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白血病暮らしの知恵袋

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白血病と診断されてから、私が知りたかった情報を自分の経験を通して書いてみます。治療中の生活がよりスムーズになりますように。
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<白血病くらし>「しなかったこと」リスト。 立ち止まっている人たちに声を大にして言いたいこと。

家族旅行中に白血病の宣告を受け、いきなり治療を開始することになった私の記録の続き。前回は、私が治療中にしてきたことと癌との付き合い方について書いてみました。 今回はその反対で、治療中に「しないように」してきたことについて書いてみようと思います。どうしても、「癌」と言う響きに押しつぶされそうになり、やってしまいそうになること、病気の治療中に嫌でも気になってしまうことはあるものです。でもその中でも、より治療に集中し、自分の中の治癒力を最大限に引き出すために、少し意識してでも「し

<白血病くらし>いろいろな瞑想を試してみた。子供も一緒にやってみた。

今回は私が今までに試してきた瞑想方法についてのお話。 一年前の家族旅行中にいきなり癌の宣告を受けた私が、より健康であるために、より幸せであるために行なっている毎日の習慣についての記事を書いた際、習慣の一つとして「瞑想をする」とあげたのですが、瞑想に関しての内容だけでやたらと長くなってしい、別途こちらに瞑想についての記事を上げることにしました。 ちなみに、他の習慣についてはこちらをご覧ください。 マインドフルネスや瞑想の大切さについては、様々な人の口から語られ、その認知度

<白血病くらし>健康のための毎日の習慣:自分にゆとりを作る方法

普段から健康に気をつけて、食べるもの、肌に触れるもの、ひいては心に触れるものにも、自分なりにこだわって生きてきたのですが、ちょうど一年程前、突然白血病と診断を受けました。(皮肉なもので、「健康的な暮らし方」のワークショップの講師をする予定だった数日前・・・) しかしながら、癌の宣告は、自分が思っている以上に早くすぎていく日々の中で、一度立ち止まり、自分と対話する時間を私にくれました。しっかりと深呼吸をし、改めて食生活や生活習慣を見直す機会を与えてくれました。以前、健康に(特

<白血病くらし>離れている子供とつながる:入院中でもお互いを近くに感じるために

今回は、入院中に離れていても子供たちと一緒にできること、お互いを近くに感じる方法について。 急性骨髄性白血病は「急性」と名がつくように他の癌に比べて進行の早い癌です。そのため、自覚症状があまり無いままある日突然宣告を受け、そのまま入院、治療の開始というパターンも少なくないようです。子供のいる方は、「ちょっと病院に行ってくるね」から、そのまま子供としばらく会えない長期入院生活に突入ということもあるのではないかと思います。 大切な子供たちを家に残して入院すると、純粋に会えなく

<白血病くらし>治療中、そして今でも大活躍なアイテムたち: ついでに自家製出汁の作り方も。

今回は、治療中に買ってよかったもの、あって便利だったものについてのご紹介です。白血病が判明して、買ったりいただいたりしたアイテムたちですが、治療中はもちろんのこと、寛解に至った今でも大活躍な商品たちです。 smile warmer抗がん剤の影響で髪の毛が抜け、思い切ってバリカンで剃ったということもあり、坊主の時期があったのですが、基本的にいつも帽子をかぶっていました。髪の毛がないことで、頭皮がすごく繊細になり、外気の変化にも敏感になったのですが、そんな時に、かなり愛用してた

<白血病くらし> 副作用への対処法: そして副作用でデイビットボウイになった話

今回は「副作用」を軽減するために私が試したことについて。 以前、抗がん剤による体へのダメージを極力減らし、自己免疫力をあげるという目的で、自然療法的アプローチを試したという記事(下記リンク)を書きました。その中でも、副作用への対処法について少しだけ記載したのですが、改めて少し詳しく書いてみようと思います。 先日友人から連絡を受け、現在抗がん剤治療を受けている彼女のお母さんの体調が優れないという相談を受けました。副作用が辛く、見ているだけで辛いと。でも、あまりに全てのことが

<白血病くらし> 身体によい食材リスト: スムージー&ゴールデンミルクのレシピつき。

今回は、白血病治療中に積極的に摂取していた食べ物について。 いつも前置きが長い上に、脱線しまくりなので、今日は手短に。 私は、入院中は病院の食事を食べずに、自宅で作ったものを夫がクーラーボックスや保温容器に入れて届けてくれ、それらを食べていました。そんな彼が自分のリサーチと自然療法士との対話をもとに作成した、白血病の治療に良いと言われている、免疫力を高め、回復を助けるとされる食材リストを公開してみようと思います。 そして、私が治療中に毎日飲んでいたグリーンスムージと、我

<白血病くらし> もらって嬉しかった贈りもの: 石のスープを飲んだ話。

今回は、治療中にみんなからもらって嬉しかった贈りものについて。 完全に、私の主観と体験に基づく内容ですが、もし大切な誰かが、今病気に立ち向かっていて、何かプレゼントしてあげたいけれど、何をあげたらいいか分からないと思っている人がいたとして、その方々にとって何かの参考になったら嬉しいです。 ストーンスープ私も子供たちも「ストーンスープ」という絵本が大好きです。 旅をしていた2匹の豚の兄弟が(本によっては、これが兵士であったり、僧侶であったりもします)、お腹を空かせながらあ

<白血病くらし> 抗がん剤治療をしないという選択(はあるのか): 自然療法について

今回は、自然療法・代替療法についての話。 私は病院が嫌いです。病院の無菌な空間も、アルコールの匂いも苦手です。西洋医学もお薬も関わらずに生きていけるなら間違いなくそのような選択をします。 口にするものはもちろん、日々使う生活用品も地球と自分とに優しいケミカルフリーのものを選び生活しています。癌の宣告を受ける前から、どうしたら免疫力を高められるかに興味があったし、素材の質にこだわり、庭で野菜と鶏を育て、ハーブで自家製のお薬を作り、そんなワークショップも開催していました。

<白血病くらし> ことばのチカラ: 言われて嬉しかった言葉とその反対。

今回は、「ことば」の話。 白血病の治療中に限らず、言葉の持つ力を日々痛感しています。 いい意味でも、悪い意味でも。 言われる立場からでも、言う立場からでも。 相手の発したほんの些細な一言で、周りの温度が5度くらい上がったように、心がポカポカ暖かくなったり、たった一言なのに、聞いた途端に自分の感情がコントロールできなくなるくらいのイライラモードに突入したり。 言葉は時に(もしかしたら常になのかもしれない)、言葉以上の意味を持ち、その時々の自分の感情、環境に応じて、追加の

<白血病くらし> オススメの本:自分に優しくあるために。

今回は、私がお勧めする本について。白血病治療のための本というのではなく、病気になった自分と向き合い、自分により優しく、より丁寧に生活していくために役に立った本の紹介になります。 私は治療中、「白血病」についてはネットでどんな病気か調べ、医師から知らない言葉が出るたびに、その言葉を検索することで理解を深めましたが、白血病についての本を読むことはしませんでした。それこそ、以前の記事(下記リンク参照)で紹介した絵本を子供と一緒に読んだくらいです。 その代わり、私が知りたかった情

<白血病くらし> 子供に「白血病」をどう説明するか: そしてスーパーヒーロー。

今回は、どのように子供に「白血病」について伝えるか、のお話。前回、子供にどのように「癌であること」を伝えるかについて書いてみました。散々書きましたが、要は「できるだけ早く、正確に、正直に伝えよう」と。 そして今回は、私たちが子供達に「白血病」という病気についてどのように説明したかについて書いてみます。 その前に、いきなりだけどスーパーヒーローの話。スーパーヒーローは、子供達にとって憧れの存在(のハズ)であって、自分の好きなヒーローは誰かという話が出たり、そのヒーローに仮装

<白血病くらし> 「癌」「白血病」を子供にどうを伝えるか: 忍者とチームになってみた。

今回は、どのように子供達に「癌」であること伝えるか、のお話。 8月に医師から寛解の知らせを受けた後、家族で時間を見つけては、思う存分楽しめなかった夏を取り戻すかのように自然の中で遊びました。そして、キャンプに行き、みんなで火を囲んでいる時、家族に今までの感謝を伝え、「今まで多くの心配と負担をかけてごめんね」と伝えたのです。その時の、他の3人の顔をいまでも鮮明に覚えています。火に照らされた彼らの顔を。 キョトン。 「なんでママが謝ってるの?」 「ママは大変だったけど、何も悪

<白血病くらし> 治療環境を決める:それは自分の人生をシンプルにする作業だった。

今回は、どこで治療を受けるのか、のお話。 私が、寝耳に水のごとく白血病の告知を受けたのが、家族で日本旅行をかなり満喫している最中でした。そう、私たちの住んでいる家、ホームベースから離れた場所での告知だったわけです。そのため、すぐに治療を開始しなければいけないという状況の中、私たち家族は日本の実家(私の生まれ育った地元)を拠点として治療を開始するか、急いでアメリカに戻りポートランドで治療を開始するかの選択を迫られることとなったのです。 自分の住んでいる国以外で癌の告知を受け