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「夜」と「星」と「からだ」

引き続き『おやすみ短歌』を読んでいる。

よるにみたほしが、よるにみたことと、ほしをみたこととわかちがたくて、からだがあった、

作・多賀盛剛氏

これの解説が以下。

夜に見た星。夜に見たことと、星を見たこと。夜という世界は星を内包し、星もまた夜という舞台で輝いているから、その両者を別々に認識することは難しい。(中略)そのあと唐突に「からだ」が出てくる。輪郭のはっきりした、触れるものが手前に現れるので、夜も星も即座にバックグラウンドにまわる。夢から現実に引き戻されるような感覚だ。

評・佐藤文香氏

私はこの詩の断片だけではよくわからなかったので、
ご本人のnote記事で詩の全文を読んで、
「夜」と「星」の素晴らしいマッチングを「からだ」を通じて認知した、と解釈した。
我々は、「夜空に輝く星」を目という感覚器官を通じて認知するため、
身体性からは離れられないからである。


試しにこの詩をChatGPT(GPT-4)とClaude 3(Opus)に解釈してもらった。
AIにとっては、「夜」と「星」はよくある共起表現だろうが、
「夜」と「星」と「からだ」のセットはデータ上あまりないと思う。

ChatGPT(GPT-4)の回答

ChatGPT(GPT-4)の回答。
「その経験が彼らの身体的な存在と一体化していると感じられるほどです。」って、
まさに私の言いたかったことなんだけど……
私より言語化うまい?

Claude 3(Opus)の回答。「吉増剛造」って誰??

Claude 3(Opus)の方は、作者名でハルシネーション起こってますね……(作者は多賀盛剛氏なので、吉増剛造という名前はデタラメ。)
「星を見上げる行為は、物理的・肉体的な存在である「からだ」を通して行われ、その経験は『からだ』に刻み込まれるのです。」って、
お前身体持ってないのによく言ったな……

2人(?)共、身体性のないAIにしてはいいセンいってるんじゃない?


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