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悩みどころ


1月終わりのオリーブ畑。

透き通った青い空と、緑の絨毯に囲まれたオリーブのコントラストがなかなかに美しい。
遠くを見ると、パタパタと羽を羽ばたかせた沢山の鳥たちが、土を耕すトラクターの後ろを占領している。
鳥たちにとって、きっと何か美味しいものが掘り起こされているのであろう。
この時期は、畑を耕すのに良い時期なのか。
そんな姿を眺めている。

近くのオリーブ畑では、もう剪定を始めているところもあって、ザックザックと切り落とされたオリーブの枝が、オリーブ畑のそこここに広がっているのを垣間見る。
我がオリーブ畑も、今年は、剪定をしなくてはいけない。
ラベルには貼っていないけれど、IGPという品質保証には登録しているから、1年おきに剪定することを決まりごととして、定められている。

オリーブ栽培に携わるようになって2年目の一昨年前は、収穫隊に剪定を手伝ってもらった。
それまで、農家らしい仕事をしたこともなかったし、かといって、長年放置されていたオリーブをそのままにしておいてはいけないだろうと思い、ならば、経験のある人に任せたら良いと思ったからだった。
結果、畑にあるオリーブを一気に剪定してしまったから、お金もかかったし、出来た実も少なかった。
だから、次にやる時には、少しずつと決めたのだった。

今年も誰かに頼むのか、それとも、自分たちでやろうか。
悩みどころではある。
誰かに頼んだら、それなりにはしてくれるだろうけど、お金もかかる。
自分たちでやったら、安上がりだけれど、うまく選定できない自信がある。

自然のオリーブたちは、その時の天候など状況に応じて、土から栄養を摂りその先の枝まで栄養を届けていく。
一本一本に特長があり、それはまるで、人間のよう。
どこの枝を切ってあげたら、太陽が行き届き、
どの枝を残していたら、栄養が行き届くのかの
バランスを見なくてはいけない。
これがまた、私の頭で考えるのと、経験値を積んだ人の直感とでは、きっと違うのだと思うのだけど。

やってみない事には、わからない。
だから、今年から少しずつ、自分でもやってみようと思うのである。

まずは、その時期。
そうして、天気予報とにらめっこするのである。

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