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エンジニアリングマネージャーとしてやってみたことの備忘録

今年も早いもので11月ですね><
そろそろ1年の振り返りをやり始める時期?なので、今年取り組んだことを少しずつ備忘録的にまとめてみたいと思います。

今回は、現職で担ってきた「エンジニアリングマネージャー(以後EM)」でやってきたことを振り返ってみます。

もし、「EMって何する人なんだろう?」「EMやることになったけど、何すれば良いかわからん」いう方々の参考になれば幸いです。

自分が何者か

いきなり、EMのこと話すとか言っているけど、「お前は何者じゃ?」という疑念があると思うので、簡単に自己紹介をば。
現在、株式会社Kyashに務めておりまして、サーバサイドエンジニアとして入社後、Tech Lead、EMを経て、現在はProduct Teamでプロダクト開発推進をしている者です。過去にどんなことをしてきたかは、下記をご確認頂ければ幸いですmm

きっかけ

2020年の1月からEMという役割を仰せつかりましたが、そうなるきっかけとしまして社内のエンジニアの人数が増えてきており、

・それまではEMが一人で全エンジニアを見ていた
・人数が増えてきて一人じゃ流石に見れないからEMを増やそう

ということでEMのお話がでてきました。

会社からのEMへの期待値

会社からのEMへの期待値としては下記(一部抜粋)

・採用とチームマネジメントをより強化し、問題が起きた際に早く対処できるようにする
メンバーのキャリア志向を把握し、会社でどのような仕事やロールを任せたら、そのキャリアを達成できるかを考えアクションする
・業務のコーチング
・人事評価(目標設定やフィードバック)

ふむふむ、これなら前職や前々職でもマネージャー業はやっていたし、今までもの経年を活かせばいけるかな?と思いましたが、2点だけ悩みポイントが。

①今までの経験を今の現場やメンバーに適応するだけ大丈夫かしら?そして今までの経験=貯金を使うだけではなく、貯めることもできないかしら
②メンバーのキャリアか〜一番ムズイやつやな〜

特に②は悩ましい。。。
ということで①も含めてですが、両方満たせる何かをできないかな〜と考えてみたのがこれ以降のお話になります。

考えたこと

そんな時に読んでいた本がこちら。

Googleでのチームやマネージメントに対する考え方は個人的に好きでした。こちらの記事でも書きましたが、下記の記事も非常に好きな考え方だったので、これを改めて実践してみよう!と考えました。

その上で、私がEMとして何をやろうとしていることを下記と定義。

■役割
チームメンバーが最大限成果を上げることができる環境を作る

■そのためにやること
・チームメンバーのサポートを徹底的にやる
1on1を実施しながら、課題解決やキャリア形成などをしていく
・チームビルディング(採用含む)

極端にいうと、自分は開発をしない(したいけどw
それでも、チームのサポートに徹することで、チームメンバーの、強いてはチームの成果が上がる
それも、自分が一リソースとして手を動かしていた時以上の成果をあげることを目標にしました。

やったこと

ここからは具体的にやったこと、その中でも『1on1を実施しながら、課題解決やキャリア形成などをしていく』について書いていきます。

①期待値合わせ

いくら上記のような定義を自分で決めても、メンバーが考えるEM像が違えば、すれ違いが発生してしまいます。
そのため、チームメンバーと期待値の擦り合わせを行うため、上記の定義をまとめたスライドを用意し、一番最初の1on1でで自分がやろうとしていることを伝えつつ、EM像への認識齟齬がないかを確めました。

②Google re:workの利用

このあたりから、最初の悩みポイントの2つを両方満たせるかしら?と考えたものになります。
再度の記載ですが、会社からEMへの期待値は下記でした。

・採用とチームマネジメントをより強化し、問題が起きた際に早く対処できるようにする
メンバーのキャリア志向を把握し、会社でどのような仕事やロールを任せたら、そのキャリアを達成できるかを考えアクションする
・業務のコーチング
・人事評価(目標設定やフィードバック)

この中で、今までの経験でも一番頭を悩ませるのが、キャリアについて話していくこと。
自分のキャリアの話をすることさえ得意ではない私が、人のキャリアについてどのように話していくと良いかは正直答えがありませんでした。
それでもキャリアについて話す場が、強いては1on1の場がよりよくなるか考えながら、ネット記事を漁っている時に出会ったのが re:work でした。

上記の本といい、re:workといい、Google様には頭が上がりませんTT
参考になるものが多く、キャリアの話もそうですが、それ以外にも1on1の中で使ってみたいものがあったので、いくつかテンプレ的に利用してみることにしました。

②-1:1on1テンプレート

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こちらのテンプレでやったことは下記。

・テンプレを元に、メンバー毎のGoogleドキュメントを用意
・それを自分とメンバーで共有
・1on1で話したいことを書いておき、事前に準備しておく
・その画面を共有しながら話す(メモもそのタイミングで)

その中でも、メンバーと共有しててよかったのは、事前に話したいことをお互いに用意できる点でした。
共有しているので、事前にちゃんと準備しなきゃ!と自分への引き締めにもなるのと、チームメンバーが事前に用意することもできる(事前に書いてきてくれると嬉しい^^)ので、1on1を始めて何を話そうかで困り、1on1の時間が長く感じることがほとんどなくなりました。
これは協力して良い場にしようとしてくれたメンバーの皆様にも感謝しかありませんが、マネージメントをやっていると、忙しさを理由に何も準備せずに1on1を実施してしまうこともあったので、その時間をより良い場にするには、多少なりとも事前準備は大事だと感じております。

②-2:シンプル目標

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こちらのテンプレでやったことは下記。

・最初の1on1でこちらのテンプレの説明と目標の確定
・毎回の1on1でこれを聞くことで、その人のワークライフバランスを確認

これをやることで、『その人が大事にしていること』も聞けるのと、「最近忙しい?」とか聞くよりも「最近が〇〇ができていない→それは△△のリリースで忙しい」のように聞けるので、会話もしやすいのとチームメンバーのワークライフバランスをサポートしやすくなりました。

②-3:キャリアシート
そして一番悩ましかったキャリアについてのお話。
個人的には、このキャリアシートが一番勉強になりました。

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このシートでやってみたことは下記。

・最初の1on1で「1年後、3年後、5年後にどうなっていたいか」を次までに考えてきてね〜と伝える
・次の1on1で考えてきたことをヒアリングし、このシートを埋めていく
・3ヶ月〜半年後(会社の期の変わり目が多い)に、「前はこういってたけど、今のところ達成できてる?考え方に変化はあった?自分の思い描くキャリアに近づけてる?」などをヒアリング

所謂、逆算して考えるということができるのがとてもよかったです。

1. 数年後どうなっていたいかを考える
2. 自分の今を見つめ直す
3. 1と2のギャップを理解する
4. ギャップを埋めるためのNext Actionを決める

最初の1を聞いてから半年後とかに、「半年前は、1年後こうなっていたいと行ってたけど、近づけてる?あと半年でそこに辿り着けそう?」と聞いて、近づけてるならそのままやり続ければ良いし、近づけていないなら何をすると良いかを考えることができる。

この当たり前とも思えることが型になっているので、これを3ヶ月〜半年後で常に確認することで、常にキャリアを考えては起動修正していけるのが、とても良いFrameworkだなと感じております。

現状

上記のことを10人くらいのメンバーとやってきました。
途中でメンバーの増減はありましたが、自分で型を作って(使って)やっていくことで、メンバーでのバラ付きがなくなり、ある程度一貫してやれることも良かった点の1つです。

今日現在は、自分自身がEMという役割以外を担うことになり、上記でやってきたことは後任の方に引き継ぎましたが、キャリアシートも引き継いだ(そのまま引き継げるのも良い)ので、今後それがどのように運用され、それによりその人のキャリアがどのようになっていくかは引き続きみていきたいです^^

まとめ

簡単ではありますが、EMとしてやってみたことの一部をご紹介させていただきました。他にもEMとして含めてやってきたことはありますが、それはまた別の機会にまとめてみたいと思います。

こちらの記事がこれからEM、もしくはマネージャー等になる人の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございましたmm

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