【合格体験記】筑波大学情報学群情報メディア創成学類推薦入試《2024年度》
皆さん初めまして、ゆきみずです(twitter:@yukimizu24)。私はタイトルの通り推薦入試を受験し、無事合格いたしましたので、受験勉強→合格まで、そして合格後→入学式までのスケジュールについて話そうと思います。一般入試対策についても話しますので、今後受験する方々の役に立てば幸いです。
かなり細かく(余談も)長々とまともに推敲せず書いた都合上長文なので、興味ないとこはどんどん飛ばしてください。脅威の8800字。原稿用紙約22枚。
1,自己紹介
簡単に言うと行事&映像熱中野郎です。
行事大好きで、体育祭では高さ3mのマリオの像を作り上げたり(体育できないけど体育祭はめちゃ頑張った)、文化祭では企画とか運営とかしたり、2年と3年の時には女装したり、、、(ウケは良かった)
私は行事など楽しいことはとことん楽しく、かつ新たなアイデアや効率化の術を取り入れて発展させたい!という意思が強く、学校行事に積極的に関わっていました。
映像は中1の頃からAviUtlとかBlenderとかで、主にボカロ曲の二次創作mvを作ってました。中学の部活で触れたのがきっかけで、それ以降主に部活の中で作って、文化祭とか機会があれば発表したり。ほかにも生徒会から請け負った映像を作ったり、高校卒業式では3年間の思い出動画を作って流したりしました。これは物凄く好評でした!
2,志望経緯、理由
結論から言います、クリエイター兼エンジニアになりたいからです。
以下は細かく書いたものですが、興味がなければ飛ばしてください。
私は趣味にもある通り、映像制作が中学の頃から好きだったので、そっち系に進もうと志望校を探し始めました。実は私が志望校を決定したのは高3の4月で、それまで志望校を変えまくってました(他の推薦受験者はもっと早くから決めている人が多い印象)。
まず、映像制作を勉強するため専門学校や立命館大映像、九大芸工、都立大インダス、芸大など芸術系に寄った進路を取ろうとしました。しかし、「私が本当にやりたいことは映像を作ることなのか?」と考え直しました。
そこで思考を整理しなおし、視野を広げ映像も含めあらゆるメディアアート表現や、それらを表現するための新たな技術開発にも興味があることに気づき、それら両方を学び研究できる学校を探し始め、たどり着いたのがメ創でした。
これはかなり特殊で、映像表現やアート(所謂クリエイターの部分)を学びたいなら先述したような学校、CG技術やXRの開発(所謂エンジニアの部分)をしたいなら工学や情報学を学べる学校に進むのが通例ですが、私はその両方を学び研究したいため、なかなか見つけるまで苦労しました。
3,受験勉強
私は推薦入試で合格しましたが、高1,2の時は推薦を受ける予定は全くありませんでした。というのも、私の中で推薦といえば私立の指定校推薦のことで、私立には行かないことは家庭で決まっていたため、興味はありませんでした。授業や定期テストは真面目に受けるタイプだったので、3年間の評定平均は約4.7(体育だけ永遠に3・・・)でした。
ですが高3の4月になって志望校を決定する際に、入試方式や科目について調べていくと、どうやら推薦入試があると知りました。国公立入試は受験するチャンスが少なく、特にメ創は一般だと前期入試しかないため、受験資格も満たしていたこともあり受験することにしました(苦手科目の日本史や古典も頑張った高1,2の自分に感謝)。志望理由も先述の志望校決定の際に明確になっていましたし、絶対にここに行きたいと考えていましたから。もちろん推薦で不合格なら前期入試を受験する予定でした。
本格的な受験勉強は体育祭前の2月から始めました。推薦対策を始めたのは7月です。24年の筑波推薦の赤本が出たタイミングで傾向分析や過去問演習を始めました。また塾は行っておらず、近所の自習室や学校で勉強し、進研ゼミと参考書で対策しました。
推薦対策
私は22,23年の2年分しか解きませんでした。理由としては単純に他年の赤本の入手が難しかったからです。ですが、傾向分析のためほかの方の合格体験記noteを読んで他年の入試問題の概要は把握していました(coinsも入試問題は同じなので、coinsの方の体験記を読むのもおすすめ)。『英語で書かれた数学についての文を読む』と例えるのが最もわかりやすい表現だと思います。しかし、年や大問よって大きく英数のバランス(つまり英語知識と数学的考察が必要な場面の割合)が異なり、予想も困難なため英語数学両方を丁寧に対策しました。
英語については、全体的な語彙レベルとしては個人的にそこまで高くないと感じました。専門用語は注釈があり、言葉の定義も文中でされており、一般の筑波大対策で身に着ける語彙力で十分読めました。そのため、私は理系英単語対策のようなことは行わず、普段使用している単語帳で対策しました(私は"Stock4500"を使用しました)。
他には、英語の先生に過去問を見てもらい、似たような傾向の問題や文章を用意してもらったり、過去問の自分の回答の添削をしてもらったりしました。和訳&説明問題がほとんどであり、単語レベルがそこまで高くない以上、内容の丁寧さで差がつくと予測されるため、添削は絶対にしてもらうべきです。
数学については、単純な数学力は後述する一般対策で行ったことにより高めました。推薦対策としては、ヨビノリたくみさんのパラドックス解説動画などをひたすら見てました。実際、過去に出題されたゲーム理論、モンティホール問題、二分探索、クラスタリングを解説した動画がありました。問題の傾向として、パラドックスや面白い理論、大学数学・情報の入門を扱っていたため、そういった思考のプロセスを学ぶのに加え、もしかしたら本番で出るかもといった淡い期待も持ちつつ動画を見ていました(単純にヨビノリが好きというのもあります)。大体一週間に一動画くらいのペースで見てました。
面接対策は、10月から先生と練習を行ったり志望理由を添削してもらったりしました。原稿は志望理由以外は書いておらず、他は頭の中で決めている程度でした。文章を考えて覚えてしまうと、少し捻って聞かれた時などに詰まってしまったり、棒読みで答えるような事態になると考えたからです。ちゃんとやりたいことと理由がはっきりしていれば、何を聞かれても詰まらずに自信をもって答えられるという考えです。
先生との練習は計8回くらい行い、数学の先生だったので実際に問題を用意してもらい口頭試問の練習もしました。最初はとても緊張しましたが、回を重ねることで緊張せず目を見て話せるようになりました。
口頭試問(というよりチョークで黒板に問題を解くこと)の練習は絶対にしておいたほうが良いです。黒板に字を書いて、見直したら思ったより文字が小さすぎる!みたいなことがあります。
以下は私の志望理由です(興味なければ飛ばry)。実際はこの後修正しまくったのですが、修正版が見つからなかったので、pcに残ってた初稿のものです。志望理由を話せる時間は短いことや、あえて突っ込み箇所を残すことで後の質問に答えやすくするという狙いからかなりアバウトに書きました。
一般対策
正直推薦で受かる気が全然してなかったので、一般対策のほうが多くの時間を費やしました。本番を受けはしませんでしたが、参考になれば。
数学は、基礎固めを青チャートの難易度3までの問題で行い、"標準問題精講(1A,2B)"と"1対1対応の演習(3)"で入試演習を重ねました。特に"1対1"は要点の整理ページが使いやすく、例題解説も分かりやすくて、正直2Bもそちらを取り組めばよかったなと思っています。"標問"は1Aは解きやすい問題が多くかなりおすすめですが、2Bは正直難易度が大きく異なり、なかなか思うように解き進められないことも多くありました。著者が1Aと2Bで異なるのでそこは仕方がないのかもしれません。
筑波の数学は典型問題が多いと感じます。"やさ理"や"プラチカ"などに手を出すことも考えましたが、それよりは典型問題を絶対に落とさないようにすることのほうが大切だと思い、"標問"と"1対1"を繰り返し演習していました。実際24年前期でも奇問は少なく感じました。その後は色んな大学(主に国公立、MARCH、早慶)の過去問を解いて演習しました。
あと、これは筑波に限らないですが公式の証明や理屈を理解をした上で数学を勉強すると理解が深まります。例えば正弦定理の証明とか、和積の導出とか、特性方程式の理屈とか。
英語は、単語力をつけることから始めました。高2生は絶対に今のうちに単語と文法はやっておくべきです。これらを身につけるのが遅れると、長文演習や英作文にまともに取り掛かれず、どんどん時間が足りなくなってくるからです。私はそれによって6月までは単語ばかりやっていました。その後、長文に挑みましたが、なかなか文が読めず時間がかかってしまいました。その対策として"基礎英文解釈の技術100"という本に取り組みました。これは文構造を理解するための本で、この本を丁寧に取り組んだ後に長文を読み直すと、脳内で文構造を把握しながらスムーズに読み進められるようになりました。長文は"英語長文ポラリス2"、英作文は"英作文が面白いほど書ける本"で対策しました。その後は数学と同様に他大の過去問に取り組みました。
共テ対策
私は主に進研ゼミの教材で対策したので参考にならないかもしれません。癖のあるといわれる英数は共通テスト専用の対策のようなものはあまりしませんでした。過去問や模試を解いて、分量と傾向に慣れてさえしまえば、必要とされる知識は能力は二次と同じだと考えたからです。英語リスニングは、学校の授業内でのリスニング対策で済ませていました。
社会は倫政受験(受けられる大学が多いから)でしたが、学校で倫理の授業が履修できなかったため、初学は"共通テスト倫政集中講義"で勉強し、その後東進の"一問一答"をやりこんで知識を定着させ、問題演習として進研ゼミを解いていました。
あとは過去問や模試の解きなおし、パック模試などで対策しました。
4,本番
前日は高校で先生や友人からエールをもらい(私のクラスは推薦入試を受ける人が誰もおらず、私が最初の入試だったのもあり周りが凄かった)、最後の面接練習をしてから放課後に激混みの電車(2時間重い荷物で立ちっぱなし・・・)に乗って筑波へ向かい、"ダイワロイネットホテルつくば"というホテルに宿泊しました。
推薦入試日のホテルは前期よりは余裕がありますが、夏のオープンキャンパスまでに取らないと近場は埋まっているので気をつけてください。到着後夕飯を食べて次の日の朝食、昼食をコンビニで買い、23時には寝ました。もう今更新しく勉強できることもないと思い、ヨビノリを1つだけ見て、あとは勉強はせずに寝ました。
メ創の受験は春日エリアで、駅から徒歩で行けるので迷うことは少ないと思いますが、一応下見に行っておくと良いと思います(今は自由見学も可能なので)。私は雙峰祭に参加した時に下見も兼ねて行きました。
倍率(受験者数)は前日の夜には受験会場の付近に掲載されます。早く到着した方や、下見で行く人は見に行っても良いかもしれません。
当日は入場開始15分前くらいに到着し、案内看板を見て倍率が少し下がったことに安心して、ベンチに座り数学の参考書や単語帳を眺めていました。
入場後、教室の自分の受験番号の席に座り、周りを見渡すと真面目そうな人が多く、勉強できるオーラを感じました。なんせ出願条件が評定4.3である以上、皆勉強できることは間違いないわけですから。すごく緊張しました。
解答用紙と下書用紙はホッチキスで止められていましたが、試験官が外してもよいと指示したので外すことに。しかし・・・
ホッチキスの針を外すのに苦戦。なかなか外れない。後に受けた共テの社会のビニール破きの難化に似たものを感じた。
そして試験開始。解答用紙はB4サイズの罫線用紙2枚(さらに下書き用紙が同じ書式サイズで2枚)で問題番号などは一切書かれておらず、自分で書き込む方式。
ペラ・・・
開いた瞬間、目の前に現れたのは -∞→∞のシグマ
・・・・
終わったな?これやばいやつだな?と戦意が一気にそがれました。これに困惑しすぎて最初の30分は問題を落ち着いて解けませんでした。なお丁寧に読み直すと、問題を解くうえで極限を考える必要はないことに気づき、安心して解き進めました。大問1は情報でやる量子化についての文章でした。情報の授業でやったことだ!(某ゼミ風)と思い、文章自体は抵抗なく読めました。
そして大問2、こちらは確率と集合論の話で、内容自体は難しくなく、確率の問題もトランプの話で簡単なもので順調に解けました。
回答時間も余り、回答を丁寧に書き直したり、英文のどこを論拠にしたかを記入したり、トランプを全パターン数えて見直ししたり。
試験終了、よし!これは勝ったな!という気持ちで終えられました。
※なお家に帰ってから和訳ガバガバだったことに気づき自信を無くすのは
また別のお話。
次に面接。昼休憩後順番が発表され、私は番号が後ろの方だったため、まあまあ遅い時間でした。3人ずつ呼び出される形です。
待ち時間はめちゃくちゃ暇でした。受験番号遅い人は注意。
面接室に呼ばれ、廊下の椅子で待機してました。(下図の白い丸部分)
荷物は廊下の机に置くよう、入室前に指示されます。
ノックして入室しました。配置は上図の赤が自分、青が面接官で、オレンジが机のイメージです。受験番号などの情報を伝えた後、学類を志望する理由を聞かれました。"学類を"と強調されたので、筑波大全体の魅力(他学類の授業が取れるなど)は話しませんでした。
先述の理由を話し終えると、口頭試問に移りました。問題はうろ覚えですが、円錐と球の問題か、ベクトルの内積の問題かを選べ、私はベクトルを解きました。難易度は難しくなく、教科書の練習題レベルだと思います。
その後は主に映像制作についてや、行事、部活についての質問をされました。他には今後の展望なども話し終えると、面接官が「早く終わっちゃったな・・・」みたいなことを言ってました。これは良いのか悪いのか・・・?その後は半ば雑談のような形で映像についての話をして終わりました。
以下は記憶の限りで当時の質問と応答を書きました。実際はこんなにフランクじゃないです()。興味なけry
そうして帰路につきました。帰りは秋葉原で遊んで帰りました(と言っても毎月のように秋葉原行ってるから日常かな・・・?)。
次の日の学校では友達にめっちゃ感想とか問題の内容聞かれたりしました。
5,受験後→合否→入学まで
この通り帰宅した私は自己採で絶望し、(あぁ、終わったわ、共テ対策するか・・・)という気分でいっぱいでした。受験後数日間は化学やら物理やらの対策に集中していましたが、発表が近づくにつれ勉強に集中できず、受かってれば勉強もしなくていいよな・・・という考えもちらつき、発表の週はまともに勉強できませんでした。
直前には受験に受かる夢2回、受験に落ちる夢2回見ました。目覚めが死ぬほど悪かったです。
ついに発表日、私は学校があったので教室で休み時間に見ました。私が受けたことは友達やクラスメイト皆知っていたので、私の席の周りに人だかりが出来ました(今思えば落ちてたら気まずかったな)。
サイトにアクセスし、番号を一つずつ見ていき、自分の番号を見つけた瞬間、私と友人たちで声にならない叫び声を上げました笑。あの時以上の興奮は二度とない気がします。次の授業は全然集中できず内心でずっと喜んでました。・・・なんであの和訳で受かったんだ・・?
(以下来年以降も同じとは限らないので注意)
その後家に入学手続き書類が届き、卒業証明書以外の書類の郵送を終えました。最近のデジタル化はすごいですね、郵送書類2枚だけで残りはネットで入力でした。私は付帯保険(義務じゃないやつ)、基金系、校友会は入りませんでした。
手続き数日後、入学手続きを受理した旨のメールが来て一安心しました。メール来るのは推薦だけっぽい。
あとは完全に入学式当日まで書類やメールが届くなどの音沙汰はありませんでした。他大の人が入学式前のオリエンテーションに参加していたり、入学式の案内や入学許可書なども別で送られて来ないので、不安になるかもしれませんが、そういうものです。学類によってはパンフが前期合否発表後あたりから送られてきたりします。ちなみにmastとklisは合同で春日新歓となっており、パンフも合同になってます。
パンフを送る・送らないの情報などは各学類のtwitter新歓アカウントを見ると良いと思います。
その間に自作PCを組んだり、冬コミ行ったり、twitterを始めて交友を広げたり、映像制作をしたりして過ごしました。共通テストも受けました。ただ、合格後共テの勉強をしていなかったので散々な結果(特に暗記系)になりましたが・・・
宿舎の人は2月から3月にかけて宿舎の書類や当選した宿舎のお知らせが届くらしいです。
私は多苦痛(宅通)なので何もありませんでした
片道2時間の生活が幕を開ける・・・アキバに毎日通えるよ!(血涙)
宅通理由はいつかnoteで長々と書こうかな
高校の卒業式後には卒業証明書の郵送をお忘れなく。あと、学割が効くうちに色んな場所で遊んだほうが良いです。カラオケや映画は高校生料金が効く最後のチャンスです。
6,最後に
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!思ったより長くなってしまった・・・。
後輩の皆さんの少しでも参考になれば幸いです!分からないことがあればぜひDMで聞いてください!
note自体は入学後も更新していこうかな。簡単な雑談とか。
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