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ハラスメント この本に出合って(1)

 昨年までケアマネをしていました。介護業界でもハラスメントへの対応が求められています。令和6年度から事業所の重要事項説明書にハラスメント対策を載せる義務が生じます。それに先んじて職場での研修が行われています。上司からや従業員同士のハラスメントというのは研修になりにくく、カスタマーハラスメント(顧客からの嫌がらせなど)について研修をして「やりました」と言っていることもあります。

 たぶんどの業界でも学校でも家庭でも、ハラスメントがあると思います。
それをどう考えるか、どうすればよいのかを考える指針をこの本で学べたことは私にとって良かったと思います。

この本はすごい、出会って良かった、一生の指針だというものは生涯で何冊あるでしょうか。私はこの本に出合って、何度も読んで付箋を貼って関連本を読んで、また数年たって読み返してみたりしています。

アマゾンの書評投稿されている文章、私はそんなに高尚には書けないけど、ほんとに同感です。

 生きていると様々場面で、いろいろな人間関係がありました。それがどういう意味でどう解釈できて自分はどうするのかと考える時に、ハラスメ?ントの構造をある程度理解できていること(私なりですが、浅いかもしれませんが)は役に立ちます。
 ヒトラーの人格形成、ガンジーのこと、星の王子様にハラスメントが隠れている、また論語に書かれるほどハラスメントは人間関係に古くから考えられていた、、、

論語なんて、中学?高校?の授業以来です。

★★★引用★★★
 好むべき人を好み、悪むべき人を悪み、怨みを匿さず、怒りを向けるべき人に向けることができて初めて、憂いを無くすことができる。この憂いがない状態が「和」である。「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」
 君子は好むべき人を好み、悪むべき人を悪むことができる。それゆえ自分の周りからハラスメントを消すことができるので、そこに自ずとスムーズなコミュニケーションが生じる、これが「和」である。
 これに対して、臆病な小人は、ハラスメントを受けてもこれを我慢し、怨みを匿して其の人を友とする。これが「同」である。
 「誰とでも仲良くしなさい」という教えは小人になれという意味に過ぎない。
 「過ちを改めず、これを過ちと謂う」
間違ったことをするのが過ちではない。フィードバックと学習が出来ていない状態が過ちであり、それができている状態が「仁」である。
                       2011年に書きとったメモ


 もちろん、自分の目の届く限りの周りにハラスメントが無いのかなと思える職場もあります。また、ハラスメントの雰囲気を感じ短期間でやめたところもあります。強力なハラサーを雇い続けている事業所に勤めつづけることは避けてきました。
 はっきりわかりやすく、部下をいじめまくって転勤や退職に何人も追い込んでいる人もいます。上層部がなんでその人を排除しないのかが不思議です。上層部を取り込んでしまう程強力な「ハラサー」なのでしょうか。良い人材がそのために流出しています。
 わかりにくい場合はもっと厄介です。誰かをターゲットにする、人によって対応を変えてくる。それが仕事のできる人であり頭が良い人だと対応が難しくなります。自分が巻き込まれて「ハラサー」になるのも嫌だし、下手すると自分がターゲットになりかねません。

17年前の本、手に入りにくいかもしれません。
ぜひ読んでほしいと思います。


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