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ある日トレーナーになった!

今日は私の隠れ家(納屋の家)に若い人が訪れる。
若いと言っても40くらいの男性だ。
それでも私の息子と同世代だ。


初めての挑戦が始まった

ある日友人から「楽器は今でもやっているか?」と唐突もない電話が掛かってきた。
詳しく聞くと、知り合いの青年が楽器(ドラム)を教えてくれる人を探しているとのことで、お前を紹介するとつい口から出てしまったと言うのだ。

よくそんないい加減なことが言えるなと思った。
定年退職後に昔やっていたドラムの練習は再開したが、人に教えるようなスキルはひとつも持ちあわせてはいないからだ。

手探りのトレーニングが始まった

とうとうその友人に押し切られて今に至っている。

人に何かを教えるというタイプではないので、それでもよければと私の楽器経歴を話した上で納得して頂いた。
教室を開いている訳でも、教えますよと何かで宣伝している訳でもない。

私が楽器を上手になりたいと独学して得たスキルは回り道した賜物だ。
今でこそYouTubeなども含め学ぶ方法も多くあるが、昔はどこかの教室へ通うか教則本を買って独学するくらいだった。

私は田舎暮らしなのでそのような教室もなく、主に音楽関係の会社から販売されていた教則ビデオで学んだに過ぎない。

もちろんそのような独学は一方通行だ。
ビデオの中の講師は世界のトップのプレーヤーだったが、但し間違っているとしても訂正はしてくれない。

そもそも人から教わるメリットは回り道をしないということだ。

教える方は、相手を回り道をさせずにスキルアップさせなければならないがそれが難しい。
楽器のトレーニングにも昔から使われているプランもあれば、最近使われるようになったプランもある。

そのどれが最短でスキルアップするものなのかを判断してトレーニングをプランニングしなければならない。
もちろん来る以上は相手もスキルアップを期待しているに違いないが、こちらとしても期待に答えたいとは思っている。

手作りのトレーニングプラン

楽器と言ってもピアノのような完成された教材はなく、毎回手作りでトレーニングのスケジュールを組んでいる。

やって見なければ結果は分からないということに関しては申し訳ないが、私としてもひとつの挑戦だと言うことは彼も分かっているはずだ。

今日は前回からメニューに加えたボサノヴァの進捗度を確認する内容だ。
両手両足のコンビネーションが、どのレベルで演奏できるようになっているかを確認する。
そして私がそれを聞いて口で伝えるだけではなく、今回は録音したその演奏を客観的に聴かせる準備をした。

本人が自分の演奏を客観的に聴くことで、私の言葉など比較にならないほど説得力があると思ったからだ。

私も趣味でやっている録音知識を発揮できる。

ほどよいボサノヴァの音源を探しそれを先に録音しておく。
彼はその音をヘッドホンで聴きながら演奏するという訳だ。

もちろんヘッドホンには彼のドラムの音も返すようにした。

聴く時は音楽的に良好だと思えるミックスのもの。
敢えて音源を小さくし、ドラムだけを際立たせたもの。
最後にドラムだけの演奏だ。

これだけ聞けば私が何の解説を加えなくても、本人は何がダメで何を練習するべきなのかを把握するはずだ。

想像以上に練習をしていて演奏の完成度が高かった時のために、ボサノヴァで使えるフィルインの譜面も用意した。

数ヶ月経過して…

最初に出会ってから数ヶ月経過している。
そうは言ってもお互いの都合上、月に2回程度のティーチングだ。

彼は今日も満足してくれたようで安心した。

私も彼が来る日を待ち遠しく思うようになっている。
こんなことでもなければ親子ほど離れた青年が来てくれることなどないからだ。

彼をこれまで見てきた様子では私と違ってコツコツと継続するタイプのようだ。
それでもモチベーションを保つための工夫もしている。
それが明確な目標だ。

しかしそれは彼のためというより自分のためなのかもしれない。

#ドラムの練習 #楽器の練習 #楽器のトレーナー #定年退職後 #楽器


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