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「地域と日本語教師の会@川西」発足までの経緯

2022年、私が駆け出しの日本語教師として初めて活動を始めたのは、
地元・川西市の地域の現場からでした。

コミュニティスクール(地域学校協働活動)を実施している小学校で「国際理解教育」のゲストスピーカーとして登壇させて頂いたことをきっかけに学校から推薦を頂き、外国につながる児童生徒への「言語通訳支援員」として川西市の小学校に派遣されました。
そして、日本語支援体制がないことによる困難と戦っている現場の状況を知りました。
多くの市の人に知って頂きたくて、以下の記事を書きました。

そして、この私の記事を読んでくださった、中井なりさと市議会議員が、2022年8月30日の市議会で多文化共生について議題にあげてくださいました。川西市で多文化共生について議題にのぼったのは初めてのことだったそうです。

以下が、一般質問での議員の発言項目です。

中 井 成 郷 (市民クラブ “改革の風”)
本市における外国に繋がる児童生徒及び日本語指導が必要な児童生徒への支援について

⑴ 本市の小中学校における現状について       
① 外国に繋がる児童生徒数について       
② 日本語指導が必要な児童生徒数について       
③ 日本語指導が必要な児童生徒数の分析について       

⑵ 日本語指導が必要な児童生徒の日本語教育や各教科の学習の現状と課題について       
① 「取り出し指導」の実施について       
② 各教科における「入り込み指導」について       
③ これらの指導の課題について      

⑶ 外国に繋がる児童生徒、日本語指導が必要な児童生徒の本市の教育指針について

令和4年第4回市議会定例会 一般質問 発言項目 (PDF 234.5KB)

そして、質問の最後で、中井議員より以下の「市への嘆願書」を読んでいただきました。

学校支援の中で私が目にしたのは、複数の言語背景をもち、日本語が十分ではない子どもたちにとって、学校での一斉授業による学習は非常に困難で、その年齢で積み上げなくてはならない教科の学習を進めることができない状態であること、ただ、座っているだけの授業になってしまう時間もあること、クラスのみんなと同じ課題をさせようとして、ものすごく大きな負荷がかかっている事などです。

子ども達は、何とかみんなについていこうと頑張っています。でも、あまりにも負荷が高いので、集中力の持続も、他の子に比べて格段に短くなります。そのような不利な学習環境では「自分は、できない子なんだ」と劣等感を抱えてしまう可能性が、とても高いと思います。

そして、多くの事が担任の先生、たった1人の肩に圧し掛かっているのも目にしました。

日本語支援が必要な子は、日本生まれ、日本育ち、国際結婚による日本国籍を有する児童生徒であることもよくあります。日本語が片言の母親が子どもを養育している場合、日本語の発達が他の子ども達より遅いことはよくありますし、外国籍の母親が自分の母語で子どもに話しかけるのを周囲から禁止されていたりして、母語の発達それ自体が遅れている子どもいました。

川西市において、今までも、そのような日本語支援が必要な児童生徒はおり、長年、ボランティアで関わってこられた方々によって、川西市の多文化共生は細々と支えられてきたことを聞きました。

どうか川西市で多文化共生推進のための制度を整えてくださり、外国籍住民の方が地域社会に繋がっていくことができるように、そして、「外国につながる児童生徒」が、学校で年齢に応じた適切な学びをすることができるようにしてください。

ユン有子

市からの答弁は、以下の通りです。

令和4年9月市議会だより

そして、志を共にする地域の仲間と共に『地域と日本語教師の会@川西』という地域団体を作り、行政と共に多文化共生推進を地域から支えていくことを目指して2023年1月より正式に会としての活動を始めました。

これから、ぼちぼちと会の活動について書いていけたらなと思っています。


川西市の多文化共生推進に関心のあられる方、いっしょに活動したいと思って下さるかたは、ぜひフォローお願い致します!


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