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パリも変わってしまった

もう変わってしまったMesley通り in Paris。
初めて行った高校生の時にシンデレラシューズと呼べるほどに私の足にぴったりのサイズの素敵なベージュのミュールと出会ってから、パリを訪れる度に寄る靴の問屋街。2回目に訪れた時は憧れていた乗馬ブーツと、ついでに横でセールになっていたサンダルを購入した。安かったのに、このサンダルの甲をを覆う革がものすごく肌触りが良くて一度履くと脱ぎたくなくなるくらいだったけど、愛用しているうちに中底にくっきりと足の指の跡がついてみすぼらしくなってしまったので泣く泣く処分した。毎回素敵な出会いのある問屋街だったけど、3回目に訪れた時にはほとんどの店が閉まったり中国人の経営するいかにもチープな靴のお店に変わってしまっていた。時代の波か?と、悲しくなりながら通りをとぼとぼと歩いていると、通りの端に開いている本格的な革の靴のお店があった。しかも綺麗な色のバレエシューズが!試し履きさせてもらうと、横でみていたパリ在住の友人が「良い物だよ。」と教えてくれた。何でも、本物の革を使っている靴にはこの中底のマークが押されるらしい。そんなうんちくを聞くと欲しくなってしまうじゃない。期待していたほど安くはなかったけど、日本に連れて帰ることにした。

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 つま先が広がり気味の形なので、あまり洗練された印象ではないものの、この形のお蔭で履きやすく、ラベンダー色が差し色にも良くて愛用していた。ある日、この靴を履いてセレクトショップでまたバレエシューズを物色していると、店員さんに「あ、それ〇〇のバレエシューズですよね!」と話しかけられた。「うちでも扱ってますよ!」と。どうやら日本にも輸入されているらしい。パリで買った特別感はどこへやら。と思っていると日本では2~3倍ほどの値段で売られていた。特別感は無くなったけど、得した気分で続けて愛用していた。でもいつのまにか付いたつま先の汚れがどうしても取れなくて泣く泣くさよならすることにした。

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