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日常

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まっすぐは赤でも、左右は青

まっすぐは赤でも、左右は青

目的地へ向けて足早に歩いていた。季節にそぐわない気候に、少々顔をしかめながら。

あつい。顔がほてっているのがわかる。

信号が見える。渡りたい。
近づくと、点滅し始める。止まる。

また歩く。信号が見える。渡りたい。
近づくとまた、点滅し始める。止まる。

自分の歩みに合わせて信号が青に変わると、何かに背中を押されているような気持ちになる。逆に赤に変わると、意気込んでいるのに水をさされるような、

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プラスを共有し合う

プラスを共有し合う

一つひとつこだわって選んだであろう家具や雑貨、整えられた部屋、食欲をそそる料理、美味しそうに見せる食器。観葉植物の緑や、花瓶に生けられた花たちが、部屋をパッと明るくする。

最近、暮らし系のyoutubeをよく見る。見てて何が楽しいの?と聞かれると難しいが、なぜかぼーっと見てしまう。

そこに出ている人たちは、だいたい顔を隠している。個人を特定されたくない、副業が禁止されてる、より暮らしに視点があ

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あたたかいケトル

あたたかいケトル

白地をベースに、取っ手と蓋を開けるボタンは赤。スイッチを押すと青くなり、少したつと”ざざー”と水が沸く音が聞こえ始める。ぶくぶくぶく…”に変わり、スイッチが”カチッ”と戻ったら、できたよの合図だ。

先日、電気ケトルとお別れをした。一人暮らしを始めたときから使っていたから、もう10年近くになる。その間一度も壊れずに、ほぼ毎日働いてくれていた。

最近youtubeで「暮らし」「インテリア」をテーマ

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「知らないこと」への欲

「知らないこと」への欲

「広く浅く」と「狭く深く」を比べると、「狭く深く」の方が何となくいいイメージをもたれているような気がする。広く浅い人間関係よりも、狭く深い人間関係の方がいい。広く浅い興味よりも、狭く深い興味の方が価値がある、と。

本当にそうなのだろうか。

確かに「広く浅く」はつまみ食いのような、いいとこどりをしてるようやイメージはある。人や物事の深い部分、本質まではたどり着いていない、表面だけさわっているよう

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よかったこと貯金

よかったこと貯金

予定よりだいぶ遅く起きる。やばっ、と慌てて動き出す。

久しぶりにシーツと布団カバーを洗う。洗濯機がゴウンゴウンと動く間、朝食を簡単に済ませつつ来週のお弁当に必要な炊き込みごはんの準備。材料をセットして、あとは炊飯器くん、任せたよっと。

窓を開けるとひんやりした空気が入ってきた。昨日よりはやわらかい寒さ。公園のベンチに座ってるおじさんが見える。何考えてるんだろうなと思いながら、急いで掛け布団を干

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感受性は磨いていける

感受性は磨いていける

もう5~6年前になるか、友達とある映画の話をしていたとき。この映画にはこういうメッセージが込められてると思うんだよね、と話したら「そんなに考えながら観たら疲れそうだね」と言われたことを、よく覚えてる。別に皮肉ではなくシンプルにそう思ったのだと思うが、ちょっぴりショックだった。

映画、ドラマ、音楽などの芸術…といってよいのかわからないけど、それらをエンターテイメントとして捉え、単に楽しいもの、息抜

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意志の先に、変化がある

意志の先に、変化がある

気づいたら12月31日。2023年最後の日。

ここ数年、年末には1年のふりかえりと翌年の抱負を書いていたけれど、ガッツリ書く気持ちにならないので別の機会に。今日はつらつらと、今思うことを書いてみます。

今年、結婚しました。

3月に入籍し、4月から一緒に住み始め、夫婦で初めての年越し。大きな変化があった年ではありますが、変化に伴うストレスのようなものはなく。穏やかに、心落ち着いて毎日を過ごせて

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想像に飲み込まれない

想像に飲み込まれない

あの人は今、どんな気持ちなんだろうか。それはどういうわけで、そういう気持ちになっているのか。こうかもしれない、ああかもしれない。私のせいな部分もある?でもこっちの人はこう思ってるかもしれなくて。

人の気持ちを想像しようとして、書いてみるときりがないことに気づく。考えたって、想像したって仕方ない。実際のところはその人に聞いてみないとわからないし、同じ物事を見ても感じることは人それぞれ。全員の気持ち

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元気になる方法

元気になる方法

ここのところ太陽がパワフルだ。空からものすごいエネルギーを降り注いでくる。日傘がきらいな(というか持ち歩くのがめんどう)私も、さすがに今日は持って出かけた。何の装備もなしに日向を歩くのは、なかなかのチャレンジに思えた。

暑い。暑い。暑い。

汗がじわじわと出てくるのを感じた。汗をかきにくい体質だけれど、そんな体質をも関係なくさせるのが、昨今の太陽さんだ。

出かけた帰り道、電車に1駅分乗るか、歩

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心に向き合う

心に向き合う

最近、疲れている。疲れているからこそ書こうと思ったのは、こういうとき、書くことに助けられてきた経験があるからだなと思う。noteに向かいたい気持ちが残っててよかった。

思った以上にぐったりしている。たぶん心が。じわじわときている気がする。たぶん。いろんな人の、いろんな気持ち、いろんな思い、いろんな言葉を感じすぎてしまっている気がする。

何が正解かわからないなんて状況、誰にでもあるのだと思う。む

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書くことと、うまく付き合っていく

書くことと、うまく付き合っていく

気づけば3月も半ば。
久しぶりに書きたくなり、編集画面に向かってみる。

何を書こうか。特に決まっていない。
日常の中で書きたいと思うことはあったのに、そのときに書かないとやはり流れていく。熱量が高まったときに書くのが一番いい。「鉄は熱いうちに打て」「喉元過ぎれば熱さを忘れる」か。ちょっと違うか。

「書いていない期間」で得られることもある。

私って何を考えてたんだっけ、何を大事にしていたんだっ

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「しんどさ」を経験してわかること

「しんどさ」を経験してわかること

気づけば今年もあと1か月とちょっと。夏を過ぎてから年末までのスピードが年々上がっているように感じる。毎年このくらいの時期になると「あと」とか「もう」という言葉を使いがち。そして今年の終わりに思いを馳せる。

ふりかえり思うことは、よく体調を崩したな、ということ。幸いなことに流行りのウイルスにはまだかかってないのだけれど、熱を出してはこっちの科に、熱を出してはあっちの科に…と、病院やクリニックのいろ

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初日の出に教えられたこと

初日の出に教えられたこと

とある海が見える公園。大勢の人がぞろぞろと同じ方向へ歩く。時刻は6時30分前。空は少しずつオレンジとグレーのグラデーションに。日の出というより、夕焼けに近い空だった。

6時50分。日の出時刻が近づく。どこから出るのだろうとわくわくしながら遠くを眺めていた。建物の後ろ側から、神々しい光が見え始める。あそこだ。そろそろだ。周りもざわざわし始める。

そこからが意外と長い。太陽はわざと焦らしているんじ

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耳を傾けるか、否か

耳を傾けるか、否か

たとえ自分に似合わなくても、絶対にこれがいいという好きなファッションと、自分に似合うファッション、どちらを纏うことが幸せなんだろう。

美容院で、美容師さんとの話にて。
お客さんから、明らかに無理のある、または似合わない髪型にしてほしいという要望があったときに、やんわりと別の提案はするけれど、強い希望がある場合はそうせざるを得ず、結果満足してもらえなかった。または、お客さんは満足しているがどう見て

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