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物事の背景を考えられる人・考えられない人

昨日友人に、「SNSで見た、ゆりちゃんの作ったブックカバーがとても良かった。買わせてほしい。ファンである。」と言われた。

とても嬉しかった。

この言葉を、「普通じゃない?」と思えたあなたは、物事の背景を考えられる人である。

と、いうのも、この世の中には物事の背景を考えられない人がたくさん、そりゃたくさんいるのだ。


イラストレーションを本腰入れてやっていた時、「描いてほしい~!」と言ってくる人が、まあまあいた。

イラストレーションは、一見材料費もかからないし、パッとできるように見える。それに、私は美大で学んだわけでもない。

だから簡単にそんなことが言えるのだろう。

しかし、考えてもみろ。

私が15分で描けるイラストを、君は描けるのか。

何時間かけても描けないから、私に頼むんでしょ。

私が15分で描けるようになるまでに何か月かかったか、どれだけ練習したか、そこの背景に価値を見出し、お金で買うという意識はないのだろうか。

それに、たった15分だとしても、私の時間である。

バイトをしてたとしても、300円くらいはもらえる。

働いてたら300円もらえるその時間を使って、君のために無料で絵を描くという、私に何のメリットもないボランティア作業、よく自分から頼めるなあ。

だから私は誰からの依頼であっても、お金を取っている。

私がプレゼントしたい時以外は。


ここまで説明すれば、私の言い分が正しいことがわかってもらえるかと思うが、ここまで説明しないとわからない人が大勢いるのである。


何もイラストに限ったことじゃない。

料理だって、裁縫だって、習字だって、音楽だって、本当になんだってそう。

ワザを持っている人は、君が経験してきていない努力をし、お金と時間をかけて手に入れている。

「すごーい!私にもやって!」
「かわいい~!ちょうだい!」

その無責任な言葉に、こちらが喜んでると思ったら大間違いである。馬鹿め。

こっちからお金の話を言い出しづらいことにも気づけ。


別に今、頭の中に特定の”君”がいるわけではない。

ただ昨日友人に「買いたい。」と言ってもらったことで、いろいろ思い出しただけである。


ルワンダ人には、物事の背景を考えられない人が多い。

まあ、人生においてそういった経験が少ないのかもしれない。

日本からこちらに帰任してきて、二番目くらいに言われる言葉は、「日本から何を持って来てくれたの?」である。

日本人の感覚では、到底ありえない言葉だ。

しかも、「病気で帰ってた。」と言ってるにも関わらずだ。

聞かれるたびに腹が立つが、私が日本でどう過ごしていたか、経済状況がどうだったか、仲良いルワンダ人や日本人がどれだけいるのか、重量制限はどれほどなのか…

そういったことは一切考えていない。だからこそ聞けるのであろう。

「失礼だからそういうこと言わないほうがいいよ。」と教えてあげればよかったかな、と後から思うが、その時は腹が立ってしまうため、言えない。

ま、たいていそういうこと言ってくるのは、そこまでは親しくない人か、あんまり教育を受けてこなかった人。

仕方ないかな~とは思いつつ、やはりモヤついてしまうのも、また仕方ない。よね。


まあ何が言いたいかというと、何に関しても、背景をよく考えようということである。


考えなしの言動は、相手を嫌な気分にする。
そして自分の評価をも下げてることを忘れないほうがいい。


あと、ワザを持ってる人、自分の価値を低く見積もらないほうが良い。

多くの人にできないことができるのであれば、それは立派なワザだ。

最初に安売りをすると、搾り取られてしまう。


何でもそう。

自分が少しでも努力して手に入れたものは、十分価値があるもの。

それを、持っている人も、依頼する人も、肝に銘じておくといい。


おなかすいた。おわり



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