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「ブッダの教えた『生きる技』」10日間のヴィパッサナー瞑想合宿で得たものとは?

こんにちは、Yuriです。

突然ですが、皆さん「瞑想」と聞いてどのようなイメージを持ちますか?
コロナが流行した2021年くらいから密かなブームとなっている「瞑想」。
最近は、芸能人や著名人・一般サラリーマンの間でも身近な存在となっており、皆さんの中にも実際に生活に取り入れている方がいるかもしれません。
世界的にみても、マインドフルネス(Mindfulness)がひとつのカルチャーとしてセレブリティーや有名起業家の間で受け入れられています。

■マインドフルネス(Mindfulness)とは?

マインドフルネス(Mindfulness)とは、仏教の伝統から発展した思想で、現代のストレス管理や心理的な健康の向上にも応用されているアプローチです。
マインドフルネス(Mindfulness)は、意識的な注意を現在の瞬間に向け、自分を観察しそれを受け入れることに焦点を当てています。


■スマホ・本・言葉を発することさえも禁止された異世界での10日間

これは約7年前の私の実体験ですが、2016年2月に当時大学3年生だった私は「ヴィパッサナー瞑想(Vipassana Meditation)」というものを知り、10日間の瞑想合宿に参加しました。

ヴィパッサナー瞑想(Vipassana Meditation)は、古代仏教の瞑想の一形態で、心の平和と洞察を得るために使用される実践的な瞑想法です。
この瞑想法は、特にミャンマーのセイロン(現在のスリランカ)の仏教伝統に根ざしていますが、世界中で広まり、非宗教的な形で教えられるようになったそうです。

ヴィパッサナー瞑想の主な要点は、自己観察と気づきです。
この瞑想は、以下のステップに従って実践されます。

  1. 坐禅:まず、静かな場所で坐り、目を閉じてリラックスします。正しい姿勢を取り、呼吸に集中します。

  2. 呼吸の観察:呼吸を自然なままに観察します。吸気と呼気に注意を払い、そのプロセスに完全に集中します。呼吸が入ってくる感覚、出ていく感覚、そしてその間の短い休息を意識します。

  3. 感覚の観察:次に、他の感覚や身体の感覚に注意を移します。これには、身体の不快な感覚や快適な感覚、痛み、痒みなどが含まれます。これらの感覚を冷静に観察し、その変化を追跡します。

  4. 意識の洞察:ヴィパッサナー瞑想は、感覚を観察することを通じて、身体的な感覚や心の状態の変化を理解し、深い洞察を得ることを目指します。この洞察を通じて、我々の習慣、感情、反応パターンなどに気づき、自己変革と内面の平和を促進します。


ヴィパッサナー瞑想は、長期の瞑想リトリート(※1)で実践されることが一般的です。
これらのリトリートでは、参加者は一連の瞑想セッションを行い、黙想と自己観察を深化させます。
ヴィパッサナー瞑想は、ストレス軽減・情緒安定・洞察力の向上など、多くの精神的な利点があるとされています。
しかし、実践のためにはコミットメントと練習が必要であり、初心者にとっては指導者やリトリートでの指導を受けることが役立つ場合があります。

(※1) リトリート(Retrat)とは、数日間、静かな場所や自然環境に避難して、リラックスし、リフレッシュし、精神的な成長や瞑想的な実践を深化させるための期間を指す言葉です。

当時21歳だった私は、軽い興味と好奇心でこの合宿に参加しました。
千葉県に瞑想センターがあり、東京から電車で1時間半程度なので、比較的参加へのハードルが低かったのも理由の1つです。
この瞑想センターは「千葉ダンマーディッチャ」と呼ばれていて、日本ヴィパッサナー協会の二番目の瞑想センターです。
名前の由来としては「ダンマの太陽」(ダンマとはパーリ語で「法」の意)を意味するそうです。


ヴィパッサナー瞑想法は10泊11日の合宿コースにて指導されます。
参加者は、10日の間、瞑想法の基本を学び、この技の恩恵を実感できるように実践を繰り返します。

1日のスケジュールは以下の通りです。

  • 4:00 起床

  • 4:30〜6:30 朝の瞑想

  • 6:30〜8:00 朝食と休憩

  • 8:00〜9:00 ホールにてグループ瞑想

  • 9:00〜11:00 ホール、もしくは自分の部屋にて瞑想

  • 11:00〜13:00 昼食と休憩

  • 13:00〜17:00 瞑想3セット

  • 17:00〜18:00 ティータイム

  • 18:00〜19:00 ホールにてグループ瞑想

  • 19:00〜20:15 講話

  • 20:15〜21:00 ホールにてグループ瞑想

  • 21:30〜 就寝

この10日間は、言葉を発することが禁止されています。
常に自分と対話し観察することが求められているため、他人ではなく自分と向き合うために時間を使います。

食事は精進食(Sattvic Diet)として知られる清浄な食事が奨励されています。
具体的には、白米・玄米・おかゆ・お味噌汁・梅干し・昆布等が提供されました。
通常の生活で摂取しているような、過度な刺激物・加工食品・刺激物を含む食品や、アルコール・カフェインなどは制限されていました。

大学生の頃は、友人と毎晩飲み会をしたり、ジャンクフードが大好きでしたのでこのギャップに慣れるまで辛かった記憶があります。
ただ、5日目を過ぎたあたりから、食べ物を摂取すると自分の胃が受け止めて消化して熱を発してエネルギーになっていく感覚が生まれたを今でも覚えています。

1日のほとんどの時間を瞑想に費やすわけですが、ただ目を瞑るだけではなく、ホールの中央にラジカセがありそこからゴエンカ氏の「メッター」という教えが流れています。
「メッター」は、仏教の伝統における概念で、慈悲深い愛や無償の愛、思いやりの気持ちを表現する言葉です。


■瞑想合宿に参加して学んだこと

ゴエンカ氏の言葉の中に、
「アニッチャー、アニッチャー」「変化し続けている、変化し続けている」
というものがありました。

10日間自分のことだけを考え、向き合い、自分の感じることに耳を傾ける。
毎日同じようなことをしているつもりでも一定のものは何一つなく、常に変化し続けています。
すべての存在、感情・思考・状況・事象など、すべてが変化するという考えです。
何かが生まれ、成長し、変化し、最終的に消滅するというプロセスがすべてのものに適用されます。
この無常の性質により、何もが永遠に安定して存在するわけではないことを学びました。
それと同時に、どんなこともただ受け入れ、手放す。
このサイクルが人生において重要で、意外と無意識にできている人は少ないのではないかと思います。

学生時代に経験した「ヴィパッサナー瞑想」。
瞑想と聞くと宗教っぽくて怪しいと思う方もいるかもしれませんが、一度経験して自分の身体でその価値を実感してみてはいかがでしょうか。

私が参加した10日間の瞑想合宿は以下リンクから参加できます。

インドヨガ留学の学校で出会ったクラスメイト(イタリア、メキシコ、ウクライナ、南インド)も私を含めて7人中5人がヴィパッサナー瞑想経験者だったことには驚きました。
世界的に見ても、有名な瞑想法のひとつだと言えますね。学生時代に経験しておいて良かったです。

ゴエンカ氏の入門書を読んでから参加すると理解が深まると思います。

https://amzn.to/3Rcj13p

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