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【グラジオラスの花束 〜制服の人魚〜「石森璃花編」】3話


ピピピピッ.....ピピピピッ
「.......ん........9時か........」
「あ、璃花さんおはようございます」
「礼央くん!?」
「え、ごめんなさい!びっくりさせるつもりじゃ!」
「あ、そっか昨日お店の合鍵渡したっけ!」
「ですです笑  新メニューですか?」
「うん!考えてたら寝ちゃった....笑」
「そうですか笑  腰とか痛くないですか?」
「うん!大丈夫!」
「良かったです笑  あ、そういえば先生からこれ渡してくれって」
「あぁ、文化祭の出店ね!」
「毎年出してるんですね....」
「うん、うちの親も櫻彗出身でね」
「親.....?」
「うん。あれ?言ってなかったっけ?ここは元々お父さんたちのお店なんだ〜」
「......え!?そうなんですか!?」
「うん、そうだよ〜」
「そう....なんですね....」
「うん.....」
「親御さんって今は?」
「今は怪我して療養中」
「事故.....とかですか?」
「......もう治らないって」
「..........」
「あ!ごめんね!笑  2人とも今は元気だから!笑」
「え、あぁこっちこそごめんなさい!入り込み過ぎました!」
「謝ることじゃないから!笑」
「すみません....」
「もう....また謝ってる笑笑」
「ごめんなさい笑」
「よし!じゃあディナーの準備しよっか!」
「はい!」
「この前の味再現できる?」
「シチューのですか?」
「うん!」
「やってみます!」
「ほんとにできるかな〜?」
「家でも作ってみたのでたぶんできます!」
「たぶん?笑」
「......絶対!笑」
「よし!じゃあ任せるね!」
「今日は5組来るから頑張ろうね!」
「はい!」

ーーーーーーーーーーー

「ありがとうございました!またお越しください!」
「僕、テーブル片付けますね」
「うん!ありがと〜!」
「.........終わりました」
「じゃあもう時間だから上がろっか」
「はい!」

ピシャー!!⚡️

「うわぁあ!!!」
「びっくりした!どうしたの礼央くん?」
「ご、ごめんなさい......雷苦手で......」
「そうだったの!?」
「はい........」
「えーっとどうしよう....一応毛布あるけど包まる?」
「......いいですか?」
「うん、送ってあげるから親御さんに連絡しといて」
「分かりました.......」
「じゃあ私は片付けの続きするから何かあったら遠慮なく言ってね!」
「はい.......」

礼央くん雷苦手だったんだ......。

「璃花さん.....」
「ん?どうかした?」
「あの......言いづらいんですけど」
「なに?」
「そばにいて貰ってもいいですか?」
「え!?」

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