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写真展『ソール・ライターの原点』、見に行ってよかった

普段、好んで行くことはほとんどない都心。でも、開催中の写真展「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」(8/23まで)が見たくて、渋谷に出かけてきました。

ニューヨークを舞台に活躍した写真家・ソール・ライター(1923年〜2013年)。今年が生誕100年にあたることを記念した開催です。

日本での展覧会は約3年ぶりでしょうか。私は以前の展覧会には行くことができず、今回が初めて。楽しみに会場へ向かいました。

今回の展覧会の見どころは、新たに発掘された写真やユージン・スミス、セロニアス・モンクなど交流があったアーティストを写したポートレート。そして本格的なアマチュア画家でもあったソール・ライターの絵画作品などです。写真撮影OK(動画はNG)だったので、いいなと思ったものにスマホカメラを向けながら会場を歩きました。


モノクロ写真がいい!

ソール・ライターの一般的なイメージは、カラーフィルム初期の頃から巧みに使いこなした写真家、というものではないかと思います。でも今回の展覧会は彼が1950年代あたりに撮影したモノクロ写真の展示から始まります。ちょっと意外でしたが、これがまた素晴らしいのです。

静かで、雰囲気があって、ひと目で気にいってしまう写真が何枚もありました。今回、私がもっとも惹かれたのは、このモノクロコーナーでした。

以下、写真がちょっと歪んでいたりするのは私のスマホ操作が下手だからです😊

こちらはセロニアス・モンク。ピアノの音が聴こえてきそう。

カラースライドの展示がうれしい!

もうひとつ、これはいい!と感じたのが、カラーのポジフィルムをスライドにしてそのまま展示するコーナー。ひとつひとつは小さなスライドですが、ライトボックスに乗せられたときの鮮やかな色合い・透明感がたまりません。ただただ、美しいのです。

「プロの写真家が作品として撮るときに使うのはポジフィルム(リバーサルフィルム)だよな」という風潮が昔あったことを、私はかろうじて体感として知っています。

ポジフィルムは露出がシビアです。私のように大ざっぱな見当でローライ35やローライフレックスのシャッターを切ってしまう者には、とても手ごわい相手。それでも、うまく露出が合うとため息が出るような写真が撮れます。

今ほどフィルム代・現像代が高くなかったときは、あの色合いに憧れてたまに使うことがありました。ポジフィルム、いいですね〜。思い切り奮発して今度また使ってみようかな、という気分になりました。

最後は迫力のカラースライド・プロジェクション!

展覧会の最後は、照明を落としたホールに10枚(左右5枚ずつ)の大きな縦長スクリーンを置き、そこにソール・ライターのカラースライドを次々に映し出していく「カラースライド・プロジェクション」という展示でした。これまでにアーカイブ化された一万点以上のライターのスライドから、約250点を選び上映しているとのこと。

広いホールを使っているのでサイズ感が掴みづらいですが、スクリーンは高さ3メートルぐらいありそうに感じました。そこに映された写真が数秒で切り替わっていきます。ソファに腰掛けて静かにスクリーンを眺めるのは、幸せなひとときでした。

まとめ

初めて行くことができた、ソール・ライターの写真展。作品数が多くて見ごたえあり。カラーもモノクロも、よかったです。開催は8/23まで。

ライターをテーマにしたドキュメンタリー映画も、見返したくなりました。

少しずつでもフィルムカメラを続けていこうと、そんな気持ちにさせてくれる展覧会でした。

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