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砂浜美術館 写真を楽しむ日めくりカレンダー

高知県の西部、黒潮町にある砂浜美術館。広々とした浜と海、そして「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です」というコンセプトに惹かれて、これまでに二度訪れました。自分がこれまでに行ったことのある場所の中でトップ5に入るぐらい、好きな場所です。

どちらも時期はゴールデンウィークの「Tシャツアート展』のとき。現地では、砂浜の一角で舞う1000枚くらいのTシャツを眺めてひたすらのんびり過ごしましたが、一度は時間が限られていて「ゼロ泊二日」と行き帰りがかなりの強行日程でした。今ではそんな旅行はもうつらくてできません。

数年前には、神奈川県で「出張展示」されたのを見に行きました。冒頭の写真はそのときのものです。

また黒潮町に行きたいなという気持ちは常に持っているのですが、いま住んでいるところからだと距離的にも、時間や交通費的にも、なかなか足を伸ばすことができません。第33回となる今年のTシャツアート展は、コロナの影響で会期を秋にずらして10/31-11/3での開催だそうです。秋の砂浜美術館も見てみたいと、思いだけは募ります。

初めてTシャツアート展に行ったとき、私は中判カメラを始めたばかりでした。中古で入手したプラナー80mm付きのハッセルブラッドに、当時はまだ普通に売っていたリバーサルフィルムを入れて持参しました。リバーサルは露出がシビアなこともあまり意識できておらず、日差しが強烈だからと露出絞り目で撮った写真の仕上がりはかなりアンダーなものばかり。完全に自分のせいですが、結構へこんだのを覚えています。そのときに撮った写真です。

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その後ハッセルを手放してローライを使うようになりましたが、砂浜美術館のどーんと広がる浜と海と空の光景はずっと心に残っています。

先日、久しぶりに砂浜美術館のサイトに行っていろいろと見ているうちに、この砂浜の一年365日(+うるう年の2/29分)を、日ごとに写真と短い文章で綴ったカレンダーが販売されていることを知りました。

曜日が書いていないので、何年でも繰り返し使えます。これがあれば、砂浜美術館までは行けずとも毎日その雰囲気を感じることができると、購入することにしました。

そしてやってきたのがこれです。

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高さ16cmほど。思っていたよりも少し小ぶりでしたが、シンプルで、温もりを感じる作りです。最初少し気になったのが、紙が薄くて注意しないと穴のところがビリッと破れてしまいそうだなということ。でも、ひと月ほど使ってみてページをめくるのに慣れたのか、最近はまあこんなものだろうと思うようになりました。実際、366日と全体、毎月の表紙で計379枚あるそうですから、紙を相当薄くしないとこの形に収まらないのでしょう。

晴れの日も雨の日も、自分が写真を撮りに行けるときもそうでないときも。毎日、このカレンダーをめくります。つかの間の旅行気分を味わいつつ、ちょっとした写真集を眺めているような気持ちにもなることができます。毎日がちょっと楽しくなるカレンダーです。





いただいたサポートは、ローライ35Sやローライフレックス2.8Cなどで使用するフィルムの購入や現像などに使わせていただきます。