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【グラジオラスの花束 〜制服の人魚〜「石森璃花編」】2話


「礼央くん、今から研究しに行こっか」
「研究.....?」
「うん、他のカフェとかお店に行って新メニューの参考にするの」
「へぇ.....」
「まずはここのアイス屋さん!シェイクが美味しいみたいでさ!」
「シェイク.....」
「あとここのカステラと〜....クレープと〜....飴とかも最近キてるらしくて....」
「結構色々あるんですね...」
「そうなの!礼央くんは気になるのある〜?」
「ん〜.......」
「ん?礼央くんもしかして目悪い?」
「あ....かもです」
「じゃあもうちょっとこっち寄りなよ🙂」
「え....はい」
「こことかチーズケーキのお店なんだけど」
「いい匂い.....」
「......え?」
「......あ!いや!ごめんなさい!」
「いや別に謝ることじゃないよ笑  臭くなくて良かった〜笑」
「香水ですか?」
「ううん、食品に匂いついちゃうから付けてないよ」
「へぇ.....」
「この香り好き?」
「好きです......?」
「そっか笑  じゃあこれからもこの柔軟剤にしようかな〜」
「あ!ここ行きたいです!」
「あ〜『渚』ね!」
「知ってるんですか?」
「うちによく来る子がバイトしてるんだ〜」
「へぇ〜.....この......えーっと『渚ッツォ』?ってなんですか?」
「ん〜.....たぶんマリトッツォかな」
「マリトッツォ?」
「これだ!なんかパンの間に生クリームがいっぱい入ってるやつ!」
「へぇ〜美味しそうですね」
「じゃあここも行こっか」

ーーーーーーーーーーー

「こんにちわ〜」
「いらっしゃい!2名様?」
「はい!」
「当店初めてですよね?」
「です!」
「うちはスイーツカフェなんで、このショーケースの中から好きなの選んで注文してもらったり、もちろんドリンクのみも可能です!」
「へぇ〜じゃあオススメのドリンクありますか?」
「今日はリンゴが良いのが入ったからリンゴシェイクとかアップルパイがオススメだね」
「え!農家さんから直接ですか?」
「はい!直接契約でやってます」
「ほうほう.....」
「もしかして同業者かな?笑」
「あ.....はい笑  研究させていただこうと.....笑」
「そっかそっか笑  むしろうちで良かったらいくらでも研究して下さい自信あるものしか置いてないので!」
「たしかにどれも美味しそうです!」
「ではご注文いかがされます?🙂」
「私はさっきのリンゴシェイクとアップルパイと...礼央くんは?」
「僕は『渚ッツォ』とミックスジュースで」
「かしこまりました.....もしシェアとかするならちっちゃいコップに入れて分けたりとか2つに切ったりもできるけどどうします?」
「じゃあお願いします!」
「かしこまりました!ではお好きな席でお待ちください!」
「奥の席行こっか」
「はい.....気さくな方ですね」
「ね!たぶん店長かな?」
「璃花さんの知り合いの方は今日は居ないんですかね?」
「凪紗ちゃん?」
「渚ちゃん?」
「あ、違う違う!たまたま名前が一緒らしい!笑  この凪に.....紗で凪紗!」
「へぇ....何歳の方ですか?」
「高校2年生だね!櫻彗だから礼央くんの先輩だね」
「へぇ〜....」
「お待たせ!アップルパイちょうど今焼き上がったのがあったからそっちにしたよ!」
「え!いいんですか?」
「うん!焼きたてが1番美味しいからね」
「ありがとうございます〜!」
「ありがとうございます」
「じゃあごゆっくり!」
「美味しそうですね.......」
「礼央くん、何から食べる?」
「じゃあ僕は『渚ッツォ』から.....いただきます」
「どうぞどうぞ!」
「......うまっ!」
「良かった笑」
「璃花さんも食べてください」
「私もそれから行こうかな.....いただきます」
「どうですか?」
「美味しい!クリームにちょっとレモン使ってさっぱりにしてるのか....」
「よく分かりますね.....レモンの味なんて分かんなかったです.....」
「礼央くんはまだまだだね〜🤭」
「な!......いつか璃花さん超えますから!」
「楽しみにしとくね笑」

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