今成夢人

今成夢人です。プロレスラーと映像作家 レスラー業はガンプロと飯伏プロレス研究所のニ団…

今成夢人

今成夢人です。プロレスラーと映像作家 レスラー業はガンプロと飯伏プロレス研究所のニ団体所属。 映像制作ポートフォリオ↓ https://vimeo.com/user27206369 仕事の発注、ご相談など↓ yumehito.0922@gmail.com までお気軽にどうぞ

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  • 今成夢人のシネマ・ラリアット

    今成夢人の映画に関する感想・駄文・批評など

最近の記事

新生前夜

ガンプロ新体制の前夜となりました。 今年に入ってから猛スピードで時間が過ぎていく感じがあります。 1月6日の大阪大会後に大家代表から独立を告げられたことが昨日のことのように思い返せれます。 非常に短期間のうちにガンプロの面々は自分の進路やプロレスとの関わり方を選択しなくてはならなかった。 即断即決した人、出来なかった人、違う進路を選択した人。いろんな人がいる中で、大家代表は「独立することが一番ガンプロらしく生きられると思った」と言葉にしていて、とても立派だと感じたし、そこに

    • 『リプリー』を観ました

      XのTLで褒められているポストが散見されたので、全8話鑑賞。 全編モノクロで映し出される圧巻のクオリティの映像演出。 とても贅沢なドラマだった。 詐欺師となるリプリーの大胆な行動と、見え隠れする上流階級への渇望。自分以外の誰かの人生を生きることを厭わない、自分の人生を差し出し、他者との人生に最も簡単に置換してしまえる感覚。詐欺師ではあるものの、滲み出る人間らしさが感情的にならずものとも的確かつ抑えた演出から醸し出される。加えてイタリアの美しい街並みを捉えた各ショットが美しい

      • 『オッペンハイマー』と『フォロウィング』から見る普遍的なスタンス

        先日『オッペンハイマー』をIMAXで鑑賞した。 予習をしておくといいというSNSの書き込みを多数見つけ、動画サイトなどでありったけの予習をして臨んだ。 素晴らしい作品だった。180分の体感時間は長くは感じない。 会話劇でありながら、編集のスピード感によるものなのか、とにかくテンポがいい。 切り返しのカットバックもタルくはない。とにかく高速。それだけ会話がボリューミーでしっかりと重みがある。けど高速なのに、しっかりと間がある。空間の切り取り、映像の芳醇さ。王道の映画らしさ。「

        • 『正義の行方』を観ました。

          東風さんの試写会で『正義の行方』を観ました。 傑作!と声高々に言ってもいいものだろうか。そんな想いに駆られるほどに心に深い爪痕を残してくる作品です。 画のクオリティも圧倒的で、日本のドキュメンタリー作品の中でも屈指の仕上がりとなっています。編集・構成の見事さに加えて、芳醇な色彩の豊かさに ”正義”という迷宮に入り込みます。 映画.comのあらすじを転載すると 2022年4月にNHK BSで放送され、令和4年度文化庁芸術祭・テレビドキュメンタリー部門大賞を受賞したBS1ス

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        • 今成夢人のシネマ・ラリアット
          13本

        記事

          『記者会見で襲撃された男』完結

          昨日、年度末の3月31日に浪口修が主催するさくら祭りプロレスに参戦しまして、浪口修からパワーボムからのエビ固めでピンフォール勝利してまいりました。パワーボムは初公開。これまで何度も修練を重ねておりました。 一見するとただの無料お祭りプロレス参戦なのですが、私自身とても万感の思いだったと言いますか。 自分自身にとって大事にしていた歴史を、自分の手で直接終幕してくるという大切な儀式となりました。 というのも、浪口修は私が2013年にガンプロ旗揚げに参加することに直接的に起因と

          『記者会見で襲撃された男』完結

          ガンプロ現行体制の終焉と、さらば燻り

          気がつくとガンプロ現行体制の興行までラスト一日となっておりました。 最終興行は明日3月28日。東京・上野恩賜公園野外ステージ。 17:30開始の興行です。 https://www.ddtpro.com/schedules/22087 キップもまだ買うことが出来ますので、チケット取り置きのご用命あれば Yumehito.0922@gmail.comまでご連絡ください。 昨日はガンプロドージョー、ラストの合同練習会。 ガンプロドージョーと言っても、実はDDT道場を間借りさせ

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          卒業シーズンと告白

          ガツンと濃密な一週間だった。 年度末ではあるけど、自分の様々な感情が卒業していく感覚。 この環境だからこそ芽生えていた感情が少しずつ解き放たれていくような。 ケリをつけられてこなかったことが、半ば強制的につけられていく。卒業シーズンと自分の感情に絶妙なシンクロニシティがある。 その正体は一体なんだろうと考えるだが、書き出してみないとわからないことばかりだ。

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          卒業シーズンと告白

          見つけろ。テメエで。

          3.20DDT後楽園大会で上映することが出来なかったVTRを高木社長、そしてDDTのフロントの皆さんが工面してくださりUNIVERSEで無料公開にしてくださりました。 (こちらでご覧いただけます) https://www.wrestle-universe.com/ja/videos/ijKRqgFqXgRAYrUnVvWva5 当日煽りVTRがながれなかった試合に、本来煽りVTRがあった箇所に映像がくっついていますので、ここに至るまでの経緯が分からない人にとっては今成が何

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          撮影・編集、完パケまで担当した高木三四郎vs大家健の煽りVTRが上映されなかったことについて

          本日後楽園ホールで開催された『Judgement2024〜旗揚げ27周年記念大会5時間スペシャル〜』の高木三四郎vs大家健のシングルマッチ用の煽りVTRが上映されませんでした。撮影から編集、完パケに至るまでの一連の映像制作を外注として依頼されていましたが、上映されないという作り手としては一番悲しい結末になりました。 過去にも作ったVTRが選手欠場で上映出来ないということもありました。それは誰も悪くないと思えれます。 作り手も悔しいし、選手も悔しいし、団体も悔しい、仕方ないと

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          自分でオリジナルTシャツを作ってみたことについて

          先日の2.23横浜大会から最新の今成Tシャツを販売しました。 これまで今成夢人の個人Tシャツは4デザインくらい団体から販売していて、ありがたいことに全部売り切れています。 ですが、売りたいと思っているタイミングに売る機会を作れなかったり、アイディアが浮かんでも会社の人にうまく提案できなかったり、時には却下されたり、デザインを外部にイメージを伝えたりするが出来なかったりと、自分の頭の中とアウトプットのスピード感が遅く、次第に「もっと自分で好きに、自由にやってみたい」と思うよ

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          3.3ZERO1後楽園ホール大会に参戦して感じたこと

          日曜日はZERO1後楽園ホール大会に参戦してきました。 若い永尾と綾部と組みまして、カーベル軍と対戦。永尾と綾部はHOT JAPANのメンバーでもあるので、団体は違えど、HOT JAPANという志で心を通わせることが出来ます。 試合は快勝して、自分の状態の良さもしっかりと感じました。 第4試合後には念願の火祭り参戦も立候補してまいりました。 と、個人的には沢山のトピックがあったのですが、この大会の感想が「ZERO1の主催興行なのか、栃木プロレスの主催興行なのかよく分からな

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          ドキュメンタリー映画『WILL』を観てきました

          エリザベス宮地監督のドキュメンタリー映画『WILL』を観てきました。 監督と東出さんのサイン会もついているという日に鑑賞したこともあってか、テアトル新宿はほぼ満席でした。 俳優・東出昌大が狩猟をする姿を追ったドキュメンタリーということで、東出さんの山での生活を中心に描かれています。 この映画は"被写体との関係性"という要素に突出した映画で、監督の宮地さんと東出さんの距離感が互いに信頼関係を成立させているいいお友達という関係性を示せているのを感じます。仕事であるということを

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          『ネクスト・ゴール・ウィンズ』お調子者たちの潜在能力を引き出すこと

          久々に映画館でコメディ映画を観ました。 とても笑ったのだけども、何度も胸が熱くなり、いつのまにか落涙していました。 弱小チームに問題を抱えた監督がやってくる。何度も使い古されたフォーマットではありますが、このフォーマットは弱小チーム側にも、監督側にも多くの解決すべき問題があり、互いが様々な衝突や気付きによって救済しあう。言わばwinwinの状態になることに深い感動があります。 こうした映画の金字塔である『がんばれ!ベアーズ』が自分は大好きなんだと、こういった映画を見る度に『

          『ネクスト・ゴール・ウィンズ』お調子者たちの潜在能力を引き出すこと

          『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』のリバイバル上映を映画館で観て、心に染み入った38歳男性の機微

          私の大好きな『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』が映画館でリバイバル上映されているというので観に行った。 しかも私が大好きな映画が自分のバイト先だったイオンシネマ(ワーナー)多摩センターでやっていたというのも嬉しい話だ。 ここには自分の眼差しがあった。未熟だけどスクリーンに熱視線を注ぐことで新たな知見を身につけたいという意欲と、映像を映画をやっていきたいという意志を研ぎ澄ませていた。 映画は時間藝術だ。時間をどうデザインさせるか?どう切り取るか?という点においてこのジャ

          『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』のリバイバル上映を映画館で観て、心に染み入った38歳男性の機微

          『ダム・マネー ウォール街を狙え!』を観ました

          『ダム・マネー ウォール街を狙え!』を観ました。 コロナ禍を舞台に起きたゲームストップ株騒動を題材にしています。 そもそも私が株のことに詳しくなく、大変不勉強な状態ながら、映画としてキャラ濃い目の人間たちが株価の上下によって振り回されていく様子が大変面白かったです。現実にいた人間にかなり寄せた芝居、衣装などを用意していたと思います。モノマネとギリギリの際どい感じが絶妙でした。 登場人物が出てくるたびに、名前と一緒に総資産額のテロップが出てくるのですね。 要するにこの映画の

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          『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』をIMAXレーザー上映で観て血湧き肉躍った

          『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』が公開された。しかも最大環境のIMAXで。配給はA24だ。 A24、粋が過ぎる。センスがよくて、多大な影響を与えてきた作品を、レストア版で出す。レストアする意義、その作品をさらに引き出すという意義ををきちんと配給側が理解していることにまず感動します。客側の心理としてツボの押さえられ方が気持ちいい公開の仕方。予告もこれように撮り下ろしされたデヴィッド・バーンの映像がまた素晴らしくて。 1984年の映画。85年生まれの自分が自分が生

          『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』をIMAXレーザー上映で観て血湧き肉躍った