見出し画像

でも、食事介助を止めない時 施設では

数多い施設の中での数か所のことを書くので全部が同ではないかもしれないことを承知の上、読んでください。

 特別養護老人ホームに介護職としては2か所、実習先で1か所食事介助に係わりました。

 現在は、有料老人ホームへ自費ヘルパーとして夕食の食事介助に週2~3回通っています。食事をする認識がうすい認知症の方の食事介助は1対1の対応が必要になってきます。1時間のうち40分食事介助しています。前後は姿勢セット、口腔ケア等で計1時間です。他の食事介助には家族が通っています。消化吸収されている様子で穏やかな様子で過ごされているので現在は食事介助を続けて良いのかなと思います。有料老人ホームの料金に加え、全額自己負担の自費サービスでヘルパーを使うと相当(1時間約3000円以上と思われます)の負担になります。

☆★☆★☆ 食事介助は3人まで ☆★☆★☆

 親鳥が小鳥に代わる代わる餌を与えるイメージと言われることがある状況、一人の介護職が複数の利用者の口へ食事を入れる状況がまずあります。3人までが限度だと私は思うし、3人までと言う介護職の方が多いと思います。食事の認識があり食欲がある場合は複数の方に対応できますが、人員に余裕があればそういう場合でも1対1が望ましいのはもちろんです。数年前に勤めた施設では、介護職が手薄な場合二人まで。1対1が原則でした。

☆★☆★☆ 認知症高齢者の場合 ☆★☆★☆

 認知症が進行している場合、1対1でも時間がかかります。本人に食事を促し、口を開けてもらい、咀嚼終わりを見極め、次の開口を促すことになります。1対1でないと難しいです。
本人と介護者の疲労を考慮すると40分くらいが落としどころではないですしょうか。

 住宅型有料老人ホームまたはサービス付き高齢者住宅レベルでは、家族が食事の継続を望むなら、この食事介助は家族か外部のサービス事業者が担うことになります。「本人が食べないなら、食事下げていいです」とは言えないでしょう。
 食事介助が必要な場合、要介護5の認定がほぼ出ると思われるので、すべてのサービスが施設の責任で行われる特別養護老人ホームか住宅型でない高価な有料老人ホームを選択すれば食事介助をしてくれます。

 最近は特別養護老人ホームの数が増えており、要介護4か5なら選ばなければほぼ入居できます。ショートステイで目指す特別養護老人ホームを利用していれば入居できる確率は増えると思います。というか、入居を誘われる場合もあります。


☆★☆★☆ 無理な食事介助について ☆★☆★☆

「食べない時は、食べさせないでください」が適用されると私が感じる時

1)介助すれば食べるが、そのあとに痰吸引が必要になり苦しむ場合は、身体が受け付けられなくなっているのではないでしょうか。元々食欲旺盛であった方は、介助すれば食べてしまいます。飲んでしまいます。一人のパート介護職が進言できないし、様子をみて中止すると若い介護職が「私が続きを介助してきます」と、いかにも技術が下手で介助が進んでいないと思われてしまいます。比較的高齢な介護職は、そうだよねと分かってくれる時もありました。

2)意思の疎通がある程度できるが、開口が難しい場合があります。もう食べない方が良いと神様が言っているのではないか、無理な食事介助はしない方が良いのではないかと私は思います。猛者!の介護者が「口を開けて見せて」と言って口を開けたすきに食事や水分をつめしこみ、食事量を増やしている様子があります。だまして口を開けさせての食事介助は、欧米で虐待と言われている状況ではないでしょうか。誤嚥性肺炎で入院になる方もいるようです。
 こういう時の為に、私が入居者だった時のために「食べない時は、食べさせないでください」という言葉が必要になります。

 その後、「看取り」の状態と認定されると、食事量を調整することで苦しむことが少なくなります。

3) 認知症がないと思われ、意思の疎通もある程度できる方で、食べようとしない方にお一人ですが出会いました。車いす移乗全介助レベルで食堂に押してもらって来られます。いろいろお勧めする中で、介助の方に悪いから今日は少しは食べたわと、半分ほどまで摂取していただけるときもありますが、なにか意思を持って拒んでおられることを感じました。
 この方の場合も、「無理に食べさせないでください」とおっしゃっているような気がしました。むろん、本人の意思が固い場合、無理に食べさせることはできません。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?