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破壊と再生。

 まるで初夏のような日差しがさしていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はダークサイドに落ちて暗闇の中を彷徨っています。

 さて、しばらくnoteを更新できずにいました。実は3月末で大学を退職しました。こう書けばカッコいいかもしれませんが、実際はクビになったのです。理由は書けませんがいわゆる懲戒解雇というやつです。これまでの人生で懲戒解雇になったことがなかったので、この2ヶ月間ほぼ地獄の日々を過ごしていました。おかげで食べ物がほぼ入らず、液体のみ補給していたのでかなり体重が落ちました。ちょうど水原さんの事件が連日マスコミで報道されている時期と重なっていたので、水原さんの姿を見るたびに自分とオーバーラップして、さらに辛くなってしまいました。

 世間はたった一回の過ちがあれば、それまでどんなに貢献していたとしてもそのことはまったく考慮されず、過ちのみにフォーカスして攻め立てる風潮が本当にイヤになります。人間だから誰しも間違いはあると思います。でもその間違いに真摯に向き合い、謝罪し、制裁を受けてもなおなぜその人を責める必要があるのでしょうか。責める人たちは一体何を望んでいるのでしょうか。しかし、こんなことを言っても負け犬の遠吠えでしかないですよね。

 また、ショーシャンク刑務所に逆戻りしてしまいました。映画では脱獄してハッピーエンドに終わったのに、私にはその続きのストーリーがあったようです。今回のことで多くのものを失いました。そして、これから先どのような人生になるのか全く見えない不安で心が押しつぶされそうになります。大事な人が私の元を去っていきました。この人ならば信用してもいいかと思ってこれまで閉ざしていた心の扉を少し開いたのですが、そこから菌が入って全身に広がり壊死していく感じになりました。そして、衰弱していく自分をじっと眺めるしかできない自分自身が本当に可哀想でたまりません。

 どうして私の人生はいつもこうなのかと思ってしまいます。いっそうこのままこの世からいなくなればどれだけ楽かと考えてしまいます。ただ、こんな私でも少しでも必要としてくれる人がいてくれると思い込むによって、なんとか死の淵で思いとどまっていることができています。でも正直かなり土俵際にいますね。この文章を読んでくださっているみなさんはどう思われるのでしょうか。今まで私の人生で「助けてください。」という言葉を吐いたことはないのですが、今回ははじめてみなさんに「どうか私を助けてください。」と言いたくなりました。

 公募戦士に逆戻りしたので、今は片っ端から大学公募に応募しています。ただ、大学教員という仕事が本当に自分に合っているのか正直わからなくなっています。一層全く別の仕事についた方がいいかと思うこともしばしばです。できれば、しばらく人と接しない仕事の方が楽なのかと思ったりもしています。ただ、この時期公募が多いので、とりあえず応募してみてそれで結果が出なければ再び大学教員になることはどこかのタイミングで諦めようかと思います。大学教員を目指す人を応援する立場の人が大学教員になることを諦めるって言うぐらい追い詰められていることをご理解ください。

 ちなみに今回の公募戦線は無理せず自分のやりたいことに近いことに絞り込んで応募しています。前回の公募の時は、大学教員になることが目標だったので多少研究分野や教育方針が違っていてもとりあえず採用されてから修正していこうと思って応募していました。しかし、それが結果的に歪みを生じ、金属疲労を起こして今回の崩壊に繋がってしまったと見ています。実際、最近のnoteでは対立構造の記事ばかりでうまく行っていないことが明らかでした。せっかく長年の夢を叶えたのに、見えた景色は思っていたのとかなり違っていました。(昨日の朝ドラ「虎に翼」でも同じナレーションが入りました。)実際、クビになる前から公募情報はこれまで以上にチェックしていて、「ここの大学に移れたらいいのになぁ。」とぼんやりと思い描いたのも事実です。しかし、せっかくつかんだ地位と安定と収入を捨てる勇気は持てず、それなりの理由をつけて現実と折り合いをつけようとしていました。その微調整をこのnoteでしていたのだと思います。それでもこれだけの読者の方が読んでくださっていたことは不思議であると同時に今はとても感謝の気持ちでいっぱいです。

 なので、自分のこれからの人生を自分自身の足で歩むためにやっぱり大学をつくろうと思います。「学びたいと思う人は誰であっても徹底的に寄り添う世界一優しい大学」をつくりたいと。地位も名誉もお金も力も何にもないただのオッサンが何を言っているのとバカにされてももうお構いなしです。だって失うものは何もないので。だからみなさんどうぞこんな私の妄想にこれからもお付き合いください。そして力を貸してください。粉々に破壊された私の人生が再生するかどうかわかりませんが、もう少しだけ悪あがきしてみようと思います。

 これから大学教員になる人は、失敗した人間に常に寄り添える人になってほしいと思います。ちなみに今私は誰よりも寄り添える自信がありますよ。

 (謹慎中ずっとドラゴンズドグマ2をやっていた元准教授でした。街の人たちの反応がみんな冷たいから心にダメージくらうわ。)


 

 

 

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