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(歌詞)文豪たちの熱き血潮。

原稿用紙をくしゃくしゃに丸めて畳の上に投げ捨てて
散らばった文豪たちの熱き血潮の言葉の断片、
彼らにとっては紙くずに過ぎなくても読みてからすれば
救いの手か抱擁に近い感触さえ感じる 

黄昏ときの庭の物干し竿に吊しぶら下がる干柿でさえ
秋の味覚の秋刀魚の焼ける匂いとカシミアのセーターさえ、どこかもの悲しげ、肌恋しい、三十路を過ぎた大人の成熟した恋愛ドラマを観てる錯角さえ陥ってしまうんだ

きみへ書き綴る彼らの文章は明治時代の女学生と丁稚奉公の胸締めつける恋愛模様 ぼくは読み終えたあと、
涙で滲んでいた 純愛小説 純愛なるふたり、
まだ若き熱き血潮の散る散る桜と夜行鉄道の汽笛の音 
女学生にさようならを告げて、
丁稚奉公の青年はその列車で都へと旅に出たんだ 


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