマゾンとも呼ばれる安平の湿地帯。マングローブの林が美しく、珍しい鳥なども生息しています。

すごくロマンチックな景色だったんだけど、みんなで傘かぶって風呂桶に座るっていうあたり、非常に素朴。

自然を堪能したあとは、またタクシーで市内へ戻り、最後のマンゴーかき氷を。ここのマンゴーはほんとに量が多い。丸々2つ分使っているそう。

んまいんまいと食べていると、隣のご夫婦に声をかけられた。「僕らは二人で精一杯だというのに、きみは一人で全部食べちゃうんだね。すばらしい」とのこと。ただかき氷を食べるだけで褒めてもらえることがあるなんて、人生なにがあるかわかりません。

***

名残惜しいけど、そろそろ台南を去る時間。

台北までは、高速鉄道でたったの2時間弱。駅のセブンイレブンで買った濃いミルクティーを飲みながら、思い出に浸る時間・・・と思いきやまたせっせと写真の現像をしながら帰ったのでした。


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