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田舎の未来は深刻?

毎年多くの人が定年退職して第二の人生に船出していると思う。
そのような人の中には田舎移住をしようかと考えている人もいるだろう。
もし田舎移住をするなら少しでも若いうちがお勧めだ。
家は選び放題だ。
そして戸建てを安く購入するのもお勧めしたい。
田舎でもアパートなどの賃貸は安くないからだ。


家も農地も空いている!

都市生活と田舎生活の違いは多い。
どちらにもメリットとデメリットがあり一概にどちらがいいとは言えないが、条件次第で老後の住み家を決めるのも悪くはない。

地方の空き家の状況

都市部に住んでいる人の中にも田舎に故郷があるという人は多い。
故郷に住む両親が亡くなれば多くの場合は空き家になるが、その家の管理や処分が手つかずになって放置している人も少なくない。

現に私が住んでいる地域の空き家の多くが放置状態だ。

家は人が住まなくなると、朽ちるスピードが急加速するということを知らない人も多い。
人が住んでいる家は、ドアや窓の開け閉めを行い家の中で住人が動くことによって自然に換気が行われる。

しかし人が住まない家は換気が行われないことによって、結露や湿気が溜まり住宅に深刻なダメージを与えることになる。
結露や湿気が虫や微生物を呼び、それを目当てに動物が侵入するようになる。
それが家が朽ちていく悪循環だ。

その意味からも空き家になった実家を相続し、何とかしたいならできる限り早い段階で行動することが望ましい。

それには売買も賃貸も利益を重視しないのが賢明だ。
できる限り早く人を住まわせるためだ。

私も現役のころ不動産部門で仕事をした経験があるが、その頃も空き家バンクに登録された物件の多くが売れ残っていた。

その一番の理由は売却希望価格が高すぎることだった。
特に都市部に住んでいると土地は高いものだという先入観があり、田舎の土地も同じ認識で考えてしまうからだ。

その結果、空き家になってから何年も放置することになり、住めなくなっていく家が増えていく。

お金よりも誰かに住んでいただけることを優先すれば、まだまだ住める家は多いはずだ。

空き農地の未来?

私が住んでいる地域では高齢化が進み、田畑も管理できない人が急に増えてきた。
その中には借りていた農地を返却するため準備をしている人もいる。

畔の草を刈ったり肥料小屋を撤去する様子だ。

そんな人に返す切っ掛けになった話を聞くことができた。
80歳近くなって体力にも限界を感じるようになったある日、畑を借りていた地権者からその農地を買ってくれないかという申し入れがあったと言うのだ。

東京都内に住むその地権者はこの地域の状況を知らなかったようで、高額な売値を提案したそうだ。
それがお返しするいい切っ掛けとなったようだ。

「ただでどうだ」と言われてもお断りしたと付け加えられていたのが印象的だった。
私も貰って頂けるならただ同然でお譲りしたい農地は持っているのでお気持ちはよく分かる。

我々の息子たちも農業には関心がなく、どこに田畑があるのかさえ知らない状況だ。

親孝行の息子が都会から帰ってきて、腰痛の父親に代わりトラクターに乗って田んぼを耕しに行ったものだから喜んでいると、翌日同じ地区の方がお礼に来られたという話は他人事ではない。

その息子は、農地を間違って耕していたのだ。

多くの農地が管理されなくなるのは近い未来だ。
今農業に従事している年代が70代になってきたからだ。

田舎の未来は?

農地法など早急に見直すべき内容は多いだろうが、何らかの手立てをしないと田舎の生活も安全ではなくなる。
我が家の近くにも通学路の道沿いに放置された2階建て家屋がある。

私の地域の最小単位である村組では、18軒中5軒が空き家だ。
現在その内の4軒が放置空き家になっている。
その中にはもう何十年も前から放置されたままになっている家があるくらいだ。

そんな放置された空き家は年々拡大する一方だ。
そういう我が家も私たち夫婦がいなくなれば空き家になるのは免れられないだろう。

最近は山と山を活用したい人をマッチングするサイトもあるようだが、空き家や農地のマッチングもしてほしいものだ。


できれば移住成功者や農業成功者の話を記事にしたいと考え、近隣で話を聞いてみたが叶わなかった。
昨日も稲作農業をしている友人がきたので聞いてみたが、農業は報われないとしか言わなかった。

農機具が高額で稼働率が悪く、当地域のような3反程度の水田を集めたような農業では効率化するのも難しいのだそうだ。

そして一番の問題が継承者不足だ。

日本の課題は高齢化や少子化だけではなく、農業問題も待ってはいられない状況になっているようだ。

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