ゆうこ

20年弱「ゆうこの山陰便り」を月に一回書いています。パステルシャインアートで描く絵と共…

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20年弱「ゆうこの山陰便り」を月に一回書いています。パステルシャインアートで描く絵と共にupします。

最近の記事

飛んでました

 一般の人が半月前に新聞やwebを賑わしたニュースは、と聞かれて即答は難しい気がする。半月ほど前の6月14日午前の出来事:自衛隊岐阜市の陸上自衛隊の射撃場で、自衛官候補生18歳が実弾をこめた銃で3人の自衛官を死傷させた事件と聞けば思い出されるでしょう。その事件の次の日、6月15日、講習会や本制作の打合せや友人との旅行で上京し、夕方羽田からANA387(18時20分発)の便に乗ったので鮮明に覚えている。 羽田空港で離陸待ち合計10機、上空は厚い雲がびっしりと広がっていた。夕方の

    • 境界線

       4月末、メガネをかけたおじさんとおにいさんが、手を繋いで境界線を行ったり来たりした。このニュースが世界上を駆け巡った。70年近く閉鎖されていた境界線なのだから、イケメンのお兄さんと喜ぶことがお仕事の美人が出てくればいいのになあ、とTV画面を見ながら思った。  考えてみれば境界線ってなければ困るけど、かなりやっかいな代物だ。島根県と鳥取県の県境は写真のような石碑?で示されている。出来たときはインパクトがあったと思うが、今は誰もふり向かない。この両県、お隣同士だけど行政府が違う

      • おろちループ

         出雲の地で大活躍した人といえばスサノオノミコト。出雲神話によれば暴れ者で姉のアマテラスが嘆き天岩戸に隠れてしまうほどだったらしい。で世の中は真っ暗闇になった。21世紀の今は優しい顔にイケメンがメジャーだから、そんな男の顔を見たいとネットを探したが、見当たらない。神楽のヤマタノオロチ退治の演目で出てくるスサノオノミコトはお面も扁平ですごみにかける。  オロチの正体も実は不明。斐伊川の氾濫では、とか、たたら製鉄の製造過程で千度以上のとけた鉄が流れ出したとも想像できるが、根拠は乏

        • 町中の橋

           岡山から米子道を使って米子の町に入る時渡るニールセン・ローゼというデザインの赤い橋は佐陀川橋。伯備線の線路近くから車両を撮影する撮り鉄の腕自慢にスポットだ。  松江から9号線を走って米子の町へと入る時には、中海のきわにかけられた赤い深浦橋を通る。左右にイチョウの木が植えられ、中海の水面の輝きと共になぜかほっとする。旧加茂川が中海に注ぐところを錦江湾といい、二つの天守閣をもった米子城跡はすぐ左手に位置する。  TVで車のCMで話題になったのは江島大橋、通称ベタ踏み坂といわれる

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          出雲日御碕灯台

           島根半島の西側に建つのは日御碕灯台(ひのみさきとうだい)。東洋一の高さを誇る。灯台は断崖絶壁に建てられているが、遊歩道が出来ていて、駐車場から徒歩で灯台に行くことが出来る。直下から見上げると首が痛い。ダイナミックな岩に支えられて力強さをヒシヒシと感じる。海面から灯塔の灯火までは63.30m。地面から塔頂まで(塔高)が43.65mある。圧巻だ。この灯台は1903年に設置された。  真っ白な外壁は、美保関町で切り出された硬質の石材、内壁はレンガ造り。光度は48万カンデラで、夜間

          出雲日御碕灯台

          美保関灯台

           美保関港からうねうねと続くしおさいラインを5分ほど島根半島の東の突端までドライブすると美保関灯台下の駐車場に到着する。道標に従って上り道をゆくと山陰最古の赤い屋根の建物と白い灯台が目に入る。群青の海から秋風がぬけ、ここだけ時代が違って見える。 この灯台は、地上から高さ14メートル。水面からなら83メートルの場所に建てられている。ガイドには「12秒間に一度ピカリと閃光を発する。光の強さは490,000カンデラ(1カンデラ=ろうそく一本のあかり)で23.5海里の海上を照らす」と

          美保関灯台

          米子城

           オフィスのある鳥取県米子市は城下町だ、と書くと、米子周辺を知っている人は首をかしげる。彼らは、米子は商人町だと思っているからだ。しかし、私はれっきとした城下町だと信ずる。  米子城は町中の平城ではなく、中海に望む標高約90mの湊山に築かれ、戦いからの守りを意識した山城。その名は湊山城(みなとやまじょう)。現在は米子城。城の周辺から町が形成されたのは地図をみればよくわかる。今はもう城跡として石垣しか残っていない。  この米子城は応仁の乱が始まる頃に築城されたというから、松江城

          月山富田城

          「月山富田城のジオラマが安来歴史資料館にある。このジオラマは総面積140万㎡の城跡を再現している。日本海に突き出た島根半島にある中海(汽水湖)周辺には、西から松江城(1611年)、月山富田城(1391年以前から少しずつ)、米子城(1591年)が築かれた。応仁の乱前後から江戸時代前期までの戦いが激しかった時の遺産。 この月山富田城はJR安来駅からバスで30分ほど内陸、中海に流入する飯梨川沿岸の月山(標高190メートル)に築かれた。実はこの城の塩谷口側にある富田山荘には源泉か

          月山富田城

          山陰(島根県と鳥取県)の空港

          鳥取県には鳥取空港と米子空港。 島根県には出雲空港と隠岐空港、萩・石見空港がある。 出雲空港は羽田の他、隠岐や福岡、伊丹、小牧、静岡、仙台などへ7路線ある。  私は自宅から最も近い米子空港を上京する時利用している。 米子から飛ぶ時、フライトの15分前には搭乗が開始されるが、乗客で遅れる人はいない。 そのため、飛行機のとびらが閉まるのは規定時刻よりいつも早い。 管制塔からの許可が下りれば、飛び立つのも早く羽田到着も予定時刻より早いことがある。 この律儀さは山陰人の気質だろう

          山陰(島根県と鳥取県)の空港

          交易と国防 上淀廃寺

           山陰の白鳳時代は上淀廃寺で語られる。交易のため日本海を航行する船は大山の方角に舵を切った。淀江は美保関からまっすぐに進めば港に入りやすい位置。 古代は、教科書から市販本まで、北九州にあらゆる文化や情報が伝えられ、日本中に広まったと説明されるけど、批判を覚悟でいえば、山陰の出雲や淀江にダイレクト伝わった気がしている。贔屓の引き倒しだと言われそうだが、今でも残る古墳から石馬や金冠が出土され、その規模や文化を思い描くことが出来るからだ。  近年、上淀廃寺では、生き生きと描写さ

          交易と国防 上淀廃寺

          絲原(いとはら)記念館

           現在住んでいる安来市には日立金属という山陰有数の企業があり、ここの安来鋼(やすぎはがね)は有名。もちろん現在は鋼だけの生産ではなく、金属全般の金属加工をされている。市内にはこの会社に勤務する人が数多く居住し関連の会社もある、企業城下町といえる。 市のイベントや表彰の時の記念品にはここの商品=包丁や小刀が採用されていて我が家でも頂き愛用している。確かに地元産の商品を採用するのには意味も価値もあるが、“切れ味”がよくて鋭いだけに“あなたを表彰するのは一回きりです”バッサリ、

          絲原(いとはら)記念館

          石見銀山遺跡世界遺産登録

           6月28日(2007年)昼間、某国営放送の全国ニュースで石見銀山遺跡が世界遺産登録に決議されたと報道があった。島根県の遺跡のニュースが全国放送されることなどめったにない。まして5月にユネスコの諮問機関(イコモス)が遺跡の普遍的価値の証明が不十分であるとして登録を延期するように勧告したとわかり、地元民としては「やはり・・」という思いと「でもねえ、お願い!」という気持ちが交錯していた。  29日はきっと新聞紙上をにぎわすだろうとかなり期待していましたが、宮沢元首相がなくなる、株

          石見銀山遺跡世界遺産登録

          旅する蝶々・アサギマダラ

           この蝶を見つけた研究者が蝶の体にマークをつけて追跡したら、◎◎から何百キロも飛ぶのだとか。その驚異の行動から「旅する蝶」と言われる。 島根県と広島県の県境にある赤名峠近くで撮影した写真を見せて頂き、描いた。 フジバカマの花が好きだそうで、たくさん育て、招くこともあるそう。 黒い紋様の間のアサギ色(青いろ)からこの名がついた。島根県を移動にルートに加えてくれてありがとうの気持ちだ。

          旅する蝶々・アサギマダラ

          八重垣神社

          先のことを予想するのは神様でも難しいのではないか、と昨今の出来事を見ていて思うのは私だけではないと思う。何を言い出すのだろうと思う読者の方々だろうがワールドカップのサッカーの勝敗にしても梅雨前線の動きと大雨にしても言えている。ところが人は誰でも、先のことをいち早く知りたくて、しかもその結果が自分にとって一番好ましいものであることを望むのだと思う。  仕事なら望む方向に、試験なら合格できる方法など、世の中にはノウハウだのマニュアルだの存在するが、恋の行く末や成就などには成功の定

          八重垣神社

          とんどさん

           昨年末から皆さんと同じように街のイルミネーションにうっとりし、クリスマスプレゼントを喜び、クリスマス料理を頂き、年賀状書き、大掃除、お節料理作り、除夜の鐘を聞き、駅伝TV観戦、初詣と順々にこなした。クリスチャン、仏教徒、神道信者、など忙しいのは毎年のことだけれど、とんどさんは山陰に来てからの体験。  関東地方在住の時は、年末に神棚の掃除をし、お札やしめ縄を神社に納めた。神社では下げたこれらの品々を一斉に焼いて下さった。30日までに済ませなさいと親に言われた。そのわけは、31

          とんどさん

          げげげの鬼太郎

          米子市の北にある境港は漫画家水木しげるの出身地だ。先月からJR境線米子駅には「霊」番ホームができ、境港まで行く境線についてTVやラジオのローカルニュースとして流れた。 このニュースは東京でも放映されたと教えてくださる方がおられ、少し驚いた。地元では、げげげの鬼太郎の話題は「あっ、そう」くらいにしか受け取られていない。けれども、話題にすぐとびつく私は、ピクニック気分で境線に乗りどんな町なのかを見ようと出かけていった。  米子駅から16駅、乗車券は320円で購入。所要時間は4

          げげげの鬼太郎