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2023-3

その冬はそれなりに寒かった。
Kの住む町には大雪が降って
全国ニュースでも話題になるほどだったので
前年の年末に久しぶり(それこそ10年ぶりくらい)
にメッセンジャーを送ったら、
大丈夫だと返事があった。
ついでに私のインスタのアカウントを知らせたら
すぐにフォローしてくれて時々いいねをくれた。
やっぱり善人だ。

Kは早期退職をして
山間の町に暮らしていた。
犬との寒い町の暮らしが性に合っているようで
犬とのやり取りをよくFBに載せていた。


さてKからの余命3ヶ月という
衝撃的な告白があったあと、
KのFBのコメント欄には
励ましの言葉や、
勇気ある告白を称賛する言葉が並んだ。
私は何を伝えたらいいのか、
またそもそも連絡をしてもいい立場なのか悩み、
母に相談をしてみた。
娘がKと付き合っていたことなど
すっかり忘れていた母は
今は友達なんだから連絡してあげたら、
きっと喜ぶよ、と答えた。

斯くして私はKにメッセンジャーを送った。

突然の告白、驚きました。
私などが励ましの言葉を書いていいのかなと迷いながら今になりました。
でも私はKくんにまだまだ元気でいてほしいです。
がんばってと言われることは辛いかもしれないので書きにくいですが、
がんばって治療を乗り越えてほしいです。

昔はKと呼び捨てにしていたのだが、
FBで再会してから
やり取りをする時はいつも「Kくん」と書いた。
実際はKにこんな呼び方をしたことがないので
「Kくん」と書くと正直気色悪くてムズムズする。

返事は来た。















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