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蔵王権現さんイメージの香りは?

私の中の「蔵王権現さんのイメージ」でフレグランスを注文したら、それぞれどのような解釈でどんな香りが選ばれるのかな?と思い、三つのショップに依頼してみました。
特徴について「日本古来、山伏の修行で知られる修験道のご本尊。役小角の祈りにより顕現した。片足、片腕を突き上げ、手には三鈷杵、炎を纏って髪は逆立ち、肌は青く、牙も生え、猛々しく忿怒の表情で恐ろしい外見だが、内面は本地三仏の慈悲と寛容に満ちている」と記入しました。

既存の香水の中から選んでくれるCelesさんが最も早いです。
選ばれたのはリキッドイマジネの「ラ クリマ」でした。以前、他の注文の仕方で選んでいただいたものの中にあり、知っている香りでした。当時は重すぎて苦手でしたが、あらためて嗅いでみると悪くないな、という印象でした(経験値が上がっているから?)。
香りの要素は、ピンクペッパー、エレミ、ウッディ、ベンゾイン、カストリウム、モスとのこと。嗅いだ後の感想は「地を這うようなウッディノート、夕日が差し込む旧校舎の廊下」でした。
おそらく、寺院、山岳というところで重厚なウッド、オリエンタル調のものになったのでしょう。まぁ予想通りというか、もうちょっと捻りが欲しかった気もしました。
とっつきにくい感じは、やはり人ではなくもっと高次元の存在を感じさせるので、その点は合致かもしれません。外面の力強さに振り切った香りでしょうか。
好みも分かれ、個性的すぎるので普段使いは難しそうです。

次は約二週間で届く Scentlyさん。
こちらのプレゼン文章からキーワードを拾い、香料や花言葉等に紐づけして、自社香水の中からイメージに合うものを選んで送ってくれます。解釈レターが付いて価格も手ごろなので何度も利用しています。6回目ですが、香りが全く被らないのがすごいです。
今回届いた香りは、どちらかというと蔵王権現さんの内面が強調された印象で、ひたすら優しい香りでした。
トップはカルダモン、ネロリ、グリーンティー他。ミドルはロータス、イリス、ミルラ他。ラストはヒノキ、パチュリ、アンバー他。
キーワードとして拾い上げてもらったのはまず「力強くて勇ましい印象」で、こちらはカルダモンに紐づけです。3000年以上の歴史がある世界最古のスパイスで、力強いスパイシーな香りが特徴的とのことです。
次に「慈悲と寛容、清らかで汚れのない心」から、「神聖」「優しさ」という花言葉を持つロータス(蓮)に紐づけがされました。ロータスは仏教で仏様が鎮座する神聖な花というところも考慮されたようで、蓮の香りを知らないのですが、なるほどと思いました。自分では全く思いつかなかった要素なので、頼んでよかった!と思いました。
私の鼻では、香りのこれがコレ!みたいに要素をはっきり認識することはできませんが、全体の雰囲気がすごく好きな香りです。

最後に2ヶ月くらい待って届いたのがDanceさん。
今回は思い切って大きいほうのスクエア瓶にブルーのジュエル(カイヤナイト)を入れていただきました。蔵王権現さんのイメージカラーがブルーとゴールドだったので、キャップもコールドを選択。いい感じの雰囲気のボトルになりました。
トップはサイプレス、スモーキーノート、クローブ、ミドルはイランイラン、ヘリオトロープ、ベチバー、ラストはムスク、パチュリ、サンダルウッド。
調香師さん一言コメントは、スモーキーウッディノートを中心とするシャープで荘厳な香りです、とのことでした。
以前注文した愛車の香りとそっくりで驚きました。要素を比べると構成がとても似ていました。多分こちらのプレゼン内容に共通項が多かったのかもしれません。
クローブはお寺でのお浄め時に齧ったりしましたし、塗香にも入っていそうなので、お寺要素はそれかなと。
イランイラン、ヘリオトロープのおかげで優しげで男女共用できる香りになっているのかなと感じました。
他ブランドの香水によってはサンダルウッドが強すぎて、気になり出したらサンダルウッドしか感じなくなるものもありますが、今回の香りはちょうど良い塩梅です。
最後は石鹸のような優しくスッキリした香りになります。調香師さんのおっしゃる通りだなぁと思いました。

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