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【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗編」】3話


「あーもー疲れた....」
「テニス部は朝から大変だな」
「軽音楽部は楽しそうでいいですね😑」
「なぎも入れば良かったじゃん」
「テニスもしたかったから」
「ふーん」
「あ、やば!アクエリ忘れた!まじかー」
「ふっふっふっお前はほんと鈍臭いな」
「なにその不敵な笑み....」
「じゃーん!なぎのアクエリー」
「え!?うそ!!」
「おばさんから渡してって」
「えー!ありがとー!」
「待った」
「ん?」
「ただで渡すなんて言ってない」
「......え?」
「お手」
「え!!?」
「なにしてんの?ほらお手は?」
「なんでそんなこと!」
「あ〜喉乾いてきたな.....あれ?こんな所にアクエリがある」
「もー!ポン」
「鳴かないの?」
「は?」
「いや鳴かない系の犬なんだなって」
「あ、殴っていいってことね👊🙂」
「ちょっと待った暴力反対」
「おーい、みんな席つけー転校生来たぞー」
『え!?まじで!?』
『女子か!!?』
『イケメンだったりしないかな!!』
『いや超絶美少女とか!!』
「静かにしろよ全く.....おーい入っていいぞー」
「えーっと....村山美羽です。人見知りなので優しく話しかけてください...」
「席は.....沢村の隣が空いてるからあそこに。おい沢村、後ろの荷物が置いてある席綺麗にして持ってきてやれ」
「なんで僕が....」
「あとなんか言うことあったっけ...あー.....たぶん無いからみんな仲良くしてやれよー。終わりー」
「はい、お待たせ」
「ありがと....」
「僕、沢村結冬。でこいつが幼なじみの小島凪紗」
「ども〜🙂」
「分かんない事あったらこいつに聞いて」
「え!?そういうのって大体自分じゃないの?」
「え〜めんどくさいもん」
「ごめんね〜こんな奴が隣で」
「ううん、ありがと」
チャイムー
『なあなあ村山ってどこから転校してきたん?』
『みゆ?みう?どっち?』
『部活何に入るか決まってる?』

あわあわしている美羽ちゃんを横目に少し嬉しそうな結冬の顔が見えてモヤッとした。


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「良かったね可愛い子が隣に来て」
「そう?」
「え?だって結冬が好きなアイドルに似てない?」
「......似てるかな?」
「なんなら結構似てると思うんだけど」
「別に顔で推してないしなぁ」
「そうなんだ.....」
「なぎ、この漫画の続きどこ?」
「えーっと.....たしかこっtうわっ!」
「.....びっくりした、怪我してない?」
「😳」
「.....なに?てか重いんだけd痛っ!」
「重くない!」
「なぎってスポーツできるくせにたまに鈍臭いよな」
「うるさいなぁ....」
「あ、そういえば明日カフェ行くのパスで」
「え?なんで?」
「いや、なんか村山さんが部活紹介してくれって」
「明日じゃなきゃダメなの?」
「明日中に決めないといけないらしくて」
「どうせもういいよって言ったんでしょ?」
「うん」
「私行かなくていいの?」
「いやなんかなぎが来たら帰るでしょって」
「結冬が?笑笑  もうバレてんの?笑」
「うん笑 なんかバレてた笑」
「最初に堂々とめんどくさいとか言うからだよ笑」
「あ〜あれのせいか笑」
「いいよ、私ちょうど店長から明日出られるか聞かれてたから」
「ごめんね、また今度行こ」
「全然、笑」

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