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咳(せき)には果実

薬は万能ではない

ちまたでは、鎮咳のための薬が不足しているそうだ。咳がひどい理由はそれぞれだと思う。
一番多いのは、流行っているインフルエンザのせいかもしれない。
あるいは、インフルエンザや風邪をこじらせて肺炎になったのかもしれない。
喘息持ちの人もいるだろう。
病気の厄介なところは、原因が分かっていれば治療できるが、根本的な病気が治るまではそれに伴う様々な症状も抑えることはできても、消すことはできないということだ。

普段通りに過ごして悪化させるより、病院に行った方が遥かにマシだろうが、病院に行ったからといって、たちどころに病気がすぐ治るわけでもない。
あるいは、解熱、鎮痛の薬が、あらゆる風邪の症状に効いてくれるわけではない。咳がひどければ咳止めの薬がいるのである。

私は吐き気止めや咳止めについては、副作用に苦しんだ経験があるので、できれば処方されたくない。処方されないためには、咳が出るような病気にならないことだ。

しかし、持病もあって、そんなに体が丈夫でもないし、咳が激しいような病気になってしまうこともあるかもしれない。
持病がわかってから私は石橋を叩いて渡るような性格になった。世間から見れば健康オタクの類だろう。

夏風邪は馬鹿が引くと言われる。ならば、冬には当たり前のように、普通の人が風邪を引くものだろう。

咳止めは、吐き気止めの薬が怖いから、風邪をひくのが怖い。
風邪をひかないために、秋口から風邪予防を心がけている。

個人的な風邪予防法

気休めでやっているだけだ。効果のほどは保証できないので、悪しからず。

風邪の予防には、なんと言っても「生姜」である。生姜については、以前にnoteに記事にした。生姜の魅力的なところは、普通の民間薬が、たいていは健康な人より健康的にすると言うものであるのに対して、弱っている体に作用する面があることだ。持病のある人間には願ってもない。生姜が体質に合わない作物でなかったのは幸いだ。
我が家で生姜を育てて、ガリを作ったり、ジンジャーティーを作ったりするだけでなく、冷蔵庫の野菜などが腐らないように、殺菌に葉っぱを用いたり、血行を良くするために、殺菌に使った葉っぱをさらにお風呂に入れて入浴剤代わりにしている。

生姜の葉と柚子。柚子も我が家の庭で収穫して、料理だけでなく、様々な用途で用いている。長くなるので、柚子ついてはまた別途記事にしたいと思う。

今年は、残暑が厳しく、植物にもストレスがかかり、生姜の花が咲いた。珍しい生姜の花を眺めていたくて長らく収穫しなかったが、11月の初頭にようやく最後の生姜を収穫した。

生姜のピンクの部分が可愛い。
花芽が三つもついた。

noteでEGGSEEDさんにコメントいただいたところ、作物はストレスが多いと辛くなるそうだ。道理で、我が家は生姜だけでなく、ししとうなど何でも辛い。山間地だから、寒暖差が激しく、植物にとってはストレスが多い環境なのだ。 
ちなみに、EGGSEEDさんは様々な植物を紹介する記事を書かれている。私などは知らないことばかりだ。なかなか覚えられないがいつも興味深く読ませていただいている。

しかし、そのストレスが良い作用を生み出す場合もある。
私が住んでいる地域は寒暖差が大きいので、果物がとてもおいしい。上質なので、安くはないが、ブランドじゃないけど、日本一おいしいなと思う果物がたくさんある。

その果物によっては、喉に良い効能がある。

※果物アレルギーの方は参考にしないでください。

咽喉の異常を感じたら、試してほしい果物

薬のように効能を保証するものではない。そもそも、咳がひどい時には甘いものを少し舐めるとおさまることはよく知られている。

他に喉に良いとされる果物としては、ボケ属の果実がある。アンズやカリンなどである。
中国から日本に伝わった果物なので、アジア産の効能だろう。成分的に木瓜(ぼけ)の実でも良いのかもしれない。
ただし、木瓜の実をそのまま食べる人は、アジア人にはほとんどいないだろう。アンズの実は、西洋系と東洋系があって、西洋系は甘くてそのまま食べられる。今は100円均一の店でもドライフルーツとして見かけるアプリコットは、要するに、西洋のアンズである。
アンズはβカロテンが豊富で、抗酸化作用があり、若返り(アンチエイジング)の効果が期待できるのがおそらく人気の理由だろう。
漢方に使われるのは、東洋アンズ。日本ではアンズもカリンも木瓜の実もお酒につけるのが一般的だ。

子どもはお酒飲めないよ・・・?
風邪の時に酒はちょっと・・・?

いかに咽喉に良くても、酒が飲めない人には意味がない。しかし、ご安心いただきたい。
お酒のいらない果物がある。

イチジクである。

イチジクは鎮咳というより、咽喉の痛みに効くようだ。甘いからだろうか。
食物繊維が多いので、便秘改善、美肌効果が期待できる。ただし、気をつけなければいけないのが繊維質のものは胃腸が弱い人はかえってお腹を壊してしまうということだ。わたしは手作りのジンジャーエールに足して、1日一個すら食べないようにしている。イチジクは収穫期が長いから、実は夏から11月まで地元の物産館で見かける。私は胃腸が弱いから一年に一回か二回しか買わないようにしているのが残念だ。

抗酸化作用(アンチエイジング)があるのが、近年アプリコット同様ドライイチジクが流行っている要因なのだろうと思う。

胃腸が弱いからイチジクは無理・・・。
果物アレルギーなんだけど・・・。

果物が無理な人のための最終手段?

果物が無理な人は、イチジクも無理だろう。そもそもイチジクのつぶつぶふにゃふにゃした食感が苦手という人がいるかもしれない。

そういう人は、食べるんじゃなく、飲むしかない。煎じてお茶にできるものを探すしかないだろう。

キキョウの根や花穂、梨の葉を乾燥させて煎じて飲むと風邪予防になり、咽喉の腫れや痛みを抑えてくれるとされている。

ただし。

園芸用など農薬が使われているものは、もちろん煎じて飲めない。園芸用に品種改良されたものでなく、天然のキキョウは日本では絶滅危惧種である。それについても、以前記事にした。

また、わたしはキキョウやリンドウが好きで、下手の横好きで書いている「東と西の薬草園」の小説でもネタにしている。キキョウの煎じ方についてもそちらに書いた。
キキョウの根っこは貴重だが、民間薬を試してみたいという方は手に入るならぜひやってみてほしい。感想を聞かせていただきたい。

しかし、こちらの方法はやめて欲しい。

咽喉によい生薬は大体のど飴になっている。勿論、のど飴を試すなというのは冗談だ。いろいろ書いたが、わざわざ探して果物食べるより咽喉飴舐めればいいじゃないなどと言われたら返す言葉もない。

のど飴舐めて、点滴するのが風邪の治療には一番かもしれない。確かに今は点滴だけでも生きられると、わたしも説明を受けたことがある。
しかし、その時に医師が言っていたのだ。

「食べることは楽しみであり、人間らしい生き方の一つだ」

新鮮で美味しい果物を食べて病気がよくなるなら、そんな素敵なことはない。
イチジクはもう旬も終わりだが、キウイはまだあるかもしれない。キウイには疲労回復効果があるので、やはり風邪予防に良いと思う。
ただし、イチジク同様つぶつぶ感があり、それが嫌な人には向かない果物だ。

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