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世代生態を意識して生きる?

ここでいう生態とは人の世代別の特徴や心理学的現象だ。
いや、そんな難しいことではない。
年代別性分とでも言うべきか、社会の環境に順応しようとする生存の術だ。
私はこれを意識することで楽に生きることができると信じているのだ。
今回の記事はあくまで私の主観だということも付け加えておこう。


生態を知れば定年退職を怖がる必要はない!

団塊世代(だんかいせだい)やバブル世代、団塊ジュニア世代、ゆとり世代とZ世代はテレビなどでもよく耳にする世代だ。

その中でも団塊世代という言葉は最もよく知られている。
だが多くの方が今のシニア以上の人を団塊世代だと勘違いしていないだろうかと気になって仕方ない。

私は67歳だが誰が何と言おうと団塊世代ではない。
しらけ世代ど真ん中だ。

団塊世代の生態系

団塊世代とは1947~1949年に生まれた人たちのことだ。
現在75歳から77歳の人たちだ。

1949年に270万人の赤ちゃんが生まれ第一次ベビーブームと呼ばれるようになった。
その後に生まれた1950~1964年、現在60歳から74歳までの人のことをしらけ世代と呼んだ。

団塊世代の人が多いと言っても、たった3年間に生まれた出生数と14年間の出生数ではしらけ世代の方が圧倒的に多いのは明らかだ。

何も多いからと言って自慢したいのではないが、同じような言い方をしてほしくないだけだ。

だからといって団塊世代の悪口を言いたい訳でもない。

団塊世代の人たちは第二次世界大戦の終戦後すぐに生まれた。
苦労して日本を今の状態まで復興する立役者となった人たちだ。

全共闘時代を思い出せば分かるように、学生運動をしてでも大学をめぐって発生した不正などを正そうとした。

このように団塊の世代の人たちはとにかく熱い。
日本を変えてやるんだという意気込みに燃えていた人が多かった。

もちろん競争意識や仲間意識は半端ないほど強かった。
そして努力は必ず報われると信じている人たちだ。

戦後の日本復興にこのような精神が求められたのか、それとも当時の環境によってこのような生態系が生まれたのかは分からない。

しかしこの団塊の人たちによって日本が救われたのは間違いないところだ。

しらけ世代の生態系を思い出せ

熱い心を持った団塊世代の後に我々しらけ世代は生まれた。
我々しらけ世代が世間から何と言われていたか思い出してほしい。

しらけ世代を表す代表的な四字熟語が三無主義(さんむしゅぎ)だ。

何が三無なのかと言えば、無気力、無感動、無関心だ。

団塊世代の熱い心を持った人たちと比較すれば正反対と言っても過言ではない。
ここまで言えばこの相反する生態系を同じ部類としてほしくない理由は分かって頂けるのではないだろうか。

我々しらけ世代が三無主義になったのは、その時代の環境に適応するためだ。
熱い団塊世代の上司を持てば何を言おうが勝てるはずもなく、静かに従う他なかったのだろう。

捉え方を変えれば、三無主義を貫くことで熱い団塊世代をクールダウンしてきたとも言えるだろう。

団塊世代と同じように熱くなっていれば、赤軍派に見られるような凶悪犯罪も後を絶たず不穏な世の中が続いていたに違いない。

もちろん学生運動を沈めたのも三無主義だ。

言い換えればしらけ世代が日本を平和に導いたのだ。
しらけ世代というより平和主義世代と言ってほしいほどだ。

しらけ世代の生態はこう生きるべき?

我々しらけ世代は特に政治に関して無関心だった。
三無主義の無関心は主に政治に関してのことを表す表現だ。

そのしらけ世代が今政治の中心にいるのだ。
現内閣総理大臣も、私と同じ年の生まれなので明らかにしらけ世代を代表する人物だ。

三無主義以外の特徴はクールで自分をさらけ出すことを嫌い、うまく立ち回って何を考えているのか分からないなどだ。

そのような生態でありながら好きなことや趣味などひとつの分野に傾倒し、オタクと呼ばれる文化を作り出した。
そして恋人同士の四畳半フォークに見られるように、幸せはお金ではないというメッセージを発信していた。

孤独を愛し、オタクっぽくコツコツと何かに打ち込むことはしらけ世代の生態そのものだ。

このような個人主義はしらけ世代の半分を占める新人類世代とも呼ばれる世代の特徴だ。

「自分は自分他人は他人」など、組織よりも個人を優先する考え方だ。
自分の好きなことを優先し、自由を楽しむことには長けている。

今現在多くのしらけ世代の人たちが定年退職を迎えているが、ひとつずつしらけ世代の生態を思い出すと何も怖いことはない。

私が言いたいのは、しらけ世代の生態にとって定年退職後こそが最も生きやすい環境だということだ。

我々しらけ世代にとってこの環境は最も順応しやすいはずなのだ。
組織から退き、孤独を愛し、自由に好きなことに打ち込めばいいだけの話だ。

努力をして成果を出しても、一生懸命働いたと思われるのはダサイと思うのが我々の生態だ。
承認欲求という言葉が最も似合わないのも我々だ。

孤独ながらも好きなことに打ち込みながら、小さな幸福感に包まれて生きる不器用な人生こそが我々にはお似合いなのだろう。

寂しくなったらかぐや姫や荒井由実の音楽を聴けばいい。

きっとしらけ世代の生態が蘇り心を癒してくれるはずだ。

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