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【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗」】8話


「って訳で今日ははしゃいでも良いが羽目は外すなよ〜。ところでどっかビール出してねぇの?」
『教師が朝からビール飲むんじゃねーよ!』
「うるせぇな、酒なしでこんな仕事できるか〜てかお前ら早く散らかれよ〜」
「なぎ、すぐ行くの?」
「うん、美羽は結冬と回るんだよね?」
「うん」
「よろしくね沢村くん」
「うぃー」
「後でなぎの所にも行くね」
「いや!来ないで!!少なくとも結冬は来ないで!」
「なんでだよ、酷いな」
「なぎ、メイド服着るんだよ」
「ばか!言うな!」
「なん......だと.......」
「似合わないからぁ......」
「村山、絶対行くぞ」
「うん。笑」
「も〜!!!」

ーーーーーーーーーーー

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」
『か、可愛い......』
「あ、ありがとうございます!2名様ですか?」
『はい......』
「こちらの席どうぞ〜!」
『なぎちゃんモテモテじゃ〜ん笑』
「勘弁してよ......笑」

朝から表には長蛇の列があり、11時にして既に過去最高の売上らしい。
やめてよ〜......。

『なぎ先輩!休憩どうぞ!』
「いいの?」
『はい!ちょっと売上落ちるかもですが私たちだって自信あります!』
「いじってるよね?笑」
『いえ!笑  舞台オススメですよ〜!』
「ありがとね〜!」

結冬たち、今どこに居るのかな......。

[2人とも〜休憩入った!今どこ〜?]

.......マナーモードかな。
適当に回ってたら見つかるかな.......。

『お姉さん可愛いね!何年生?』
「え!?2年です.....」
『今1人?良かったら一緒に回らない?』
「あ.......いや」
「ちょっと、困ってるじゃないすか」
『あ?誰だテメェ』
「いい歳した大人が女子校生ナンパしてんじゃねぇよ」
『ちっ.....くそが......』
「大丈夫すか」
「ありがとうございます......」
「橋本く〜ん!」
「え!?お姉ちゃん!!!?」
「なぎ!!!??」
「ん?知り合いすか?」
「妹!」
「まじすか。橋本っす」
「凪紗です。えーっと.....姉がお世話になってます....?」
「逆逆。私がお世話してんの」
「いや嘘つかないでくださいよ」
「生意気な笑  なぎは休憩?」
「うん」
「そういえば結冬は?」
「連絡したんだけどマナーモードかも」
「そっか.....それまで一緒に回る?」
「いいの?」
「うん!大丈夫だよね?」
「.....っす」
「ありがとうございます〜.....」
「さっきポテト買ったけど食べる?」
「食べる!」
「武元さんの妹、可愛いって有名な子だったんすね」
「ゴホッ!」
「え!?そうなの!?なぎ〜あんたやるじゃ〜ん😏」
「嘘でしょ.....笑」
「ほんとっすよ。うちのクラスでも何人か話題にしてるの聞いてるっす」
「橋本くんも話したりするの?」
「いや、自分はあんまそういうの分かんないんで」
「ふ〜ん」
「まさかなぎがモテてたとは......」
「いや!でも告白とかあんまりされてないから!」
「みんな高嶺の花って言ってるっすね」
「ほんとですか?笑  恥ずかしいです.....笑」
「なに照れてんの〜笑  可愛いなぁほんと」
「やめて.....笑  そういえばこれ、どこ向かってるの?」
「演劇部の舞台見に行きたいって橋本くんが」
「なんか今年の話、面白いらしくて」
「へ〜」
「なぎも途中まで観る?休憩何時まで?」
「他の子達も午前の部見に行ってたか連絡したら全部観れると思う」
「じゃあ一緒に行こっか!もし結冬から連絡来たらそっち行っていいし!」
「うん!そうする!」

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