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インドヨガ呼吸法(Pranayama)

私の通っている学校では、朝6:15から呼吸法のクラスがあります。
初日は、インド式鼻うがいのやり方を教えてもらって、庭でクラスメイトと一緒に練習しましたが、それ以降は各自部屋で鼻うがいをしてから集合します。

インド式鼻うがいについては、以下記事を参照ください。

ヨガで使う呼吸法は「Pranayama(プラナヤマ)」と呼ばれています。
当記事では、ヨガの呼吸法についてご紹介します。

Pranayama(プラナヤマ)とは

「Pranayama(プラナヤマ)」は、サンスクリット語の「Prana(プラーナ)」と「Ayama(アーヤーマ)」という2つの語から成り立っていて、プラーナは「氣・エネルギー」、アーヤーマは「制御する・拡張する」という意味があります。

つまり、ヨガで使う呼吸法=自分のエネルギーをコントロールするための手段ということになります。
ちなみに、学校の先生は「Prana(プラーナ)」は「宇宙の最初の単位(First unit of universe)」と定義していました。
生命のエネルギーと言われるプラーナを、呼吸を通じて観察し、自分自身でコントロールすることで、呼吸法の効果を最大限に感じることができるというわけです。

ヨガ留学で学んだ4つの呼吸法

ヨガの呼吸法は伝統や教えによって様々なのですが、今回私がヨガ留学で学んだ呼吸法は4つです。
朝のクラスでは、この4つの呼吸法を1.から順番に行います。
起きたばかりのぼんやりした気分から、一気に頭がすっきりするので是非試してみてほしいです。

  1. ウジャイ呼吸:胸式呼吸。喉の奥を強く絞るイメージで呼吸と共に音を立てる呼吸法。バンダ(※)と合わせて行うことで、呼吸の気の流れをコントロールする呼吸法。

    (※)バンダとは「縛る・ロックする」という意味で、ヨガで使う代表的なバンダは3種類。ムーラ・バンダ、ウディヤナ・バンダ、ジャランダーラ・バンダ。ムーラ・バンダは骨盤底筋群を引き締めること。ウディヤナ・バンダは腹部を引き締めること。ジャランダーラ・バンダはあごを引いて鎖骨に引き寄せること。ウジャイ呼吸はジャランダーラ・バンダを使う。

  2. カパラパティ呼吸:鼻から息を強く吸って、お腹に空気を入れて、鼻から一気に吐く呼吸法。一定のテンポ(1秒くらい)で素早く、かつ強く息を吸ったり吐いたりすることで、腹筋や横隔膜を動かし身体の内側から温まるのを感じることができる呼吸法。

  3. ブラーマリー呼吸:両手を顔の前に広げ、親指で両耳を塞ぎ、人差し指は眉、中指はまぶたに優しく置いて、薬指で両鼻を優しく抑える。その状態で鼻から息を吸って、吐くときに蜜蜂が飛んでいるときのような「ンー」という音を出して、その振動により頭をリラックスさせる呼吸法。

  4. アヌロマ呼吸:片鼻呼吸。右手を顔の前、左手は膝の上にセット。右手の親指で右鼻、薬指で左鼻を交互に塞ぎ、片鼻ずつ呼吸を繰り返す。最初は右鼻を塞ぎ左鼻から息を吐き切るところからスタートする。「左鼻から息を吸う→右鼻から吐く→右鼻から吸う→左鼻から吐く」が1セットで、これを6セット行い、終わったら両手を膝の上にセットして両鼻で3呼吸する。全9呼吸を2セット行う。

なお、ヨガの呼吸法は4つ以外にたくさんあります。
こちらの本に本格的な呼吸法の手順・効果が記載されているので、時間があるときに読んでみようと思っています。

呼吸法の効果

呼吸は、人間の身体に与えられた機能のひとつだと思っています。
私たちの身体の全てにおいて、存在する意味があり、機能が備わっていて、「呼吸」という機能を最大限に生かすために呼吸法を学ぶ必要があると、私は理解しました。

呼吸法を行う上で一番大切なことは、自分自身を観察することだと思います。
「今日は胸に呼吸が入りづらいな」とか、「右の鼻が詰まっているな」とかです。
そのひとつひとつを観察し、原因を考え、改善する。
それが呼吸法から学べるヨガの教えのひとつだと思います。

「ヨガ」というと、ポーズをとることだと思っている人が多いのではないでしょうか。
これは誤った解釈で、正しくは、ヨガ=知識・知恵(Wisdom)であると先生が言っていました。
正しい呼吸法で、正しく自分を理解し、正しい行動をすることが「ヨガ」で、それを実践する人が「ヨギー」である、と。

私がヨガの先生になるときは、言葉の定義を正しく伝え、生徒ひとりひとりのひとつひとつの事象を言語化できるようなクラスを作っていきたいと思いました。

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