霜月このは

百合小説を書いて、百合ソングを作曲&歌っています。たまにイラストとか漫画とかも。

霜月このは

百合小説を書いて、百合ソングを作曲&歌っています。たまにイラストとか漫画とかも。

最近の記事

有料メンバーシップ終了のお知らせ

管理が煩雑になってしまったので、noteでのメンバーシップを廃止します。 今後はpixivFANBOXでの更新が主になります。 noteでの短編小説単体での販売は継続しますが、これ以降はあまり更新しないと思います。 小説と関係ないエッセイなどはたまに更新するかもしれません。 たびたび変更して申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

    • もらいタバコ

      同名の小説のテーマソングとしてつくった曲です。 これは自分でうたってみた版です。 Synthesizer Vの花隈千冬ちゃんver. https://www.youtube.com/watch?v=TovUHVhd-Wc 小説「もらいタバコ」 https://kakuyomu.jp/works/16817330669615621456/episodes/16817330669615636722

      • 再生

        1000冊のラブレター/霜月このは

        「1000冊のラブレター」 Vocal・作詞・作曲・イラスト・動画:霜月このは こんにちは、霜月このはです。 こっちは完全にぜんぶ俺がやった。やってやった。(調整ちかれた Twitterでフォロワーさんとリプしながら唐突に思いついた物語です。 小説書きさんであれば、もしかしたら共感する部分もあるのかしら……たぶん? ボカロ版 • 「1000冊のラブレター」feat. 結月ゆかり&初音ミク/霜月このは https://www.youtube.com/watch?v=YCh8UgQuZak 初めましての方へ。 霜月このはは、この世に尊い百合を増やすべく、百合小説とテーマソングの作曲を中心に活動しています! よろしければこちらもぜひ!! カクヨム https://kakuyomu.jp/users/konoha_nov pixiv https://www.pixiv.net/users/64007526 個人サイト https://yuri-musica.site/ Twitter @konoha_nov Amazon https://x.gd/KIDCU

        • 【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−4)

          「お会計、お願いします」  いつものイベント終わり。ライブバーの閉店時間を迎えて、私たちは帰路に着く。といってももう、深夜0時。もうとっくに終電はなくて。 「オールしようよ!」  週末の夜だからと、酔っ払ってご機嫌の深青に連れられて。私と惟さんと、3人でカラオケに向かった。

          有料
          100

        有料メンバーシップ終了のお知らせ

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−3)

           ため息をつくように、白い煙を吐き出す。私がすっかり喫煙者になってしまったのは、元彼がタバコ嫌いで、ライブ帰りでタバコの匂いのついた私と盛大に喧嘩して別れたから、その反動で。 ……というのは建前の話で、実際のところは違っていた。  あのライブイベントのあと、私は深青のほかに惟さんのライブにも顔を出すようになっていた。  惟さんは同じライブバーで毎月ライブイベントを開いていて、すっかり惟さんのファンになってしまった私は、そのイベントに行くのが恒例になっていた。  ある日の

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−3)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−2)

           その人に初めて出会ったのは、深青の出演するライブイベントでのことだった。  その日深青と一緒に演奏をしていた、惟さんというギタリストの女性だった。 「初めまして。惟です」  小さなライブバーのカウンターに座り、ボンベイサファイアの青いボトルを開けて。ただタバコを吸っているだけでも、なんとなく絵になるミュージシャン。痩せ型で背が高くて、ボーイッシュなショートカットが似合う、見るからに女の子からモテそうな人だ。  簡単な挨拶と世間話を交わしたあとで、私は彼女の演奏を聴い

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−2)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−1)

           深夜のアパートで、電子ピアノにヘッドホンをつないで。私は密かに恋の歌をうたう。 『恋人になれなくてもいい、親友でいられるなら』  そのフレーズは、学生時代の友人への片想いのエピソードを思い出して、自然と出てきたフレーズだった。  今からもう10年以上前の大学生の頃、私は1人の女性に恋をした。

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(2−1)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−5)

           それでも懲りずに、わたしは葉瑠さんのライブに行った。相変わらずわたしは、葉瑠さんの小説のファンだったし、葉瑠さんの演奏が好きだったから。  葉瑠さんだけじゃなくて、惟さんのライブにも時々顔を出すことにした。なんとなく葉瑠さんがいるんじゃないかと思って行くと、案の定、彼女はそこにいて。  なんだか悔しいから、葉瑠さんになかなか気づかなかったフリをしたこともあった。ああ、わたしは本当に素直じゃない。  そして2人のライブに何度か通ううちに、結局わたしは確信を得ることになっ

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−5)

          推しに出禁にされて自殺未遂をした女の話

          推し活の記事が話題だからって便乗して書いておく。 ちょうど3ヶ月経つから記念に、覚書の意味も込めて。 ここから記すのは、推し兼片思い相手にライブを出禁にされ、それを苦に自殺未遂をした女の物語である。 笑い話と思って聞いてほしい。だけど、決して誰も私のような過ちを繰り返さないように、願っている。 概要2024年1月10日早朝3時頃、私は過量服薬による自殺未遂をおこなった。 飲んだ薬などの詳細は伏せるが、元々精神科で処方されていた薬の一日分の40倍ほどの量を一気に服用した。

          推しに出禁にされて自殺未遂をした女の話

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−4)

           出番が終わると、葉瑠さんは顔見知りらしいお客さんのところへ行って話し始めた。しばらくしてこちらの視線に近づくと、葉瑠さんはわたしの隣にやってきて、話しかけてくれた。 「初めまして、葉瑠です。ええっと……お名前聞いてもいい?」 「……愛里です」

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−4)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−3)

           東京の西、都心からは少し離れたとある駅の最寄りに、そのライブバーはあった。  6月ももうまもなく終わるというその日はじめじめとしていて。もう日も暮れていたけれど、ライブバーへの道のりを歩いているだけでじんわりと汗がにじむ。  だけどわたしの心はワクワクでいっぱいだった。だってこの日は、待ちに待った葉瑠さんのライブの日だったから。

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−3)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−2)

           毎日楽しみに読んでいたシガーキス姉妹百合の連載が終わったのは、まだ少し肌寒い、春になったばかりの頃だった。  『最終話』と書かれたその次にもまだページがあって、開くとそこには動画サイトへのリンクと、歌詞らしきものが書かれていた。葉瑠さんのお知らせページによると、それはシガーキス姉妹百合のイメージソングというもので、作詞・作曲共に葉瑠さんがおこなっているらしかった。

          有料
          100

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−2)

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−1)

           その言葉は、その透き通る声は、ただわたしを赦してくれた。  取り返しのつかない罪を犯したわたしを。ただ包み込んで、抱きしめて。そして、それがわたしにとっては一生の罰だった。  *  ベッドの上に寝転ぶ。スマホを手に取ると、いつものWebサイトがすぐに開く。そろそろ、いつも読んでいるWeb小説の更新の時間だった。  1話あたり、たったの2000文字強だから、ほんの一瞬で読み終わってしまうのだけど。その瞬間のワクワクといったら、ほかの何物にも替え難くて。わたしは毎日のその

          【三角関係百合】ひとり見上げる虹の色は(1−1)

          あったまるの、大事(2024/02/21)

          こんばんは。 ホットアイマスク中にまだ今日のぶんのnoteを書いてないことを思い出して慌てて書いてる、霜月このはです。 今日はライティングの仕事を1日やってたんですけど、1つはうまくいかないことがあってちょっと落ち込んでたんですが、 もう1つのほうのお仕事で褒めていただけて、とっても嬉しいのでした。 今日はとても寒いので、あたたまる、をキーワードに。 大体Twitterに書いてたことですけども。 冷凍の天下一品を開けてみました。 500Wで大体10分くらいでいい感

          あったまるの、大事(2024/02/21)

          手首にやさしくしなきゃねぇ(2024/02/20)

          こんばんにちは。霜月このはです。 小説以外でまともにライティング仕事をし始めて1週間弱くらいなんですが、さっそく左手首が痛いです。 もともとタイピングスピードはそんなに早くもなく遅くもない程度だと思ってますけど、自分の思考スピードに間に合わない程度の遅さだったりするんで、きっと手首がわちゃわちゃしがちなのでしょう。 それに加えて、最近では、 こんなのとか。 こんなのとかと遊んでばっかりなんで、そりゃやられるよっていう、左手首ちゃん。ごめん。 へたっぴいで、まだろく

          手首にやさしくしなきゃねぇ(2024/02/20)

          治外法権

           夜明け前、鼻腔を震わせながら雑音を立てる横顔を、眺めていた。  酔い潰れてアルコール臭のする呼気、一日中帽子の下にいた頭髪はボサボサで、かつてはイケメンだとか言われていたらしいそのお顔には、今は暗闇の中でもわかるほど皺が刻まれていて。  ほんの数時間前までカッコよくギターを弾いて歌っていた彼だけど、こうしてみれば、ただの中年のおじさんで。  睡眠不足と心労を抱えたその人は、わたしにとっては、ただの大事な友人だった。  昨夜、音楽仲間である彼と、ライブのあとの打ち上げ