【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜｢村山美羽編｣】7話

｢何から回る？｣
｢そうだなぁ......村山は行きたいところあるんだっけ？｣
｢ポテト食べたい｣
｢じゃあE組から行くか〜｣
｢れっつご〜｣
｢......意外だな｣
｢何が？｣
｢村山、こういうの苦手なのかと｣
｢苦手だよ｣
｢ん？でも楽しそう｣
｢今年は沢村くんたちが居るから｣
｢なんだそれ｣
｢こう見えて結構楽しいよ。昨日とかあんまり寝れてない｣
｢そっか.....じゃあたくさん回らなきゃだね｣
｢実は沢村くんも私と回れるの楽しみだったり？｣
｢まあまあかな｣
｢まあまあってなによ｣
｢ふっ笑  着いたよE組｣
｢うわぁ.....並んでるね｣
｢ポテトはいつでも人気だからね｣
｢並ぼう｣
｢大学いもとかもあるね｣
｢え！どこ！｣
｢食いつきすご....あそこ｣
｢美味しそう......絶対頼む｣

この先生の張り切り様が凄いとか、ここのクラスの○○が面白いとかそういう他愛のない話をしていたら順番が来た。

『いらっしゃいませ！』
｢ロングポテトと....大学いもください｣
『生クリーム付けますか？』
｢だって？｣
｢どうせなら付ければ？｣
｢分かった｣
『お！沢村じゃん！......えぇ！？なになになに〜？お2人ってもしかして付き合ってたり〜？』
｢やめろよ、違えから笑｣
『どんくさい奴なんだけどよろしくね！』
｢う、うん｣
｢違うって！笑｣
『いいっていいって！楽しんで！』
｢あいつら......｣
｢知り合い？｣
｢元クラスメイト｣
｢あぁ｣
｢村山、地味にファン居るからめんどうなんだよなぁ｣
｢ファン？｣
｢うん、村山の事好きな男子が一定数居るんだよ｣
｢え〜やだぁ....｣
｢やだぁつったって居るんだからしょうがない｣
｢じゃあ私たち付き合ってるってことにしたら？はいあーん｣
｢ん......はぁ！？｣
｢そしたらその人たち諦めるでしょ｣
｢なんでだよ！｣
｢だって沢村くんもカッコイイ部類に入ると思うから｣
｢カッコイイ？｣
｢うん。え、沢村くんかっこいいよ。たまに女子が話してる｣
｢まじかよ.....モテ期来た？｣
｢来てない｣
｢いや来てたんじゃないの？笑｣
｢私が認めない｣
｢村山の許可要らないだろ笑｣
｢ダメだよ、沢村くんがモテちゃったら私一人になっちゃう笑｣
｢知らないよ笑｣
｢はいあーん｣
｢ん.....あと自分で食べられるから！笑｣
｢そう？餌やりみたいで楽しかったのに.....｣
｢動物じゃないんだから｣
｢沢村くん犬っぽいんだよね｣
｢犬？昔、なぎにも言われた気がする｣
｢うん、大型不貞腐れ犬｣
｢なんか要らんの付いてるけど｣
｢ふっ笑  いいじゃん可愛い｣
｢じゃあ村山は猫だね｣
｢猫〜？嬉しい｣
｢不貞腐れ猫｣
｢あ〜要らんの付けた｣
｢仕返し｣