カビと菌膜
11月に仕込んだ柿酢。
ビフォアーの写真と柿酢物語はこちら↓
ビニールでびっちり蓋をし、毛布をかぶせて保温し、発酵させること1か月半。そろそろビニールをさらし布にして熟成させねばと開封すると・・・
カ、カビ・・・にしか見えない!
ただ、強烈なアルコール臭といった腐敗している感はなく、酢っぽい匂いがする。
昔、干し柿についた白い粉をカビと間違え、腐った!と大騒ぎしてポイしてしまった苦い経験があり、ひとまず近所の物知りばあさんに見てもらおうと、呼んできた。
すると、桶に顔を突っ込み、クンクン匂いをかぎ
「これはカビだども、これはカビじゃない。このカビをすくってとって、あとはかき混ぜて、布かぶせておけ」
と熟練の職人らしく、さらりと当たり前のように次の指示を出し、立ち去って行った。
カビとカビじゃない部分の違いがよくわからん。おそらく緑色っぽくなっていたところがカビなのだろう。
いわれたカビもどきはすくってとって、残りを棒でぐるぐるとかき混ぜると、いい感じに酢ができてきているような気がする。
ここから2か月ほどさらに熟成させる。おやすみなさいませ~と声をかけながらさらし布で蓋をする。
ほんとは夏に水や炭酸水でわる柿酢ドリンクを飲もうと思っていたが、あのカビもどきの白いのをみるとどうにもこうにも飲む気がせず、しかもカビが若干残っているかもしれないので、今回の柿酢は土壌改良のみに使うことにする。
ちなみにうちのばあちゃんは、トイレ掃除にも使っていた。ばあちゃんの知恵ってほんとサスティナブル!
昔は、実は貧乏くさいな~と思っていたけど、今は尊敬すらする。
今はやりの「丁寧な暮らし」には、先人の知恵が凝縮されているのだ。
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