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本屋でナンパされ共感した

 銀座の本屋でふと、去年ここでカナダ人にナンパされたことを思い出した。その時掛けられた最初の言葉が「僕もこの本が読めたらいいのに」(英語)だった。それはまさに、私が海外の本屋でいつも感じることだった。

 旅先、出張先に本屋があれば、ついつい立ち寄ってしまう。本屋の空気が好きなのだ。でも日本語と英語しか読めない私には大抵の国の本屋では買える本が無い。毎回、ここにある本が読めたらいいのに、と思いながら本屋をほっつき歩く。世界的に売れている本などは、遅れて日本語訳が出るので、あの時あの国で見た本だなぁ、と後から日本で思うこともある。

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 チェコの本屋では「TOYOTA」「KAIZEN」と書かれた本が売られているのを見つけて驚いた。日本のトヨタ方式がこんな東欧の国にまで届いているなんて!と。ヨーロッパ諸国の言語はアルファベットを使うので、TOYOTAに限らず、ぼんやり意味が分かったりする。そして、欧米系の本はハードカバーの本がやたらと大きくて分厚くて重い。日本の文庫本にあたるペーパーバックなら軽くて、もう少しコンパクトなものの、アルファベットだと文字数が多くなるせいか、日本の文庫本に比べると圧倒的に分厚い。そして紙が粗悪。過去に何冊かペーパーバックを買って帰ったが、どの本も漏れなく数年以内に紙が黄ばみ、ひどいものではしみが大量発生した。1度読み切ったら捨てるものなのだろうが、それにしては可愛くないお値段。その点、日本の文庫本は優秀だ、と実感する。

 アメリカ出張中の週末に、本屋に行った。それまで何回かアメリカ出張には行っており、何件か本屋には寄っていたが全く見つからなかった本(漫画)をようやく見つけた。スヌーピーで有名なPEANUTSだ。本場アメリカで手に入れたかったので、見つけた時は小躍りしながら購入した。

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 一方、台湾出張で訪れた本屋では日本の本が多く訳され売られていた。(漢字だけではタイトルは分からなかったが、装丁が同じだった。)10冊以上の日本の本が台湾語訳で店頭に平積みされているのを見ると、親日国であることを実感する。読めもしないのに、その辺の本を手に取りパラパラとめくってみる。当然、漢字が並んでいるのだが、読点が予想外だった。
 というより、ものすごい違和感だった。日本語も英語も横書きなら読点(カンマ)は原稿用紙で言うところのマス目の左下隅に打つ。台湾語は違っていて、マス目の中心に打たれていた。

 そういえば、社内の人(日本人)とメールしていた時に、読点の位置がおかしい人がいたが、(区切る場所は問題ないが、表記される読点が左下隅でなく、真ん中。)これで納得した。あの人は中国語フォントか何かでメールを打っていたのだ。

 その国の言語を読めなくても、気付くことはある。

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